Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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医師の燃え尽き症候群を防ぐための対策と提言(1)

2019年05月04日 | 医学と医療
5月22日-25日に開催される第60回日本神経学会学術大会@大阪で,昨年に引き続き, 燃え尽き症候群に関するシンポジウムを,饗場郁子先生(東名古屋病院)とともにご提案させていただいた.昨年のシンポジウムの反響は非常に大きく,さまざまな立場から多くの感想を頂いたり,「週刊医学界新聞座談会」や「医学のあゆみ」誌で連載が行われたりと,問題提起としての意義は十分果たしたものと考えている.今後の課題は「この問題を多くの仲間が共有し,対策につなげ,実際に医師を燃え尽き症候群に至らせる環境,要因を変えていくか」である.

本年度のシンポジウムは標題をタイトルとし,各演者には「対策と提言」をお考えいただいた.まず,燃え尽き症候群の基本的知識と対策について,この領域の草分け的存在である同志社大学政経学部久保真人教授にご解説いただく.その後,昨年度のアンケートを踏まえ,女性医師ないし大学病院における燃え尽き症候群への対策と提言を,饗場郁子先生(国立病院機構東名古屋病院),小川崇先生(順天堂大学医学部脳神経内科)にしていただく.さらに本年度は,一般病院における燃え尽き症候群を柏原健一先生(岡山旭東病院神経内科)にご講演いただく.加えて,日本神経学会キャリア形成促進委員会から武田篤委員長にご提言を頂いたのち,燃え尽き症候群対策としてのリーダーシップ教育を私が解説する.学会員を含めた突っ込んだ議論が必要と考え,総合討論の時間を長めに設定した.吉田一人先生(旭川赤十字病院脳神経内科)と海野佳子先生(杏林大学脳卒中医学)の司会で,具体的な対策・提言を目指したいと考えている.日時は23日(木)朝8時,ぜひ多くの学会員やマスコミの方々のご参加をお願いしたい.みんなで議論し,知恵を結集して,医師を燃え尽き症候群に至らせる環境・要因を変えていきたいと思う.

なおブログの2回めは,上述の座談会や「医学のあゆみ」誌における連載を通して分かった点について解説を行い,3回目は時間が足らないため十分に説明することができないと考えられる私の講演「リーダーシップ教育」について説明したい.


写真は昨年度のシンポジウムの様子.

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