炭焼きミッションその1では出来上がった炭の量があまりに少なかったために、もうすこし枝を詰めようと曲がった枝などを刻んでみました。
また、灯油バーナーを使わずに薪だけで燃焼させてみることにします。
ミッションその2の作業は手賀沼トラストでも竹炭焼きをしておられるTさんとSさんにお願いしました。以下はSさんのレポートです。
はさみで細かくした剪定枝を一時間かけて詰め込んだ。
乾いた檜の薪を細かく割って井桁に組み杉の葉を使って11時頃に着火した。
何とか燃えそうになってから、昨日引き出して消して置いた梨の太い幹を全部入
れ、灯油無しで加熱開始。
しばらくして前の扉から水滴が滴り始めた。さらにしばらくして木酢の小穴から
蒸気が出始めた。
小穴キャップを外してみて、窯の中は水分たっぷりの状態であることがうかがわ
れた。
薪は順調に燃え始めたけど何ともおとなしい。それなりの加熱はしているようだ
が、薪の無くなるのに見合った加熱がなされているのかどうかは疑問。
薪を腹一杯詰め込んだ時には夕方まで持つだろうと期待したけど、14時頃には燃
え尽きてしまって何となく淋しい火の状態になってしまい、その後は一時間ごと
に薪を補給した。
でも一時間に一本の薪の補給では薪の量が不足で、燃えてはいるけど、炎の位置
が内釜から遠すぎ、ウナギの蒲焼きの強火の遠火になっていて、加熱が不十分で
あったことが考えられる。
17時になっても蒸気は十分湿っていて、木酢液の滴りは盛大。トータルバケツ
一杯にもう少しのレベルになっていた。詰め込んだ量から考えるとバケツ一杯半
以上行くはずなので、もう少し加熱しないといけないと判断。帰る前に樫の薪を
5個くべた。
半日つきあってみて、薪で加熱炭化するにはこのモデルは適切ではないと痛感。
炎の位置が炭化窯から遠すぎて、薪の火の効率が非常に悪い。
火床をもう少し高くしてやる必要がありそう。火床が無くてだだっ広いので投入
した薪が分散して勝手に弱々しく燃えている。燃焼速度は変わらないので、薪は
どんどん無くなっていく。窯の下に転がってくるように火床を作るべき。
無酸素釜なのだからゆっくり加熱する必要はないわけで、がんがん燃やして早い
とこ乾留を終わらせても良いのではと思うが、火を燃やすことを考えた構造にな
っていないのでうまくいかない。
燃やした薪の量は入れた木の重量と同じか、それ以上のような気がする。何とも
効率が悪い。
明日の朝までに加熱が終わっていることを祈るのみです。
以上、Sさんのレポート。Sさんの危惧が現実になったようで、22:00段階でまだ窯の点検孔から煙が出ていました。翌朝3日の9:00に窯を開けたところ、やはり炭材はまだ半生でした。
14:00再び薪に着火。なかなか火が薪に回らないのは今回も同じ。火床がないためでもあると思うが、燃焼しやすい構造に改良が必要であると思う。今度こそ途中で炭化が止まってしまわないよう生の樫の太い幹を入れるが、18:00ころに窯からの煙が出なくなり、あわてて燃焼室の薪を引き出して冷却。さて、明日朝はどれだけの炭ができているか。
炭化が終わってから燃焼が続いていても問題がないようですが、思った以上に燃焼用の薪が必要になりそうです。また、夜間、屋外で火が燃え続けているというのも防災上、気が気ではありません。仕事の合間に、これだけの手間と気遣いをかけられるか、自信はありません。