ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

都知事選挙に見る日本の政治 - 3 ( 変わらない是々非々主義 )

2024-06-03 20:31:03 | 徒然の記

 目の前の都知事選挙を考えるため、過去のことを調べる。面倒と思われるかもしれませんが、これが「ねこ庭」のアプローチ方法なのでご容赦ください。

 昭和42年大阪生まれの立花氏は、今年 57才です。今回は5年前の「ねこ庭」の過去記事より、「NHKから国民を守る党」党首の立花氏に関する情報を紹介します。

  ・氏はNHKの元職員で、内部告発を続けるユーチューバーとして有名である

  ・紅白歌合戦に絡む担当者の金銭問題や性犯罪など、氏はNHKの恥部とも言える不祥事を、常に動画で配信していた
 
  ・NHKを退社した原因は、平成17年に週刊文春でNHKの不正経理を内部告発し、懲戒処分を受けたことにある
 
  ・現在の氏の略歴は、 
   「日本の政治家、YouTuber」「元NHK職員、元パチプロ。」
   「NHKから国民を守る党代表、参議院議員」
   「立花孝志ひとり放送局、代表取締役」
   「千葉県船橋市議会議員、東京都葛飾区議会議員などを務めた」
   「渡邉エージェンシー所属」
 
  ・正業がなくても、生活費ならパチンコで十分稼げると語る氏は、自称パチプロ
 
  ・一人放送局という、吹けば飛ぶような会社の社長であると同時に、芸能ブロダクション・渡邉エージェンシィーに所属
 
  ・渡邉エージェンシィーは、かって「なべプロ」と呼ばれた有力プロダクションの後継会社
 
 立花氏とN党がマスコミに大きく取り上げられるようになるのは、令和元年7月の参議院選挙で全国比例区・1議席を獲得した時からです。以前は小さな扱いでしたが、同年8月4日の千葉日報の紙面の半ページを、共同通信社の記事が占めました。
 
 ということは、全国の地方紙が同じ記事で飾られると同時に、反日仲間の朝日新聞なども大きくN党を報道したのではないでしょうか。以下、「ねこ庭」の過去記事に戻り書き出し部分の紹介です。
 
  ・「NHKから国民を守る党」が、国会でなりふり構わず勢力拡大を図っている
 
  ・ユーチューバーの立花孝志党首は無節操を自認し、問題発言の無所属議員を取り込んだ。
 
  ・NHKの改革以外は何もしないと明言した経緯がある立花氏を巡り、一部の有権者からは、言うことが面白くて痛快との声が上がる
 
  ・参院選で政党要件を満たす得票率を確保した背景には、深刻な政治不信と、社会を覆う閉塞感があるとの指摘がある
 
 続いて、当時の「ねこ庭」の意見を紹介します。
 
  ・そもそも立花氏の立党の理由は、なんだったのでしょう。氏は沢山あげていますから、思い出すものを列挙します。
 
    1.   NHKの違法行為が許せない。
 
    2.  違法行為とは、放送法に違反する強引な受信料の取り立てである。
 
    3.  NHKは国民の受信料を得る公共放送なのに、その受信料で色々な裏金を作っている。
 
    4. 法律より優先するのは、正義であり、道義であり、民意である。
 
    5.  民意を無視するNHKは、ぶっ壊す。
 
  ・国民の多くが怒っているのは、公共放送として受信料を徴収しながら、反日報道をするNHKの偏向姿勢です。
 
  ・日本を貶め日本へ悪口雑言する中国や韓国・北朝鮮に肩入れし、彼らに都合の良い報道をするNHKへの怒りです。
 
  ・慰安婦問題や南京事件、靖国問題など、およそ歴史的根拠の乏しい捏造報道が、どれだけ国民を傷つけたとことでしょう。
 
  ・「反日マスコミ」の代表として、国民の怒りの対象となっているのがNHKと朝日新聞です。
 
  ・立花氏への国民の支持には、こうした背景があるのですから、共同通信社はここを理解しなくてなりません。
 
  ・国民の怒りはNHKにだけ向けられているのでなく、共同通信社を含む「戦後の反日マスコミ」全体だという事実です。
 
  ・ここを踏まえた上で、もう少し記事の紹介をします。選挙の結果を見て豹変した提灯記事ですが、こんな記事を書き同社は恥ずかしくないのでしょうか。
 
 ここからが、共同通信社の記事です。
 
  ・参院選比例代表で、一議席を獲得した勢いは止まらない
 
  ・7月29日、N国への入党を表明した無所属の丸山穂高衆議院議員と記者会見に臨み、立花氏はドラフト会議で、希望した選手を獲得した監督のような気持ちだと喜んだ
 
  ・世間の興味を引きつけて、勢いを得る・・透けるのは、こうした思惑だ
 
  ・動画投稿サイト「ユーチューブ」での再生回数は360万回超で、山本太郎氏の62万回をはるかに上回っている
 
 共同通信社は、こんな余計なことまで付け加えています。記事が売れるとなれば、見境なしに飛びつくダボハゼのようなマスコミの姿です。しかし新しい再発見もありました。手前味噌になりますが、5年前の記事でも変わらない主張をしていた「ねこ庭」の節操です。
 
 息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、読んでいただきたい過去記事です。
 
  ・私の目的は、立花氏や共同通信社ではありません。本当の怒りは、自民党政府と議員諸氏に向けています。
 
  ・国民の期待と尊い負託を受けながら、民意の重さを忘れ、反日マスコミを放任し、社会を混乱させる捏造報道を黙認し、何も対応しなかったのは自民党の議員諸氏です。
 
  ・N国党の台頭は「日本の危機」であり、「自由民主党の危機」であることに気づくべきなのに、自民党の議員は相変わらずの能天気ぶりです。
 
  ・潤沢なNHKの裏金にどっぷり浸かり、反日電通の献金で懐を肥やし、反日・左翼の朝日の裏金に絡まれ、己れの安逸に耽ってきたのが多数の自由民主党の議員諸氏です。
 
  ・立花氏の登場は、利権政治に安住してきた自民党議員への「警鐘」です。
 
  ・「無節操に、勢力拡大」「政治不信と閉塞感背景」「政党要件満たしたN国党」
 
  ・これが記事につけられた、大きな見出しです。「安倍自民党」にはむき出しの敵意で記事を書くのに、立花氏の党には当たり障りのない文章で肯定しています。
 
  ・腐れマスコミでも国民の意識の動向には敏感なので、当面は世間の風を眺める様子見の記事です。
 
  ・国民の気持ちが離れたらいつでも攻撃できる構えで、社としての意見をハッキリ言わず他人の言葉で代用し、慎重な報道をしています。
 
 私を「自由民主党への盲従者」と言い、「安倍信者の一人」という人もいますが、5年前から「ねこ庭」は是々非々の姿勢を守っていました。自己満足と笑われても、再発見の事実を紹介しました。
 
 次回は是々非々の「ねこ庭」に反対した、保守派の読者の意見を紹介いたします。
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都知事選挙に見る日本の政治 - 2 ( 性善説の秩序 )

2024-06-03 14:53:58 | 徒然の記
 メインの4人について紹介する前に、今回の都知事選挙の特徴の一つを言いますと、「NHKから国民を守る党」が9人の候補者を出しているところです。
 
 4月11日の産経ニュースには、さらに驚く記事がありましたので紹介します。
 
  ・政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首は11日、任期満了に伴う東京都知事選に13人の公認候補者を擁立すると発表した。今後も候補者を募り、最終的に計30人の擁立を目指すという。

  ・都庁で会見した立花氏は「(首長選への多数候補の擁立は)ふざけているわけではなく、多くの人に政治に関心を持ってもらいたい。そのためには多くの人が立候補の経験をすることが重要と考えている」と述べた。

 多くの人が政治に関心を持つことは大切ですが、そのため立候補の経験をすることが大事という意見は、何のために政治を目指すかと候補者の信念を問わないのですから、本末転倒です。ふざけているわけでないと言いますが、氏の意見そのものがふざけています。

 9人の補者数に疑問を持ちましたが、報道によりますと最終的には30人の予定だそうです。知事選の供託金は一人300万円と定められているので、30人の擁立には9千万円が必要になりますが、立花氏は「全額、党で用意する」と言っているとのことです。

 「選挙はビジネスである」と公言して憚らない氏は、当選した地方議員の議員報酬と政策活動費を個人に渡さず党に集約し、月々の報酬を党から支払う形をとっているそうです。党が集めた候補者は、もともと高額な議員報酬や政策活動費に無縁な一般人なので、世間並みの給与が月々貰えれば満足する人たちです。

 地方議員の月額報酬と政策活動費には、下記のように市によってばらつきがありますが、立花氏は報酬の高い市を選んで立候補させています。

  市会議員月額報酬例   千葉市・・77万円  京都市・・86万円  横浜市・・95万円

  市会議員月額政策活動費例  船橋市・・8万円  岐阜市・・15万円  千葉市・・30万円

 その他に地方議会議員が退職した場合は、退職一時金の支給もありますので、こうした金額を党にプールすればまとまった資金になります。氏はこれを称して「選挙はビジネスである」と公言しています。

 従って当選直後に離党した議員とトラブルになり、氏は彼らに暴力を振るったり、裁判を起こしたりしています。ビジネスと割り切っている氏は、事実を隠していませんので調べれば分かりますが、問題視したいのはむしろ同党の党名です。

 国旗と同じく党名は、党の理念や目標を込めた大事な名前ですが、氏は次のように語っています。

 「名前にこだわらないので、選挙のたびに党名を変える。」

 実際に同党は、下記のように短期間で頻繁に党名を変えています。

  NHK受信料不払い党  →  NHKから自国民を守る党 →  NHK受信料を支払わない方法を教える党  →
 
  → 古い政党から国民を守る党 → 嵐の党→  NHKと裁判している党 
 
  → NHK受信料を支払わない国民を守る党 → NHK党 → 政治家女子48党 
 
  → NHKから国民を守る党
 
 青色表示の党名は「NHK受信料」の言葉があるためNHKから訴えられ、都度変更した結果が次の党名だそうです。「政治家女子48党」の党名は、ガーシー議員議員逮捕事件で責任を取り、本人が党首を辞任した直後の党名です。
 
 新しく女性党首を決めたと報道されていましたが、現在は「NHKから国民を守る党」に名前を変え、氏が党首に戻っています。
 
 不真面目と思える党名は、立花氏の党だけでなく、これまでも、現在もあります。法令に触れなければ党名は認められ、違反しそうになると即座に対応し、政治ビジネスマンの氏は次の信念を持っています。
 
  「法に違反しない限り、政治家は何をやっても良い」
  
 既存の政治家も調べれば確かに氏と似た行為をしていますが、大きな違いがあります。
 
  既存の政治家 ・・・良心に恥じるところがあり、なるべくこっそりと行っている  
  立花氏    ・・・皆んながやっているのだから、同じことをして何が悪い
 
 開き直っているのが堂々とした態度に見え、類は友を呼ぶで、寄ってくる人間がいます。法律のスレスレを狙う道義心のない人間が、政治を商売道具にする・・これが氏の率いる党です。民主主義の制度は「性善説」の上に構築されていますから、性悪 ( しょうわる ) の人間が入り込んでくると崩壊します。
 
 同党を排除できない良い例が、国連の「安全保障理事会」ではないでしょうか。世界の平和と安全を守るため、平和を乱す国が現れたら、米英仏ソ中の五大国が一致して行動してきました。ソ連がウクライナを侵略するまでは、約束事が曲がりなりにも守られきた仕組みです。
 
 ソ連の侵略が拡大し世界の国々が批判攻撃すると、プーチン大統領が核攻撃を公言しました。以来五大国の秩序が崩壊し、国連そのものが機能しなくなりました。身勝手な理屈で聞く耳を持たない国が現れると、「性善説」で構築されていた秩序は有名無実化します。
 
 ソ連ほどの力はありませんが、悪どさと屁理屈に関する限りN党は同類で、日本の政治を劣化させています。時代の流れを反映した党首と政党であると、そういう見方が出来ないではありませんが、果たしてこれで良いのでしょうか。
 
 次回は立花氏本人について、「ねこ庭」過去記事からの情報を紹介します。
コメント (2)
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