ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

都知事選挙に見る日本の政治 - 12 ( 田母神俊雄氏と水島総氏 )

2024-06-09 16:37:15 | 徒然の記

 田母神氏について語るには、チャンネル桜の水島社長の話を抜きにしてはできません。「ねこ庭」のブログを始めた頃、最初に出会ったのがチャンネル桜の動画でした。

 まだ後期高齢者前でしたが、探しても仕事がなかったため、やむなく年金老人の仲間入りをしました。息子の助けを借りてパソコンをセットし、机に向かう「ねこ庭」の日常となりました。

 当時のブログ名は「ねこ庭の独り言」でなく、「みみずのたわごと」や「気まぐれ手帳」でした。有り余る時間を有効に活用し、暮らしの雑感を綴りながら余生を楽しむという予定でした。

 こんな時に出会ったのがチャンネル桜で、「沖縄の声」「闘論 !  倒論 ! 討論 ! 」「チャンネル桜二千人委員会」などの動画に夢中になりました。

 「ねこ庭」の過去記事を探すと、当時の感激ぶりが残っています。

  ・この番組は私の長年の疑問に光を当て、歴史や政治を考える基礎知識を授けてくれた。この年になって初めて得た知識、と言っても過言でない。

  ・日本のマスコミと教育界、政党や政治家に疑問や反発を覚えながら、どうにもならない現実と諦めてきた愚かさを、チャンネル桜が指摘してくれた。

  ・このマイナーなネットのチャンネル桜が、巨大なマスコミを相手に、ひるむこと無く発信を続けていたという発見をしたからだ。

  ・このささやかな発信がいつから始められたのか知らないが、国民に与えた影響は大きかったに違いない。小さな発信でもめげずに続ける忍耐と勇気を、素晴らしいと言わずにおれない。

 今ならこのようなことを言いませんが、あの頃は素直にそう思っていました。

 「田母神論文事件で」自衛隊を追放され、反日左翼政治家とマスコミから敵視され、自由民主党からも攻撃されている田母神氏を、都知事選挙に担ぎ出したのが水島氏でした。

 平成26 ( 2014 )年の10月に「チャンネル桜」が「朝日新聞を糺す国民会議」を立ち上げた時、私は発会式に出席しました。開会の挨拶をしたのは、まだ存命だった渡部昇一氏でした。

 水島氏が都知事選の候補者として田母神俊雄氏を担いだと知り、千葉県民なのに選挙資金に心ばかりの寄付をしました。

 安倍総理は公明党の推薦する舛添氏を応援し、圧倒的に舛添氏が優勢でしたから、劣悪な条件下で名乗りをあげた田母神氏の勇気を支援せずにおれませんでした。それでも田母神氏は善戦し、下記の通り開票結果は16人の候補者中の4位でした。

  〈 H26年都知事選・選挙結果 〉 16人中4位

   舛添要一氏 ・・ 参議院自由民主党、厚生労働大臣        211万票 

   宇都宮健児氏 ・・ 日本弁護士連合会会長                         98万 

   細川護煕氏  ・・元朝日新聞記者 第79代内閣総理大臣    96万 

   田母神俊雄氏 ・・元自衛隊航空幕僚長              61万

 その後、落選した田母神氏を相手に選挙対策委員長だった水島氏が、裁判を起こしました。あれほど感激した「チャンネル桜」と疎遠になった原因が、ここにあります。「ねこ庭」の過去記事から、当時の怒りを紹介いたします。

  ・日本を大切にしようと、同じ目的で選挙運動をしていながら、水島氏がした田母神氏潰しに幻滅した。

  ・自分の番組を使い、何度も一方的に田母神氏を非難するのは、対抗手段を持たない氏に対し卑怯ではないのか。

  ・容疑者として逮捕され、警察に拘置されている田母神氏を弁護する気はないが、都知事選に担いだ相手をこんな状況に追い込む氏の度量の無さを悲しむ。

  ・選挙資金の何百万円かが不明朗だと、そんな些事をあげつらうなと言いたい。

  ・疑問があるのなら国士同志田母神氏と二人で、決闘する気で議論すればよい。

  ・水島氏は政界に不案内な田母神氏を、執拗に追い詰めている。私はここに氏の人間性の小ささを見る。

 水島氏は恰幅の良い体をしているのに度量が狭く、チャンネル桜で活躍していた我那覇真子さんを見放したように、意に沿わない人物を追放する短所があります。

 極めつきは、自分が立ち上げた新党「くにもり」の代表に担いだ本間奈々氏を、選挙後に放逐したことです。つい最近は、日本を酷評するアメリカ在住の自称国際政治学者伊藤貫氏を激賞し、チャンネル桜の動画で長期間放映しました。

 「ねこ庭」では、伊藤氏を「祭りの薬売り」「日本人のクズ」と呼び、追従する水島氏の単純さ軽蔑しました。保守の名に甘んじ、政治を遊びものにする水島氏にほとほと呆れています。

 今回田母神氏を取り上げるについて、水島氏の話を省けませんので、石丸氏の紹介の方が簡単かと思った次第です。

  ・私が選挙に出ないと、保守系の都民が投票する人がいなくなるのではないかという思いで、立候補を決断しました。

  ・はい、私の年は75才です。年令の詐称はありません。

 学歴詐称と国籍詐称を噂されている小池・蓮舫両氏を皮肉った言葉です。

  ・蓮舫さんは「二番じゃダメなんですか」と言いましたから、当選する気がないようですが、私は一番を目指し、当選を狙っていますよ。

 記者会見で氏は相変わらず、誰も笑わない親父ギャグを言っていましたが、「ねこ庭」ではこういうブラックユーモアは評価しません。しかし評価しているところもありますので、次回はその点を紹介いたします。

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都知事選挙に見る日本の政治 - 11 ( 石丸伸二氏 )

2024-06-09 09:43:34 | 徒然の記

 順番は田母神氏ですが、簡単そうなので石丸氏を先に紹介します。

 〈 石丸伸二氏 〉

 政治家なら国政でも地方政治でも、思想信条が明確でない人物は資格がありません。特に敗戦後の日本は、自分の国を愛せない政治家が半分以上存在するという世界でも稀な国になっています。

 自由主義諸国の中で保守と左翼が激しく対立しているのは、アメリカだけでなくイギリスもフランスもドイツも同じですが、これらの国では保守も左翼も愛国心を持っています。

 日本が特異な国と言われる理由は、左翼政治家に愛国心がなく自分の国への憎しみが塊になっている所です。保守と思われている自由民主党の中にも、反日左翼に傾いた議員がいますから、「皇室護持」と「憲法改正」が戦後78年経過しても実現しません。

 立派な公約を語っても土台の思想が明確でない人物は政治家失格と、「ねこ庭」では考えています。有力候補者と言われる4人の中で、政治信条が不明なのは石丸氏だけです。簡単そうなので紹介を先にすると言ったのは、こういう理由です。

 政党遍歴に注目すると、現都知事小池氏も思想信条の不明な政治家の一人です。

   日本新党 →  新進党 →     自由党 →     保守党  →      保守クラブ →

  →    自由民主党  ( 清和会→無派閥  )  →  自由民主党/都民ファーストの会  →

  →  都民ファーストの会  →     希望の党/都民ファーストの会  →   都民ファーストの会

 保守政治家なのか、反日左翼なのか、政党遍歴を見ると小池氏も不明ですが、何も語らない石丸氏に比較すると、これはこれで明確になっています。

  ・小池氏は保守政治家でなく、目新しい物好きなだけの「風見鳥政治家」

 経歴さえ調べれば都民も国民も、都知事に相応しい人物かどうか判断できます。これまで氏が二期連続で都知事を務められたということは、石原知事以後どれだけ不毛の都知事選挙が続いていたのかという証明になります。

 石丸氏の公約らしいものを、再確認してみましょう。

  ・私が都知事を目指し、実行していきたいのは東京の発展、そして地方の発展、すなわち日本の発展だ。

  ・日本の総人口はこれからの20年間でおよそ1300万人減少し、過疎化の進む地方都市が消滅に向かっている。

  ・46の道府県と密にコミュニケーションをとって、東京の一極集中を解消し、多極分散を実現し、東京を世界で一番住みやすい街にする。

 つまり氏の公約にあるのは、一極集中する首都機能を分散し、消滅しかかっている地方都市へ移すという案です。ここにあるのは思想信条でなく、元銀行マンらしい数字的効率化の追求です。

  従って「ねこ庭」の結論は、「石丸氏もノー」となります。

 石丸氏についてどのような意見があるかをネットで調べましたので、参考のため紹介します。

  ・「ひろゆき」・・こと西村博之氏

   「若い人が首長や議員になる流れを作るべきだと思うので、応援しますー」

  ・堀江貴文氏・・実業家

   「素晴らしい ! 」

  ・藤本勘寿氏・・宮城県大崎市の市議

   「ムダな事業の削減・広報の強化・市の財政再建に取り組まれた姿は、まさに銀行員出身の『経営者』でした。」「一極集中を是正し、都民向け〝だけ〟に留まらない視座の高い施策に期待します」

  ・黒原裕司氏・・東京都中央区の区議

   「東京一極集中から多極分散へとのことで、政策に注目です。多極分散という視点は、防災・国防の観点から賛同します」

  ・荻野稔氏・・東京都大田区の区議

   「東京のリーダーの椅子も軽く見られている。首都のリーダーの座を売名や実績作りに利用しないでほしい」

  ・〇〇〇〇氏・・小金井市の市議

   「東京を変えて日本を変えるとの発言は、都民としては複雑な思い。もっと言えば、踏み台にしてほしくはない」

 
   「散々地元の悪口を全国に発信された揚げ句、根本的には何も解決をしないまま一期で市長の職をほうり出され、踏み台にされた安芸高田市の皆さんには同情する」
 
 簡単と言いましたのに、予定した田母神氏の紹介ができなくなりました。申し訳ありませんが、氏の紹介は次回といたします。
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