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最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

鰭脚類フィギュア 第23回 磁石貼り付け

2012年01月22日 | 鰭脚類フィギュア
鰭脚類フィギュア 第23回 磁石貼り付け

初回に書いたように、コレクションの主体はフィギュアで、磁石付きのレリーフは好ましくない。しかし、目に付いたら入手してきたので紹介する。


沼田 アシカ マグネット

長さ6センチ。第20回で紹介したヌマタセイウチの姉妹品?である。材料はたぶん硬石膏。頭の造型が変だが後ろを向いた形で、上に出っ張っているのが鼻先、まえにあるこぶが頭部である。


沼田 セイウチ マグネット

長さ7センチ。上と同じく沼田町化石館の製品である。同館の商品は他にもあるが、鰭脚類は3種類だけ。裏面など書き込みなどは無い。


寄せ木マグネット アシカ(左)と寄せ木レリーフアシカ(右)

左のものは長さ6センチ。硬い木材を集成したもので、裏に磁石がついている。右のものは長さ5.5センチで、同じ技法であるが磁石は無く、そのかわり左右の前肢の間の腹部に前後方向の切れ込みが作ってある。そこに薄い木を挟んであったのだが外した。裏面(動物の右側面)は平面。


寄せ木レリーフセイウチ

長さ5センチ。上と同じ技法だが、胴体は寄せ木ではない。裏面は平面で磁石はない。以上3点は、後肢の造型がほとんどない。


セイウチ マグネット

長さ5センチ。プラスチックの型取り製品。頂きもの。


タグア付きアシカ マグネット

小倉で行われたインポートフェアで入手。台の上下径5センチ。プラスチック製のアシカが木の実を磨いた台の上に乗っている。木の実の表面は厚く透明な塗料が塗ってあってツヤが強く、一部に非常に細かい同心円状の縞がある。裏面は木の実の皮が付いたままで、その一部を削って丸いフェライト磁石がつけてある。
「Ecuador」の文字が印刷してあって、エクアドル製。なお、胸の側面の黄色のところは型取りしたときの失敗の凹みで、色が乗っていない。
この木の実は「タグア」または「ゾウゲヤシ」というもので、非常に硬い実を、象牙の代用品として用いる。Phytelephas macrocarpaなど数種が中南米に分布する。エクアドルで彫刻などの目的で栽培されるのは、その一種Phytelephas aequatorialis である。材料になるのは胚乳の部分で、成熟して落ちた実の果肉が除かれてから日時が経って次第に縮んで硬くなったものを使う。ゾウゲヤシは、ワシントン条約関連の「象牙の見分け方」ガイドにも掲載されているぐらい有名な材料である。ゾウゲヤシが保護対象生物なのではなく、対象になるのは象牙で、それを区別するためのテキストが配付されている。これによると象牙でもインドゾウとアフリカゾウ、そしてマンモス(対象ではない。既に絶滅しているので絶滅危惧種ではない!)が区別できるという。

今回紹介したのは7種7点。通算128種154点。関係国は19番目のエクアドルが加わった。
あと3回をつかって、鰭脚類フィギュアコレクションに入り損ねたもの(別統計)と、書き忘れたもの(これは点数に含める)を紹介する。

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