こちらのツィート(現X)、なにやら人権派義士みたいなノリですが、本物のウクライナ大使なのだそうです。日本でも維新あたりが政権を取ったらこういう人間が大使に任命されたりもするのでしょうか。いずれにせよ現在のウクライナがどういう輩によって牛耳られているか、それを象徴する一幕であると言えます。
一昨年より、ちょっと頭の弱い人々が「ボルシチはウクライナの料理」などと喚いているのを見かけることも多くなりました。ただ仮にボルシチの起源が小ロシア地域にあるとしても、それはロシアからすれば自国の歴史の一部でしかありません。韓国料理店でも冷麺は定番メニューの一つですが、冷麺の発祥は平壌とされています。北朝鮮大使が「三流の韓国料理店で」云々と冷麺にケチを付け始めたら失笑を買うだけでしょうけれど、ウクライナ大使は自身の言動が恥ずかしいものであることを理解できないようです。
なお日本のメディアはキーウキーウと連呼している中、ウクライナ大使は「キエフ」と明記しています。キエフはキエフであって汲々とする必要のないことをウクライナ大使が暗に認めている点は大いに結構ですが、他はどうでしょうか。末尾で言及されている「ステパン・バンデラ」を堂々とアピールして良いものなのかどうか、そこはマトモな政府の人間であれば躊躇いがありそうなものです。
かつて大日本帝国が東南アジア地域に進出したとき、建前としては欧米列強からの解放が掲げられていました。「犬が去って豚が来た」というのが客観的な評価になるのでしょうけれど、一部には日本側のプロパガンダを真に受ける人もいた、欧米支配からの解放者としての役割を日本に期待し、日本軍に協力する現地勢力も存在したわけです。
同様の構図は東南アジアだけではなく、ウクライナでも見られました。ソヴィエト連邦に侵攻したナチス・ドイツを共産主義からの解放者として歓迎し、これに協力するウクライナ人もいた、そんな勢力のリーダーがウクライナの英雄ステパン・バンデラです。ナチスの同盟者として「ユダヤ人」や共産主義者、ポーランド人の虐殺に加担した組織のトップを国家が公式に英雄認定し、誇らしげにアピールしている、これもまたウクライナがどういう人々に支配されているかを象徴しています。
ゼレンスキーはユダヤ人なのでナチスであるわけがない、等と宣うこれまた頭の悪い人が大学教員の中にすら存在するわけですが、「ユダヤ人国家」であるイスラエルは長年のパレスチナ人迫害とガザのジェノサイドによって自分たちこそがナチズムの後継者であることを証明し続けています。そして大統領の任期終了後も権力の座にしがみついているゼレンスキーは一貫してイスラエルとの連帯を表明してきました。このような国家への支援を続け、そのプロパガンダに加担してきたことの意味を、もう少し我々は自省するべきでしょうね。