非国民通信

ノーモア・コイズミ

しっかり晋ちゃんの所信表明

2006-10-01 18:21:53 | ニュース

安倍首相 所信表明演説の全文

 さて、しっかり晋ちゃんこと安倍晋三総理の所信表明演説がありました。個別につっこむべきところはいくらでもありますが、ありすぎてどこからつっこめばいいのかわかりません。さらに表現が非常に曖昧でその気になればどうとでも解釈できると言いますか、その気になればどうとでも言い逃れができそうな内容なのでこの場でのコメントは控えようかと思います。実際に何かやってから、その勘違いを指摘することとしましょう。

安倍首相、給与30%削減方針 閣僚は10%

 この所信表明に先立って、こんなニュースもありました。典型的なパフォーマンスですが、方々のブログを見てみると賞賛している声が多かったですね。やはり支持率が高い人は違う、と。一見すると自己犠牲的、献身的にも見えるこういったパフォーマンスは美談として安易に賞賛されがちです。ただ、安倍総理などの先祖伝来の資産家であるやんごとなき世襲議員にとって、閣僚としての給与など元からあってもなくてもかまわないようなもの、私のような低賃金労働者とでは給与への依存度が全く違うわけです。もし本当に安倍総理が国家財政のことを考えるのであれば、安倍家が代々に渡って築き上げてきた莫大な資産に対して課税額を増やすべきであり、それを社会保障に割り当ててこそ初めて献身的と言えるのではないでしょうか。給与所得に依存しない生活を送っている身でありながら、痛くも痒くもない給与の削減で自己犠牲的なポーズを取るとしたらそれは大した自惚れ屋であり、そんな振る舞いを賞賛した人々はあまりにも盲目的です。

批判、突き放し、礼賛 安倍首相の演説の評価は?

 この盲目的な支持が一つの危険性をはらんでいるのではないかと私には思われるのですが、偉い人たちの立場はいかがなものでしょうか? 「未来からのメッセージや責任を、首相の感性でしっかり盛り込んだ、若々しい、国民に希望を持ってもらえる演説だった」「首相として何をやりたいのか、明確に表現した。バランスがよく取れて、大変すばらしい。何としても実現していかなければならない」こんな風に言う人もいます。国民の7割に迫る安倍氏の支持者たちも同じようなものでしょうか。そう言えば安倍氏の支持者から見れば安倍氏ってとてもハンサムらしいですね。あばたもえくぼ・・・

 小泉総理もひどい人でしたが、その暴政を許した原因はまさにこの盲目的な支持にあったわけで、それが継続されるのであれば必ずや悪い結果を招くことでしょう。それが良い結果を招くのか悪い結果を招くのか、自分で考えもせずに指導者が命ずるままに右向け右、それが規律だと信じ、疑問を持たずに従うこと、反対意見を排斥することが愛国だと信じている。なんと夢見がちな・・・ 安倍氏の政治的判断力を私は信用していませんが、たとえ氏が有能であったとしても、誰でも必ずや判断を誤るときがあります。そしてそんな時は、安倍氏に近い人こそが誤りを指摘してやらねばなりません。ただ振る舞いを称え、演説を称え、容姿を称え、その内容を考えもせずに翼賛するだけ、そんな人たちは支持者ではなく信者であり、太鼓持ちに過ぎません。お坊ちゃまには荷が重いことかも知れませんが、安倍氏自身にも太鼓持ちがヨイショしてくれることに慢心せず、外へ出て現実と向き合う努力を求めたいところです。

 最後に、安倍総理に習って私もアインシュタインの言葉を引用して締めたいと思います。
日本にきて特に気になるのは、いたるところに軍人を見かけ、平和を愛し平和を祈る神社にも武器や鎧が飾られているのは、全人類が生きていくのに不必要なことと思います。それからもう1つは、大阪の歓迎会では会場が日本とドイツの国旗でうめつくされていて、日独親善の気持ちは感謝しますが、軍国主義のドイツに住みたくないと思っている私には、あまりいい気持ちはしませんでした。」(アルベルト・アインシュタイン)

コメント
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