一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ?
「武漢コロナ」が発生して以来、私たちはマスコミの報道はもちろん、政府や政治家や評論家の話にも、不信感を抱くようになりました。追い討ちをかけるように、アメリカの大統領選挙の報道が、さらに不信感を高めました。
正確な原因は知りませんが、トランプ大統領に対するアメリカのマスコミの、徹底した敵対報道が、最後には情報統制にまで及んだ事実を、目の当たりにしました。自由と民主主義のリーダーだったアメリカが、共産党支配の中国や北朝鮮同様の情報統制をするのを見て、アメリカの崩壊を実感させられました。
同時にそれはまた、日本のマスコミへの失望でもありました。日本のテレビと新聞は、偏向したアメリカのマスコミ情報だけを伝え、対立している側の情報を取り上げませんでした。私たちが目にしたのは、アメリカのマスメディアに支配されている、日本のマスコミの悲しいまでに卑屈な姿でした。
ここまで、アメリカのマスメディアに追随しているのならば、他の国際関係ニュースも、アメリカの意向に反する記事を書かないはずと、疑念が広がりました。安倍政権に関する記事も、菅政権についての報道も、アメリカの影がつきまといます。
だからと言って、テレビも新聞も、月刊誌も読まず、ネットの情報だけでは、やはり不十分です。マスコミの情報は、地球規模の広さで、タイムリーですから、個人では掴めません。反日左翼のマスコミの報道であっても、それを基準に、ネットの情報の客観性が判断できます。
「一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ? 」
常に問いかけながら、どんな情報も簡単に信じないようにし、時間をかけ、自分で検討した後で受け入れる。もしかすると、これが世界では当たり前なのでしょうか。
本棚に並ぶ、11冊の教育関係の未読書を、やっと7冊読みましたが、これについても、検討の時なのかもしれません。
「一体誰が、国民に本当のことを伝えているのだろう ? 」7冊の本についても、同じ問いかけができます。著者と、出版年を追加し、再度本を一覧にしました。
1. 『教育への告発』0 編集委員6名 ( 平成10年 )
2. 『いま教育を問う』1 編集委員6名 ( 平成10年 )
3. 『いじめと不登校』4 編集委員6名 ( 平成10年 )
4. 『教師』 森口秀志 ( 平成11年 )
5. 『昭和教育史の証言 教育証言の会 ( 昭和51年 )
6. 『学校は変われるか』 菱村幸彦 ( 平成8年 )
7. 『教なき国民は滅ぶ』 鷲野一之 ( 平成9年 )
8. 『教育問答』 なだいなだ ( 昭和52年 )
9. 『ジャカルタ日本人学校の日々』 石井光信 ( 平成7年 )
10. 『日本の教師に伝えたいこと』 大村はま ( 平成7年 )
11. 『学校崩壊』 川上亮一 ( 平成11年 )
並べてみると、新しい発見があります。11冊のうち、保守系の著者は菱村、鷲野2氏だけで、後の9人は左翼系の人物です。保守系の人間が教育問題を重視せず、左系の人間が、重要性を理解しているからなのか。本当の原因は知りませんが、興味深い事実です。
昭和時代の本と、平成時代の本を比較すると、ここにも新しい発見がありました。昭和時代の本は2冊、平成時時代の本は9冊ですが、意見を述べている人数を比較しますと、データの数としては十分です。既に述べていますが、おさらいのため、その発見を転記します。
1. 昭和時代の本から見えたもの
( 1 ) 東京裁判史観
( 2 ) 白樺派的人道主義
( 3 ) 社会改革思想としての、マルクス主義
2. 平成時代の本から見えたもの
( 1 ) 東京裁判史観
( 2 ) 日本国憲法
( 3 ) 社会主義 ( マルクス主義 ) 思想
教育を語るとき、いずれの側の人物も、根拠にしているのが上記の3点でした。意識している人もいるし、無意識のうちに言及している人もいます。昭和と平成の本を区別する特色は、「白樺派的人道主義」が、平成時代に無くなったことです。平成の著者たちは、曖昧な博愛主義をやめ、科学的社会主義に基づき、少数者 (弱者)の権利を主張するようになりました。しかもその根拠は、全て日本国憲法です。
これからの日本の教育を真剣に考えるのなら、上記の3点を、国会の委員会で取り上げるべきです。選挙の票に繋がりませんが、国を愛する政治家には、右左を超えて取り組んでもらいたいと思います。
残る4冊も、こういう視点で読み続け、もしも「ねこ庭」を訪れる方が減っても、我慢しようと思います。なんだ、そんなことかと思われるのかもしれませんが、これが「中間報告」です。息子たちのためというより、自分自身への「中間報告」です。こうするとまた、元気が出ますから・・