ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

都知事選挙に見る日本の政治 - 8 ( 国民意識不在の政治家 )

2024-06-06 12:34:31 | 徒然の記

 今回は、立花氏の特異な意見を2 つ紹介します。マスコミのウケ狙いと思われる意見と、平和を愛する国民向けの2つです。

 〈 1. マスコミのウケ狙いと思われる意見   〉

 ・皆さんは、日本を動かしているのは誰だと思っているのでしょう。政治家か、官僚か裁判官かと、そう思っている人がほとんどでしょう。
 
 ・しかし、日本を動かしているのは、マスコミなのです。マスコミの中でも、ダントツに力を持っているのがテレビです。国民の多くはテレビを信じ、テレビの報道で判断しています。
 
 ・だから今の日本では、1にテレビ、2にテレビ、3にテレビで、やっと4番目に政治家がきて、官僚が来るのです。
 
 ・昔、民主党政権を作ったのは、自分たちだという椿発言がありました。
 
 ・都知事選挙を、思い出してください。テレビが小池氏を報道したら、支持率がパッと上がって、当選したじゃありませんか。希望の党はダメだとテレビが報道したら、すぐにあの党は無くなりました。
 
 ・日本を作っているのはテレビなのです。政治家も官僚も、テレビの力にはかないません。
 
 80%の事実と20%の嘘の混じる意見・・・これが最も良い見本です。テレビ業界にいた氏は、テレビの持つ影響力の大きさを知っています。民主党政権を作ったという椿発言も事実の一つで、嘘ではありません。
 
 テレビが立花氏を酷評せず、名前だけが全国に広がれば、参議院の全国区では有利になります。だから氏はマスコミの注意を引く過激な発言をし、世間に名前が広がる効果を狙っていました。
 
 全国民が、テレビだけを信じて行動しているはずがありませから、いわばこれも一つの極論です。「やっと4番目に政治家がきて、官僚が来るのです。」と言う意見も極論です。極論である証拠に、日本を動かしている国民の存在が氏の意識にありません。氏は最初から、国民意識不在の政治家として登場しています。
 
 次の意見は極論の中に混じる普通の話で、これがまた「お花畑の住民」を喜ばせました。
 
 〈 2. 平和を愛する国民向けの意見   〉
 
 ・私が18才の時、NHKに入りたいと希望したのは、二度と戦争をしてはならないと思ったからです。
 
 ・一部の人の判断で、国民が望まない戦争へ引き込まれる不幸を、二度と繰り返したくなかったからです。
 
 ・日本を戦争へと煽ったのはマスコミでしたから、自分はNHKに入り、決して戦争を煽るような間違いをしないと心に誓ったのです。
 
 自分の勤務するNHKを糾弾する元職員だったとしても、言論の自由な日本ですから、氏のような意見もあるだろうと思いましたが、このような考えで国政にあたるのでは見過ごせなくなります。
 
 氏が述べているのは、考えの出発点が東京裁判史観にあるということです。政治家の根本の思想が間違っているのでは、選挙の一票は入れられません。時として保守、時として反日・左翼となる曖昧な氏に、国の未来は託せません。
 
 国を守るには軍が必要と考えない政治家は、米国の属国という日本の現状を肯定する人間です。失った日本の独立を考えず、東京裁判史観を鵜呑みにしているのでは、「ねこ庭」から見れば日本人のクズの一人になります。
 
 息子たちと、「ねこ庭」を訪問される方々がどう判断されるのか分かりませんが、氏に関する情報の紹介を本日で終わります。
 
 次は予定通り、有力候補者と言われる4人に関し話を進めます。公約を明確にしている候補者が少ないのですが、意見は述べていますので、次回は小池百合子氏、蓮舫氏、田母神俊雄氏、石丸伸二氏の4人の意見の紹介から始めます。
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都知事選挙に見る日本の政治 - 7 ( マスコミ業界の特殊性 )

2024-06-06 05:52:15 | 徒然の記
   1.  電通の成田氏とNHKの海老沢氏の対立は、事実なのか ?
 
   2.  一般の会社とNHKは、おなじ尺度で語れるのか ?

 立花氏の意見に混じる嘘について上記 1. が終わりましたので、今回は 2. です。

  ・みなさんの会社を、考えてみてください。会社の中に外国人がある程度いるからといって、会社が外国人の言いなりになりますか。
 
  ・電通もNHKも、日本の会社ですよ。日本の会社で、会社の方針を決めるのは誰ですか。トップですよ。トップが決めたことに、皆が従うんです。
 
 三宅氏が国会で、NHKの中にいる外国籍社員の数を質問したことに対し、立花氏はこうに言って否定しました。しかしマスコミ、特にテレビ業界の組織は一般の会社と違ったルールで動いています。
 
 ドキュメント、バラエティー、歴史特集番組など、テレビ局で様々な番組を作っているのは、プロデューサーやディレクターと呼ばれる幹部社員です。
 
  ・プロデューサー・・・
   番組内容や予算の管理、関係部署との折衝や、PR業務など番組全体の方向性を決めるが仕事です。
 
  ・ディレクター・・・
   具体的な取材、膨大な撮影フィルムの編集を担うのが仕事です。毎週のレギュラー番組でも、その出来はディレクターの力量に左右されると言われています。
 
 テレビ業界では、実際に番組を企画立案し制作しているのは、幹部職員であるプロデューサーや、デイレクターです。彼らが製作した番組は憲法で保障される「報道の自由」に守られ、経営トップでも干渉できません。NHKに限らず、彼らの中に反日の社員がいて、反日番組を作っているのも事実だということです。
 
 ここが一般の企業と違うところで、立花氏の嘘が混じる部分です。反日思想を持つプロデューサーやディレクターや役員の数だけ、反日の番組が作られるということになります。
 
 NHKには蓮舫氏と同様に、二重国籍の人物が多数いると言われていますので、三宅氏がNHKに、外国人社員の人数を聞いたのは的を得た質問でした。NHKは質問に対し、プライバシーの問題があり明らかにできないと回答をしました。個人名や役職別の人数、あるいは国別の人数を聞いたのではなく、氏の質問は職員全体の中に、何人の外国人がいるのかというものでした。
 
 国民の受信料で運営されている公共放送なのに、職員の中に何人の外国人社員がいるのかと議員に質問され、なぜNHKは答えられなかったのでしょう。
 
 テレビ業界の内情を知りながら、立花氏が一般の会社を引き合いに出し、三宅氏の質問を説明したところに「ねこ庭」は嘘を感じました。
 
 朝日新聞の慰安婦報道の嘘が明るみに出る13年前の平成13年1月に、NHKが「女性国際戦犯法廷」という番組を放映しました。慰安婦問題を扱う模擬法廷で、日本軍の性奴隷制を糾弾し、昭和天皇を戦犯として裁くという常識を疑いたくなる反日番組でした。
 
 同法廷の主催者は「国際実行委員会」という団体ですが、詳しく述べると煩雑になりますので、主な共同代表者だけを紹介します。

    ・尹 貞玉(ユン・ジョンオク )・・韓国挺身隊問題対策協議会・共同代表

    ・松井やより・・・元朝日新聞記者   VAWW-NETジャパン

    ・インダイ・サホール・・・女性の人権アジアセンター ( ASCENT )

 この番組を放映するにあたり、NHKの上層部が政治家の圧力に屈し、番組の内容を修正したという訴えが起こされ、大きな騒ぎになったことがありました。

 経済産業相の中川昭一氏と内閣官房副長官の安倍晋三氏が、番組に政治介入したと朝日新聞が中心となり大騒ぎした事件です。原告の反日・左翼団体が、最高裁まで争い、彼らが敗訴するまで4年近くかかっていたという記憶があります。
 
 詳しいことは覚えていませんが、NHKのトップが政治家からの圧力はなかったと言っているのに、番組を作成したチーフ・プロデューサ長井暁氏と、プロデューサの永田浩三氏らが圧力があったと証言しました。
 
 長井、永田氏は会社のトップに逆らうだけでなく、政府の大臣や官房副長官とも争いました。一般の会社では、考えられないことです。
 
 「電通も、NHKも、日本の会社ですよ。」「日本の会社で、会社の方針を決めるのは誰ですか。」「トップですよ。」「トップが決めたことに、皆が従うんです。」
 
 裁判が結審した時のNHKの会長が海老沢氏ですから、立花氏の説明に嘘が混じると言う根拠がここにあります。氏の説明が正しいとすれば、海老沢氏は反日の電通に対抗し、日本を守るNHKの会長です。
 
 「こんな恥知らずな番組は、NHKにふさわしくない」「NHKの人間が反日団体と一緒になり、裁判に協力するなど言語道断だ。」
 
 トップの権限を行使し、反日番組を作った部下に、氏はなぜ自分の意思を示さなかったのでしょう。トップの会長が、決断しなかったのか、トップに言われても、部下が言うことを聞かなかったのか。詳しい事情を知りませんが、立花氏の話の辻褄が合わないことだけは明らかになりました。
 
 次回はもう少し立花氏の特異な意見を紹介し、その後に都知事選挙の主要な4人の候補者の話題へ移ろうと思います。
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