名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

オリンパスの企業買収疑惑は投資の損失隠しだった!!

2011-11-09 17:46:18 | Weblog
2011.11.9(水)
 ここ数日来、光学機器メーカーオリンパスの高額な企業買収がメディアを賑わせていた。
 08年に英国の医療機器メーカーを約2200億円で買収したことも驚きだがその際、米投資助言会社に約660億円ものいわば助言手数料ともいうべきものを支払っていた。実に買収費の三割にあたる。また、06年から08年にかけて、国内の健康食品会社など三社を買収したときは、総額734億円もかけたという。
 内視鏡などを手がけるオリンパスとしては、英国の医療機器メーカーを買収するのは分かるが、健康食品会社とは全くの畑違いである。近ごろの企業買収はそんなことはどうでもよいのかもしれない。
 報道によると、こうした巨額の企業買収の問題を指摘した同社の英国人元社長は解任された。トップは次々と変わり、現在の社長も企業買収は適正であったと言い張っていた。
 ところがである。昨日(8日)になって突然、同社は「1990年代ごろから有価証券の損失計上を先送りしていた」と発表したのである。要するに、粉飾決算を隠蔽するために不自然な企業買収を繰り返したというわけである。
 一昨日まで問題ないといってきた現在の高山修一社長は、不正経理は会社の中枢によって代々引き継がれてきたといい、菊川剛前社長ら旧経営陣の刑事告発も検討しているという。
 光学機器のトップメーカーが社長ら最高幹部も承知の上で、有価証券報告書の虚偽記載に当たるようなことを長期にわたって犯してきたとは全く信じられないことだ。会社の監査役や監査法人は一体何を監査していたというのであろうか。コンプライアンスもガバナンスもあったものではない。
 一般人はオリンパスは光学機器において世界に冠たる優良企業であると信じているし、一般株主はそれを信じて株を取得している。財テクに走ってそんな大きな損失を出していたとは騙しである。現にオリピンパスの株はここ数日のうちに大幅な下落である。
 気の毒なのはオリンパスの従業員と株の所有者である。