只今、ネットの動画で青山繁晴氏の「総裁選挙」不出馬のニュースを見ました。推薦人20人に届かず15名だったとのことです。これで日本が終わるわけでありませんので、書きかけていたブログに戻ります。
報道各社の世論調査を見ながら書いているのだと共同通信社は説明し、決選投票の上位2者を石破氏と小泉氏に絞っています。
従って記事は、石破氏と小泉氏に関する説明が半分を占め、残るスペースは麻生、岸田、菅の3長老がどのような工作をしているかの説明です。
議員票と党員票の違いについて説明していますので、まず最初に紹介します。
・総裁選の一回目の投票
・「国会議員票」と党員・党友票を合わせた「地方票」を同数として扱い、合計票数を争う。
・総裁選の決戦投票
・国会議員票と、各都道府県連に一票ずつ割り振られた47票の合計で決めるため、議員票の比重が大きい。
つまり決選投票では、47人対372人になる訳ですから、議員票が絶対に有力です。党員数が109万人いても、意味がないと言う仕組みです。幽霊党員の存在を考えますと無理もない気がしますが、これでは党員の重みがありません。
実際にどのような影響が出るかの実例を、石破氏の動きで伝えています。
・「出来るだけ早くとか、そんなことを申し上げるべきではない。」石破元幹事長は、10日の日本テレビ番組で、新総裁になった場合にいつ衆院解散をするのかと問われると、言葉を濁した。
・「可能な限り早く信は問いたい。」と意気込んだ8月24日の立候補表明とは、まるで別人。
・関係者によると、早期解散に慎重な議員から石破氏陣営に苦情が寄せられ、軌道修正したと言う。
・なぜか。ベテラン議員は「決選投票を視野に入れているからだ。」と指摘する。
説明するまでもないと思いますが、決選投票では場合、47対372の投票になりますから、議員の機嫌を損ねるような発言を控えたと言うことです。
・そのため石破氏陣営は、「軌道修正により、3位以下の候補らが乗ってくれる余地を残す方が得策」( 中堅 ) と踏む。
小泉氏の動きも伝えています。
・小泉氏陣営も、党内に敵を作らないよう神経を尖らせる。
・当初は、派閥裏金事件の震源地・安部派の議員を選挙で原則非公認とする案が浮上していた。
・しかし解散方針を決めたとはいえ、80人超の大所帯から反発を買うのは避けたい。
・後ろ盾の菅義偉前首相の指南を受け、小泉氏は公認について「新執行部で厳正に判断する」と述べるにとどめる。
この部分では、菅長老の関与も書かれています。石破氏とのバランスを考え、記事の量も考慮しているようで、まだ続きます。
・ただ小泉陣営には、別の不安が残る。政策通の若手は集まるものの、「決選投票に進んだ際、他陣営から票を回してもらうといった、水面下の交渉を担う重量級がいない」( 中堅 ) ことだ。
記事の最後には、大物の長老である岸田、麻生両氏の動きを伝えています。
・岸田氏の動き
・岸田首相も、解散した岸田派の議員と会食を重ねる。
・周囲には、「一回目では動かないが、決戦ではまとまろう」と呼びかけていると言う。
・閣僚経験者は、「キングメーカーになるつもりだ」と見る。
・麻生氏の動き
・安倍政権発足以来、主流派に身を置く麻生太郎副総裁は、総裁選後の国会論戦を見据え周辺に伝えた。
・「誰が予算委員会を乗り切れるのか、シビアに見て決める。」
以上、9月12日の共同通信社の記事の全文を紹介しました。「長老支配」の自由民主党政治が、見事に描かれた記事です。青山氏が、20人の推薦人を集められなかった理由も見えてきます。
次回は、中断している「総裁選挙」 西田昌司氏の見方に戻ります。どちらにしましても、「総裁選挙」が終わるまでは、このテーマから離れられません。