愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

伊賀市 青山峠地蔵磨崖石仏/他

2011年05月11日 | 石仏:三重

伊勢と伊賀を隔てる青山峠を越える初瀬街道脇に道中安全を祈願し造顕された磨崖石仏です。

初瀬街道は現在国道165号線と名を変え青山峠をあっと言う間に越えることになる。

伊賀側から峠道最後の宿場「伊勢路」の集落を抜け青山峠をトンネルで越える少し手前、大きくカーブした左側に駐車スペースがあり、その下方山裾に青山地蔵と呼ばれる木立に囲まれた小さな境内が有る。

当然この国道が新しくかさ上げされ近代国道となるまで、街道はこの石仏の前を通っていた。

小さな境内には多くの小石仏や石塔も集められ、中央の大岩に枡形を彫り窪め中央に蓮座に立つ定型地蔵を刻み出している。

地蔵には地衣類や蔦が這いまわり決して充分な環境とは言えないものの、石仏としては安住の地を与えられている。

弘法大師が一夜にして彫ったという伝説がまことしやかに伝えられているようですが、この石仏の像容からもそのようなことは有り得ないが、何処に行っても弘法大師の絶大さを感じる。

それはそれなりの磨崖石仏、旅して峠を越えて来た人、これから峠に向かう人、幾多の人たちがこの石仏に手を合わせただろう・・・。

脇には顔容も定かで無いこんな一石六体地蔵??

これは磨崖で在ったものを切り離して何処かから持って来たものだろう??。

道路工事の犠牲者なのかも??、

そういえば青山トンネル工事の犠牲者慰霊塔も合わせて祀られている。

撮影2011.2.26