午後1時から4時まで、NHKの「総裁選挙」開票中継を見ていました。第一回投票と決戦投票の結果、石破氏が自由民主党の総裁に決まりました。
第一回投票 決戦投票
高市氏 181 194 + 13
石破氏 154 215 + 61
正直なところ、自由民主党の議員諸氏への失望と脱力感があります。
上記数字は議員票ですが、第一回投票で高市氏は石橋より27票上回っていました。第二回目の決戦投票では、石破氏が議員票を61票積み増しし215票となり、13票の積み増ししかできなかった高市氏を21票引き離して逆転しました。
決選投票では61の人の議員が、反日・リベラリストの石破氏の支援に回ったことになります。キングメーカーの麻生、菅、岸田3氏がどのように動いたのか、「勝ち馬」を狙う議員個人がどのような考えで石破氏支持へ回ったのか。
そこは分かりませんが、自由民主党の半分が「日本の独立」を選ばなかったという結果だけは分かりました。
・アメリカ民主党政権と中国共産党政権が、高市氏の総裁当選に反対していた。
「ねこ庭」は、高市氏敗北の原因をここに見ています。総裁選挙のキングメーカーとなった麻生、菅、岸田の3長老は、やはり米中政権との対立より従来通りの曖昧戦略で一致したと推測いたします。
日本の盟主であるアメリカが中国との対立を望まない以上、中国に強行姿勢を見せる高市氏を敬遠した・・・・、これが「ねこ庭」の見方です。
3長老の選択が正しかったのか、間違っていたのかを言う前に、「ねこ庭」は次の現実を直視します。
・唯一の同盟国であるアメリカの意向に逆らって、日本の戦後政治はできなくなっている。
・「憲法改正」と「皇室護持」は、日本だけで決定できる国内問題でなく、日米間の重要課題となっている。
・米国が中国との衝突を避けている情勢下で、米国の同意なしに中国との対決ができなくなっている。
高市氏は保守層の国民の思いを代弁し、中国との対決を公言しています。
・総理になっても、靖国参拝を続ける
・日本領海の排他的経済水域に置かれた、中国の観測用ブイを撤去する
・日本人を殺害した2件の事件は、中国の反日教育に原因がある。
・赤字国債を発行し、景気回復のための政策を打つ
高市氏の意見が「日本再生」のための正論であるだけに、米国は当然高市氏の総裁当選を望みません。麻生、菅、岸田の3氏には、何らかの形でアメリカの意思が伝わっていたものと考えます。
「戦後レジームからの脱却」・・ (「憲法改正」「皇室護持」)
日本の指導者であれば、「戦後レジームからの脱却」を考えない政治家はいませんから、故安倍首相の悲願を麻生、菅、岸田3氏が無視しているとは考えられません。
「日本弱体化計画」を持つアメリカと「日本復活絶対反対」の中国は、この点で国益が一致し協力しています。これを知る3長老が、高市氏の総裁当選を忌避したと考えても不自然はありません。
・現時点で、「戦後レジームからの脱却」はそれほど困難な課題となっている。
安倍首相は「戦後レジームからの脱却」を公言しながら、アメリカと中国に妥協し、アメリカの代理人竹中氏と中国の代理人二階氏を重用しました。
アメリカと中国に屈しつつ、慎重にことを進めていた安倍氏でさえ、「戦後レジームからの脱却」を実現しそうになると暗殺されました。安倍氏の後を継ぐと言い、「憲法改正」を公言した岸田氏には暗殺未遂事件が起きました。
二つの卑近な例を見ても、「戦後レジームからの脱却」の困難さが窺えます。果たして石破氏に、これを期待することができるのか。これが一番の問題になります。
一方で高市氏については下記のようにNHKが盛んに語り、「高市潰し」と批判されましたが、これも無視できない事実です。
「高市氏のウイークポイントは、強硬な右派の主張が国際社会で受け入れられることになるのかと言うところです。」
直球勝負でアメリカにも中国にも挑んでいく、と言うのが高市氏の姿勢です。喝采したくなるほどの正論であると同時に、一歩間違うと危機を招く危うさがあります。「今回の総裁選挙のウオッチを通じ、高市氏の「危うさ」を証明する事実の一つを「ねこ庭」は青山繁晴氏の姿勢に見ました。
スペースがなくなりましたので、次回をすぐに続けます。明日の日本を思う方は、参考意見の一つを聞くつもりで、ふらっと「ねこ庭」へ足をお運びくださることを期待します。