ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

大森実氏の著作

2014-05-01 19:47:27 | 徒然の記
 4月下旬から5月にかけて、今が日本の最も美しいときだ。

 だから、その日本の中にあるわが家の庭も、猫の額ほどしかない広さだがそれなりに美しい。柔らかな、優しい若葉が風に揺れ、ミツバチが気怠い羽音をたて花に群がる。満開の白いモッコウバラの下で紅茶を飲み、椅子の背にもたれ目を閉じる。

 テレビや新聞が相変わらず不可解で不愉快なニュースを沢山届けるが、こうして季節を楽しむ日々があることについては、どうしたって感謝せずにおれない。マスコミの報道に一喜一憂するのを止め、季節の美しさに向き合おうと、ここ一ヶ月ブログを休憩した。

 自分のブログを更新したり、他人様のものを読んだりするのは有意義だが、どっぷり浸かると、これまた私を悩ませる厄介な状況をもたらすものとなる。だから、時々休憩するのは良いことなのだと、やっと理解した。

 今は書くことより、読書に熱中している。言うまでもなく図書館でもらった本だが、大森実氏の一連の著作だ。昭和56年刊行の、講談社文庫本ばかり。戦後秘史という副題で、おそらく10冊あるのだと思う。そのうちNO3 と、NO6、7、8、9、10を手に入れている。「祖国革命工作」「禁じられた政治」を読み終え、「謀略と冷戦の十字路」を半分まで読んだところだ。

 最近の文庫本は活字が大きくなり、紙質も白く立派になって、読み易くなっているが、当時の文庫本は貧しかった時代の名残をとどめている。安くて誰でも手に入れられるのが文庫本の売りだったから、粗末な黄ばんだザラ紙が使われ、活字はやたら小さかった。出版社も安いんだから我慢しろと、そう言わんばかりの粗雑さだった。
 
 今は中身の無い低俗な作品でも、上質な紙に印刷され、気の利いた挿絵まで入っている。比較して考えるから、いっそう安っぽく見えるけれど、私みたいな人間には懐かしさの方が強い。(その代わり、老眼鏡が必需品)

 敗戦直後の社会状況が書かれており、知っていることもあるが、知らないことの方が多く、だから、戦後秘史なのだろう。興味深く読ませてもらっている。著者については有名なジャーナリストと、そのくらいしか知らなかったが、これを機に調べてみた。とっくの昔に亡くなられているのだと思っていたが、平成22年に88才で逝去ということだった。

 私の嫌いな毎日新聞の記者を長く勤めてきた人だが、厭わしい反日の論調には出会わない。心の平安を乱さない大森氏の著作を手に、このまま春の日を読書三昧で過ごしたいものだ。なにしろ安倍総理ときたら、舛添氏への応援から始まり、慰安婦問題への裏切り、大量移民の受け入れ容認、細君の放任など、心の安らぎをこれでもかと乱してくれる。

 ブログと同様、総理関連のニュース対応へも暫く休憩するのが賢明なのだろう。
大森氏が、安倍氏のように期待を裏切らないことをそっと祈りつつ、そっとページをめくるとしよう。




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2 コメント

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お元気でしたか (憂国の士)
2014-05-03 00:15:32
長らくのお休みでしたね、心配しておりました。
政治、政権の腰が定まりません、ばか者達がと腹に据えかねられたのではないかと心配しておりましたがお元気な投稿を拝見して安堵しております。
あなた様のようなお方が日本には必要です、今後とも期待していますので、時には庭の花々のお手入れで一息入れてください。私は、あなた様を勝手に同士と思っています。
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お礼 (onecat01)
2014-05-03 20:46:53
 身に余るお言葉を頂戴し、恐縮しております。
どうか、今後ともよろしく御願い致します。
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