Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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若年性パーキンソニズムにおけるレム睡眠行動障害

2004年10月15日 | 睡眠に伴う疾患
レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder;RBD)は,レム期に弛緩しているはずの筋肉が弛緩せず,体が激しく動いてしまう状態で,しばしば不快な夢を伴う.なぜかalfa-synucleinopathy(パーキンソン病,MSA,DLB)ではRBDの合併が多いことが知られ,RBDとsynuclein蓄積症との関連が指摘されていた.
一方,parkin(Park2)遺伝子変異を原因とする若年発症パーキンソニズム(ARJP)では,synuclein陽性の神経細胞内封入体は認められない.今回,Park2患者10人に対しPSGを施行したところ,うち6人にRBDを認めた.この結果から,単純にRBDがsynuclein蓄積症によって生じていると考えるのは難しいことが分かった.
RBDの責任病巣については脳幹が疑われているが,詳細についてはいまだ不明である.

Ann Neurol 56;599-603, 2004
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