愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

長野県千曲市 姥捨(うばすて)の棚田

2011年05月26日 | 棚田景観

遥か遠くに翳む善光寺平、それを縫って流れる千曲川、その手前一面豊かに波打ち斜面を下る棚田はまさに絶景、日本の原風景そのものです。

前日,千曲川畔に在る戸倉温泉に一泊、朝一番起き抜けに宿から程近いこの地を訪ねた。

千曲川沿いに走る県道77号線で10分も走るとこの「姥捨の棚田)のふもと、案内表示通りに駆け上がっていくと、もうそこは一面に波打つ畦がどこまでも続いている。

通称「姨捨」地区の棚田は、冠着山(通称姨捨山)から続く斜面に、現在でも2000枚にも近い棚田が緩い弧を描いてうねうねとどこまでも続いてる

此の棚田は名月の里としてもよく知られ、水が張られた棚田毎に月影が映る「田毎の月」の月は、古くより粋人墨客に愛され続けてきたという。

勿論姨捨という地名は、、カンヌ映画祭で受賞した映画「楢山節考」などで知られる哀しい伝説から来ているようで、此の美しさの中には哀しみも同時に抱えているものようです。

しかし訪れる時期が今少し早すぎたようでGWの最中5月2日には、未だこの通りところどころの棚田に水が引き入れだしたばかり。

棚田の上部にはJRの姥捨駅や長野道姥捨SAなども在って絶好のビューポイントと成っているらしい。

棚田としては初めて国の名勝に指定され、国の重要文化的景観、勿論「日本の棚田100選」にも選定されている。

撮影2009.5.2