のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

異国より同じ種から異なる実

2010年11月19日 | 梨の出荷
近くのイオン系列のKストアで購入した韓国産「新高」ナシです
大きさは400g程度 価格は100円弱 糖度は12%程度ありました

食した感じはしっかりした果肉で酸味も感じられましたので
ナシというよりもリンゴのようなでした
新高といいますと石細胞のざらっとした感じが強いイメージですが
それほどのざらつき感は感じられません
日本の新高とは異なる品種のようでした
土壌や気候が違うと品質も変わるのは想像できます

ナシの輸入関税がどれほどかはわかりませんが
ナシは競争力が強いので
2004年の資料で4.8% 早期に撤廃する対象とされていました
もしかするとすでに関税が撤廃されていて
それで輸入されたのかもしれません

すわっ 輸入自由化になったらたいへんだ
外国からナシまで入ってきて日本のナシ農家も窮地に陥ってしまうー!
っていうこともできますが
別の見方をしますと
冬になろうというこの時期でもナシが売れると流通業者がにらんだわけでして
冬のナシのビジネスチャンスがあるということでしょう

ナシというと「幸水」で
全国のナシ農家が「幸水」をいかに早く大量に出荷するか
という課題に取り組んでいるのですが
短期間に成育させようというわけですから
作業も集中し資材等の経費もかさみます

晩生のナシなら管理作業期間に余裕はありますし
台風による落下等のリスクはあるものの
あとは成熟を待って収穫し
鮮度がすぐに落ちてしまうことはなく
むしろ追熟するような品種特性がありますから
出荷もゆとりを持って対応できます

実際 お歳暮用にというお客様のご依頼で
「王秋」を昨日発送しましたし
冬用のナシにということで本日来園いただいたお客様もいらっしゃいます

韓国産ナシから晩生ナシの可能性を確信させてもらいました