ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

教育関係の書を読んで ( 中間報告 )

2021-01-25 17:00:44 | 徒然の記

 一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ?

 「武漢コロナ」が発生して以来、私たちはマスコミの報道はもちろん、政府や政治家や評論家の話にも、不信感を抱くようになりました。追い討ちをかけるように、アメリカの大統領選挙の報道が、さらに不信感を高めました。

 正確な原因は知りませんが、トランプ大統領に対するアメリカのマスコミの、徹底した敵対報道が、最後には情報統制にまで及んだ事実を、目の当たりにしました。自由と民主主義のリーダーだったアメリカが、共産党支配の中国や北朝鮮同様の情報統制をするのを見て、アメリカの崩壊を実感させられました。

 同時にそれはまた、日本のマスコミへの失望でもありました。日本のテレビと新聞は、偏向したアメリカのマスコミ情報だけを伝え、対立している側の情報を取り上げませんでした。私たちが目にしたのは、アメリカのマスメディアに支配されている、日本のマスコミの悲しいまでに卑屈な姿でした。

 ここまで、アメリカのマスメディアに追随しているのならば、他の国際関係ニュースも、アメリカの意向に反する記事を書かないはずと、疑念が広がりました。安倍政権に関する記事も、菅政権についての報道も、アメリカの影がつきまといます。

 だからと言って、テレビも新聞も、月刊誌も読まず、ネットの情報だけでは、やはり不十分です。マスコミの情報は、地球規模の広さで、タイムリーですから、個人では掴めません。反日左翼のマスコミの報道であっても、それを基準に、ネットの情報の客観性が判断できます。

 「一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ? 」

 常に問いかけながら、どんな情報も簡単に信じないようにし、時間をかけ、自分で検討した後で受け入れる。もしかすると、これが世界では当たり前なのでしょうか。

 本棚に並ぶ、11冊の教育関係の未読書を、やっと7冊読みましたが、これについても、検討の時なのかもしれません。

 「一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ? 」7冊の本についても、同じ問いかけができます。著者と、出版年を追加し、再度本を一覧にしました。

    1. 『教育への告発』0     編集委員6名   (  平成10年 )

      2. 『いま教育を問う』1   編集委員6名   (  平成10年 )

    3. 『いじめと不登校』4     編集委員6名   (  平成10年 ) 

    4. 『教師』                        森口秀志   (  平成11年 )

    5. 『昭和教育史の証言  教育証言の会  ( 昭和51年 )

    6. 『学校は変われるか』      菱村幸彦  (  平成8年 )

    7. 『教なき国民は滅ぶ』  鷲野一之   (  平成9年 )

    8. 『教育問答』 なだいなだ  (  昭和52年 )   

      9. 『ジャカルタ日本人学校の日々』 石井光信   (  平成7年 )

     10. 『日本の教師に伝えたいこと』 大村はま   (  平成7年 )

   11. 『学校崩壊』 川上亮一   (  平成11年 )

 並べてみると、新しい発見があります。11冊のうち、保守系の著者は菱村、鷲野2氏だけで、後の9人は左翼系の人物です。保守系の人間が教育問題を重視せず、左系の人間が、重要性を理解しているからなのか。本当の原因は知りませんが、興味深い事実です。

 昭和時代の本と、平成時代の本を比較すると、ここにも新しい発見がありました。昭和時代の本は2冊、平成時時代の本は9冊ですが、意見を述べている人数を比較しますと、データの数としては十分です。既に述べていますが、おさらいのため、その発見を転記します。

  1. 昭和時代の本から見えたもの

   ( 1 ) 東京裁判史観

   ( 2 ) 白樺派的人道主義

   ( 3 ) 社会改革思想としての、マルクス主義

  2. 平成時代の本から見えたもの

   ( 1 ) 東京裁判史観

   ( 2 ) 日本国憲法

   ( 3 ) 社会主義 ( マルクス主義 ) 思想

 教育を語るとき、いずれの側の人物も、根拠にしているのが上記の3点でした。意識している人もいるし、無意識のうちに言及している人もいます。昭和と平成の本を区別する特色は、「白樺派的人道主義」が、平成時代に無くなったことです。平成の著者たちは、曖昧な博愛主義をやめ、科学的社会主義に基づき、少数者 (弱者)の権利を主張するようになりました。しかもその根拠は、全て日本国憲法です。

 これからの日本の教育を真剣に考えるのなら、上記の3点を、国会の委員会で取り上げるべきです。選挙の票に繋がりませんが、国を愛する政治家には、右左を超えて取り組んでもらいたいと思います。

 残る4冊も、こういう視点で読み続け、もしも「ねこ庭」を訪れる方が減っても、我慢しようと思います。なんだ、そんなことかと思われるのかもしれませんが、これが「中間報告」です。息子たちのためというより、自分自身への「中間報告」です。こうするとまた、元気が出ますから・・

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする