田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

新連載 奥様はvampire  麻屋与志夫

2009-04-16 22:19:08 | Weblog
        奥様はvampire

09、4月16日

       

○一本の座敷箒がある。

空間に横になっている。

いつでもひらりとお乗りください。

飛び立つ準備はできています。

そんな風情だ。

箒は鹿沼特産のものだ。

もちろん、箒が飛び立ちたくてもじもじしているのは、わたしの空想の世界でのこ

とだ。

「mimaは魔法使いだよね。自由が丘まで飛んできて」

孫娘の麻耶が三歳の時だ。

麻耶はオバアチャンのmimaをお友だちとおもっていた。

いまでもそうだが。

だが、麻耶はまちがっていた。

mimaは魔法使いではなかった。

彼女は吸血鬼だったのだ。

彼女はマインド・バンパイアなのだ。





●夕刻、雷鳴が轟き、雹がふった。

たった一人の塾生に英語の授業をしていた。

宣伝をしないので塾生は減る一方だ。

教えているわたしがGGになったのだからしかたないか。

これからは、小説を書いて生きていきたい。

●夕日の中の理沙子(2)はへんな終わり方をした。

終わったわけではありません。

これからpart3の準備に入る。

東京の大学に通う理沙子とコウジの恋の行方。

翔太とエレナの恋。

玲菜と翔太の関係は。

宇都宮にのこったキヨミと宝木。

まだまだ書きこみたいことはたくさんある。


●印のところは現在のわたしの生活に基づいたブログです。

○はフイクション。小説です。


●小説の中にも、筋のながれとはまったく関係のない断片が混入することもあります。

例えば夕日の中……に挿入したい文章が唐突に入ることもあります。

わたしのイメージの世界。

わたしの言語空間にあなたたちをご招待します。


●+○=すべてわたしの世界。

ということでしょうか。

GGワールドをお楽しみください。



one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
         ↓
    にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説

ああ、快感。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恋/夕日の中の理沙子(2)  麻屋与志夫

2009-04-16 10:34:51 | Weblog
9

霧降の遅い春。

黎明の光が山桜の梢に射してきた。

キーンという音に吸血鬼の集団が凍結した。

いままさに、翔太の襟首に鉤爪をつきたてようとしたV。

灰になってしまった。

修行が足りずデーウオーカーと成りきれずにいた吸血鬼は紫外線を浴びてみごとに

砂埃と化して消滅した。あとのVフリーズしたままだ。

異様な光景だった。

いままでの命がけの戦いが嘘のようだ。

「ありがとう。ミヤさん。ありがとう」

だが困ったことが起きていた。

見よ。

エレナも動けなくなっていた。

絢爛と咲き誇る桜の木の下で、塑像のような立ち姿をみせていた。

指先からも、両手のナイフの鋭利なナイフからも血が滴っていた。

血は桜の木の根元に黒い土をさらに黒く染め上げていた。

桜の根までが血をすっているよう錯覚にとらわれた。

そうか、エレナも吸血鬼だ。

翔太はエレナの手からナイフをとりあげた。

よく戦ってくれた。

おれを守るためによく戦ってくれた。

吸血鬼としての恥ずかしい姿を見せるのもいとわず、よく戦った。

エレナは桜の花びらの中に埋れたように立っていた。

美しいエレナの立ち姿をもういちど翔太は記憶にとどめた。

そしてエレナをクリッパーまで抱き上げたまま移動した。

「重いよ。エレナ」

まだ固まったままで言葉を発することのできない恋人にはなしかけていた。


第三部につづく。





one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
         ↓
    にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説

ああ、快感。























                             完
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする