これは「ねこ庭」の持論ですが、反日左翼の政治家や学者や評論家たちは、嘘ばかりついているのではありません。
話のおよそ80パーセントは、まともな意見です。彼らが私たちのような庶民を騙す手口は、話に含まれる20パーセントの捏造にあります。胡散臭い口上を並べ、最初から人を騙そうとする詐欺師と違い、彼らは正しい事実を半分以上喋り、聴く者の気持をつかみます。
立花氏の話もその例に漏れず、「NHKの反日報道は、外国人の数でなく、経営トップの姿勢なんです。」という、説明はおよそ80パーセントが事実です。
1. 電通の成田氏とNHKの海老沢氏の対立は、事実なのか ?
2. 一般の会社とNHKは、おなじ尺度で語れるのか ?
そこで今回は、上記2つの視点から氏の意見に混じる嘘を見つけようと思います。
〈 1. 電通の成田氏とNHKの海老沢氏の対立は、事実なのか ? 〉
最初に、成田氏と海老沢氏の経歴の比較から始めます。
・成田豊氏・・
「昭和4年生まれ、 平成23年没。日本の実業家。」「大手広告代理店・電通グループの会長、」
「後に電通の最高顧問を務め、平成22年より電通名誉相談役。」「平成5年から、長年にわたり電通のトップに君臨した。」
「NHK海老沢会長と共に、韓流ブームを牽引した。」
「日本人だが、当時日本統治下の朝鮮半島生まれのため韓国人と誤った情報が流されている。」
「平成21年韓国政府から修交勲章光化章を、日本政府から旭日大綬章を受章。」
成田氏を韓国人であるとか、在日であるとか敵視する人もいますが、正真正銘の日本人です。
・海老沢勝二氏・・
「昭和9年 茨城県潮来市生まれ、日本のジャーナリスト。」
「平成9年から約8年間、NHK会長を務めた」「この間ABU会長」
「公益財団法人日本相撲協会評議員会議長」「公益財団法人日本音楽財団会長」等々
「韓流ドラマの放送に力を入れ、ブームの原動力となった。」
「NHKで人事権を武器に独裁的な立場にあると批判され、週刊誌などで「エビジョンイル」というニックネームを付けられた。」( 注 : 独裁者キムジョンイルをもじったあざな )
二人の経歴を並べると、立花氏の捏造が見えてきます。
「韓国寄りの反日電通と、日本を守ろうとする保守NHK」
「利益至上主義の電通社社長成田氏と、大和魂を守るNHK会長・海老沢氏」
「韓流ブーム」を作ったのは二人の共同作業でしたから、立花氏が強調する対立の図式が崩れ、親韓だったのは成田氏だけでなく、海老沢氏もそうだったという話です。そして二人とも、視聴率向上という利益獲得のために動いた辣腕経営者でした。
・三宅博という方が、NHKの反日報道は反日の外国人がいるためだろうと国会で質問し、NHKにいる外国人の数を聞いたことがありました。
・しかしそうじゃないんです。NHKの反日報道は外国人の数でなく、経営トップの姿勢なんです。
氏はこのように述べ三宅氏の国会質問を否定しましたが、「エビジョンイル」とあだ名されるほどの海老沢氏がトップにいたのに、NHKの役員はなぜ簡単に電通に鞍替えしたのでしょう。トップの姿勢で会社が動くと言う理屈は、どうなっているのでしょうか。
三宅議員が国会でNHKに「外国人の数を明確にせよ」と迫ったのは、的を得ていたのです。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々の参考のため、三宅氏の正しさを証明するもう一つの事例を、次回に紹介します。
日本の危機を感じる方々は、次回も「ねこ庭」へ足をお運びください。