のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

土動く

2006年03月10日 | アグリママ
本当に毎日春と冬を行ったり来たりしているこのごろの気温です。まだ剪定作業をしている畑もあるのですが、剪定も終わってしばらく足を踏み入れていなかった畑では地面の中でモグラたちが我が物顔で動き回っているようです。

緑肥のライムギも遠くから見ると緑色を濃くしてきました。雨も多く、適当に湿り気のある土の中ではナシの根も動き出し、すでにすっかり春なんでしょうねえ。

タフネス

2006年03月09日 | 柏レイソル
昨夜、Jリーグ柏レイソルのボランティアスタッフをしているSK氏から「レイソルカレンダー」をいただきました。

前期、チーム内にもいろいろあって、2部陥落決定後に主要メンバーが移籍するというどん底の事態から這い上がるべく、新監督の下、若手選手を中心としたチームの挑戦のシーズンが始まっています。新シーズン?のチームコンセプトは「タフネス」。「タフな選手で、タフに戦い、タフに勝利する」ということのようですが、先日4日のJ2開幕戦ではロスタイムに失点してドロー‥‥

どれだけ負けたって、どれだけふがいなくとも、チームを見捨てないサポーターがどれだけいるかが、チームの成熟度の指標ではないかというような話を、昨夜、居酒屋でわいわいしておりました。その点、レイソルはまだまだ未熟で、ようやくチームづくりの目標として「地元に愛されるクラブ」を掲げることができるようになったといいます。雨降って地固まるわけですから、これからに期待しましょう。

ところで居酒屋談義の続き。「サポーターが大事という点ではまちづくりも同じだよね」「柏もまちとして愛されているのだろうか」「まだ、まちとして成熟していないのかも」‥‥やはり柏とレイソルは一緒に熟成されなければならないようです。

それにしても、です。なかなかグラウンドに見に行けない身としては、J2唯一の楽しみという「ヴェルディ監督のラモスや横浜FCのキング・カズに会える」ことも享受できません。せめてオフィシャルHPででも試合結果の速報を発信してくれませんかねえ。既にどこかに存在しているのかもしれませんが。

テントウムシはまだですか

2006年03月08日 | 今年の梨づくり
啓蟄を迎えて春らしい虫を探していたのでが、4月中旬並みの気温になった今日、ようやくミツバチが菜の花にとまっている姿がみえました。

例年よく観察できたテントウムシはまだ見ません。この冬の寒さで死んでしまったのでしょうか。

大雪だった年、害虫が越冬できず害虫の発生が少ないだろうと思っていたら、実際は逆に害虫が大発生したという話を聞いたことがあります。天敵も死んでしまって、生き残った害虫が異常繁殖したということのようです。

ハダニやアブラムシ、今年は要注意?

はずかしい写真?

2006年03月06日 | 今年の梨づくり
啓蟄、春一番と早春の季語?が並んだ一日でした。今日の主役になるはずだったテントウムシを探したのですが、見つかりませんでした。そこで、目に留まったナシの幹の上のコケの写真です。

コケも菌類ですから、有機質を分解しているわけです。ナシの幹にコケがついているということは、ナシの幹が枯れているということ。きちんと粗皮を剥いだりしているならコケなど生えてくるわけはないのですが、手が回らないとこういう事態になってしまいます。

ということで、本来ははずかしい写真です。

芽動く

2006年03月05日 | 今年の梨づくり
昨年12月の寒波や豪雪のニュースからか春も遅いのではないかというイメージがあるのですが、先日の気象庁の桜の開花予想は平年より早い3月25日頃ということでした。網走の流氷海明け日も2月15日だったと発表され、平年よりもひと月も早く過去20年間では2番目に早い記録のようです。

確かに年明け以降、雨の日も多く天候の傾向がはっきりと変わったようです。今日も暖かな一日で、ふとナシの花芽をみればなんとなく膨らんできました(豊水の花芽)。最近の天候はメリハリがあるものですから、春も一息でやってくるのでしょうか。

炭焼きミッションその2結果

2006年03月04日 | 今年の梨づくり
この写真は炭化窯からのガスが燃焼室の中で再燃焼されているところ。これによって炭焼き独特の酸っぱい煙の臭いが軽減されています。

と、この部分は課題はクリアしているのですが、薪専用の炭焼き機でないためか、炭材の量とそれを炭化するための熱量を持つ燃焼用の薪の量の関係がよくつかめません。薪をどっさり入れ込んで燃え盛っている頃に炭化が終了したりすると、燃焼室から燃えている薪を引き釣り出さなければならず、翌朝にはこんな状況になっています。燃焼用にどのような種類の薪を使うかによるのですが、この部分はもっと経験と研究が必要のようです。



2日の午前中に炭化材を入れて着火。翌3日朝の段階ではまだ炭化途中で、午後から再燃焼。19時消火。翌々4日朝にようやく2回目の炭焼き終了。今回は時間をかけてしっかり材料を詰め込んだために窯の半分ぐらいの炭ができました。炭の質は前回同様、比較的堅いもののようです。土壌改良剤として使うならしっかりした炭でも軟らかい炭でも機能的には同じらしいのですが。


炭焼きミッションその2

2006年03月03日 | 今年の梨づくり
炭焼きミッションその1では出来上がった炭の量があまりに少なかったために、もうすこし枝を詰めようと曲がった枝などを刻んでみました。
また、灯油バーナーを使わずに薪だけで燃焼させてみることにします。
ミッションその2の作業は手賀沼トラストでも竹炭焼きをしておられるTさんとSさんにお願いしました。以下はSさんのレポートです。



はさみで細かくした剪定枝を一時間かけて詰め込んだ。
乾いた檜の薪を細かく割って井桁に組み杉の葉を使って11時頃に着火した。
何とか燃えそうになってから、昨日引き出して消して置いた梨の太い幹を全部入
れ、灯油無しで加熱開始。
しばらくして前の扉から水滴が滴り始めた。さらにしばらくして木酢の小穴から
蒸気が出始めた。
小穴キャップを外してみて、窯の中は水分たっぷりの状態であることがうかがわ
れた。



薪は順調に燃え始めたけど何ともおとなしい。それなりの加熱はしているようだ
が、薪の無くなるのに見合った加熱がなされているのかどうかは疑問。
薪を腹一杯詰め込んだ時には夕方まで持つだろうと期待したけど、14時頃には燃
え尽きてしまって何となく淋しい火の状態になってしまい、その後は一時間ごと
に薪を補給した。
でも一時間に一本の薪の補給では薪の量が不足で、燃えてはいるけど、炎の位置
が内釜から遠すぎ、ウナギの蒲焼きの強火の遠火になっていて、加熱が不十分で
あったことが考えられる。



17時になっても蒸気は十分湿っていて、木酢液の滴りは盛大。トータルバケツ
一杯にもう少しのレベルになっていた。詰め込んだ量から考えるとバケツ一杯半
以上行くはずなので、もう少し加熱しないといけないと判断。帰る前に樫の薪を
5個くべた。

半日つきあってみて、薪で加熱炭化するにはこのモデルは適切ではないと痛感。
炎の位置が炭化窯から遠すぎて、薪の火の効率が非常に悪い。
火床をもう少し高くしてやる必要がありそう。火床が無くてだだっ広いので投入
した薪が分散して勝手に弱々しく燃えている。燃焼速度は変わらないので、薪は
どんどん無くなっていく。窯の下に転がってくるように火床を作るべき。
無酸素釜なのだからゆっくり加熱する必要はないわけで、がんがん燃やして早い
とこ乾留を終わらせても良いのではと思うが、火を燃やすことを考えた構造にな
っていないのでうまくいかない。

燃やした薪の量は入れた木の重量と同じか、それ以上のような気がする。何とも
効率が悪い。
明日の朝までに加熱が終わっていることを祈るのみです。 



以上、Sさんのレポート。Sさんの危惧が現実になったようで、22:00段階でまだ窯の点検孔から煙が出ていました。翌朝3日の9:00に窯を開けたところ、やはり炭材はまだ半生でした。


14:00再び薪に着火。なかなか火が薪に回らないのは今回も同じ。火床がないためでもあると思うが、燃焼しやすい構造に改良が必要であると思う。今度こそ途中で炭化が止まってしまわないよう生の樫の太い幹を入れるが、18:00ころに窯からの煙が出なくなり、あわてて燃焼室の薪を引き出して冷却。さて、明日朝はどれだけの炭ができているか。


炭化が終わってから燃焼が続いていても問題がないようですが、思った以上に燃焼用の薪が必要になりそうです。また、夜間、屋外で火が燃え続けているというのも防災上、気が気ではありません。仕事の合間に、これだけの手間と気遣いをかけられるか、自信はありません。

炭焼きミッションその1結果

2006年03月02日 | 今年の梨づくり

簡易炭焼き機の第1回の結果です。

3月1日11:15炭化窯にナシの剪定枝、直径3cm以下ぐらいのものをできるだけ詰める。ただし、ナシの2年目以降の枝は屈折していてかさ張るために重量としてはそれほどではない。

11:30に灯油バーナーに点火。この炭焼き機は熱源として灯油バーナーがついていたために使用したが、化石燃料を使用しては環境にやさしい農業を支える道具としてふさわしくないということから、その後、ナシの枝や幹を燃焼室に入れる。薪にはバーナーの火がすぐに着火するかと想定されたが、着火用のバーナーではないためなかなか燃え出さなかった。灯油と薪の二つの燃料を使用したために、1回の炭化にどれだけの燃料が必要なのかはわからないが、灯油は1リットルほど使用か。

16:00炭化窯の点検孔から煙が出なくなり、炭化終了した模様。まだ、燃焼室に薪が残っていたために火のついた薪を取り出して消火。そのまま翌朝まで冷却。

 

3月2日9:00炭化窯を開ける。炭材は窯の1/4ほどにまで体積を減らしている。重量は5kgほど。炭は硬く焼けていてたたくと金属音に近い音がする。炭としては上出来のようだ。ただし、取り出し口や排気口に近いところでは灰になっているものも見られる。

 

数本、竹も入れておいたが、比較的よく焼けているようである。

 

灯油バーナーだけを燃焼していた時は、まったく煙突から煙はでませんでした。枝や幹をいれると白煙がでましたが、炭焼き特有の匂いの強い煙はほとんど出ませんでした。これなら近所からクレームはないかもしれませんが、灯油をいっぱい使って、たったあれだけの炭ができただけではいただけません。


ミニ炭焼き釜到着

2006年03月01日 | 今年の梨づくり
昨年11月に県の農業総合研究センターで見学したものと同じタイプのミニ炭焼き機がわが家にやってきました。

県ではナシの剪定枝処理の方法として、剪定枝を炭材とその際の燃焼材として利用し、出来上がった炭を畑に還元して土壌改良剤として活用できないかという研究をしています。炭焼きプラントメーカーがデモ機を提案してきたので、では実際に使えるかと農家の現場で試験することになったようです。

現状では剪定枝は畑の中で焼却されるのがほとんどと思われますが、市街地に近い産地では周辺から煙等に対するクレームが出てきているところもあるようです。例の「ダイオキシン騒ぎ」や地球温暖化の原因と言われる炭酸ガスを放出していることから、野焼きは好ましくないという声に応える政策課題となっています。実際のところは、剪定枝だけを焼却するならダイオキシンの発生も問題とならないレベルであり、炭酸ガスについてももともと空気中にあった二酸化炭素を植物が吸収して成長したわけですから、炭酸ガスを増やしているわけではない。ただ循環させているだけ。法律でも禁止はされていないのですが、風潮が野焼きは社会悪というイメージが出来上がっているのが悩ましいところです。

ということから、当然、この炭焼き機も煙を出さないというのが大前提のものです。燃焼室と炭化室に別れた構造をしており、炭化室からの煙を燃焼室に引き込み再度燃焼させることで、炭焼き特有の煙や匂いを減少させようとしています。

さっそく今日、第1回目の燃焼試験を行いました。炭化室に剪定しただけの枝を詰めて燃焼室の熱源は主に灯油バーナーとしました。この方式ですと燃焼室からの煙もなく、ほとんど煙は出ません。しかし、化石燃料を使ってしまっては手間は省けますが、環境問題としては何の解決にもなりません。場合によってはこういう方式が必要になることもあるでしょうが。

炭焼き機の置かれている3月中に、手賀沼トラストで炭焼きに親しんでいる方々の協力をいただいて何パターンかの試験をしたいと考えています。