クアトロも5周年を迎えたが、ここでクアトロのパスタを順番に解説してみよう。
今日は「ペペロンチーニ」¥800をご紹介しよう。
ペペロンチーノかペペロンチーニか、クアトロはペペロンチーニと名乗っている。
ペペロンチーノは単数形、ペペロンチーニは複数形だ。
どちらにしろ、本式の名称は、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノだ。
アーリオはニンニク、オーリオはオリーブ油、ペペロンチーニは唐辛子のこと。
ニンニクと唐辛子のオリーブ風味のスパゲッティである。
略されてペペロンチーノなりペペロンチーニになった。
イタリアでペペロンチーノと注文すれば、唐辛子だけが出てくるかもしれない。
さらに、ペペロンチーニと注文すると複数の唐辛子が出てくるかもしれない。
しかし正式にアーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノについての話と書いていると長くなるので、クアトロ流にペペロンチーニについてのお話。
このパスタは日本の素うどんのようなものとよく思われている。
これはとんでもない話で、立派にたっぷりのオリーブ油とニンニクと赤唐辛子が融合したソースで食べるパスタだ。
この融合を乳化とも呼び、今は、イタリア料理を語る上によく使われる単語だ。
お客様も乳化がどうのこうのと語る方が多い。
これは、ペペロンチーニの地位向上の上で大変に有意義なことである。
クアトロでは、たっぷりのオリーブ油を使い熟練の技でソースを作り、メンに絡める。
パスタを食べ終わった後にもソースは残るのだが、これはただの油ではなくソースなのだ。
そのソースを飲み干すように食べるお客様も多い。