お天気も上の空だが、この先のお天気はご機嫌斜めという記憶かかすかにあって、それでどうするか、考えることもないが、散歩道を反対方向から歩く手もあると思った。こんなことを思うのも珍しいというか、自分にしては上出来だった。
天気はいいが気分は晴れ晴れではなく、まー湿っている。色々やらないといけないが、まだいい方だと思うが、でも先は長い。そのことを考えると朝も早くから目も覚めて面白くない。こうゆうときこそ、身近でしかも短い距離だけど、歩かないといけないと思う。いつも来てくれる姉を見送って、それからさらにしばらくTVを見ていて、だらっとしていた。
反対から歩くと、まずは見える景色もすこし違う。そういえば、通勤電車に乗っていたころ、それがたまの土曜の昼だと、帰りの風景は朝と違った。もっとも、朝は風景も何もなかった。帰りはというと、富士山ではなく、筑波山が見えて、見え方によっては、後者の方がよかった。
その反対からの散歩道というのも、まったくの初めてではないから、最初は見慣れている。さらに目玉をギラギラさせる。人の声が聞こえるのも、土曜の昼過ぎだと思う。早速にサザンカの花を見つける。秋のムクゲはさすがにもうなかった。サザンカの花。雨を受けてその咲きようはどうか。この判断はむつかしい。
先に能登半島の見えるところに来る。その先のほうが、本当の半島だが、そこに至る部分もきょうは見えていない。雨が降った後でも視界に関しては、他に原因があってよくは見えない。この辺りはさっさと歩くしかない。ときどき、車が通ってゆく。
菊の花がないかすこし探したら、道の先に派手目の小豆色か赤茶色のものの塊が見えてこれが秋の菊だと直感する。こうゆうのが色違いでそろうと、絵のセットになる。ワンちゃんがいるところ、今日は見えない。歩いている人がいる。いかにもそうゆう感じがする。自分の格好は最近あまり見ないが、誉められたものではない。普通に歩いていると、何とも思わないが、向こうから颯爽と歩いている人に出会うと、下を向きたくなる。
この先は田んぼで、さらにその先にはお墓がある。お墓はどこにでもあるが。空き地というのも結構頭に入っていて、そこに何かがある。薬をまかない限り、かなり間違いなく草は生えてくるので、そこの雑草を見る。タンポポの冠毛が多い。花が咲いて、タネが残る。ここに来るのも久しぶりだ。
チラチラ、っと気づいたこと。ピラカンサの赤い実がきれいに咲いているおうちがあった。ちゃんと太陽の方角を向いている。これで、ピラカンサのある場所が増えた。他はと、小型の同じピラカンサは、かなり小さくなったが赤い実も少ないが付いている。これも来年くらいになると、また勢いを取り戻す。バラの木、これもそんなにたくさん、外を向いて咲いているところはないが、このバラの木もだめだと思ったものに、絨毯のような赤い色のものがまた咲いていて、そう悲観しなくてもよさそうだった。でも、キカラスウリは、これの実は、どうもなさそうである。
秋の最初から咲くフジバカマを最後に見てきたが、これは細い茎がたぶん風で傾いて、そのままで残っている。自然の結果だけど、そこにある姿が自然には思えず、ちょっと惜しい。今日はチョウも、甲虫もおらず、彼ら、彼女らも、他のところに新しい花を探しに出かけているのかも知れない。花にしろ、虫にしろ、それなりの時代に適応しているようで、その生命力というものを見習わないと、など思ってしまった、きょうの反対方向からの散歩道である。
なぜか、それと関係のないもの。
セイタカアワダチソウとその後にかすかに見える山と。
そんなに暗くはないのだけど、山と空が明るいと、黄色いセイタカは暗くなって、これでは秋の晴れ間の色ではなかった。
これだと、少しはよく見えるかな。
薄っすらと、剱岳。この下に鉄塔が見えるが、切り取った。
これくらいが、セイタカアワダチソウの、まーまーの色具合だろうか。実際の色の感じは、もう少し明るく、すがすがしさもある。