のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

炭焼きミッションその3

2006年03月14日 | わが家の時時
県農総研から依頼されている簡易炭焼き機の3回目の実験を、前回同様、S氏の協力で行いました。

過去2回の実験結果から、燃焼室の燃焼効率をよくするため火床にブロックを敷き詰めてみました。また、今回はナシの剪定枝だけで加熱してみることにしました。


《以下はSさんのレポートです》

昨日の内に釜の底・火床にはブロックを突き詰め炎の位置を内釜に近づけた。

今回の目的は、梨の剪定枝を頑張らないで詰め込み梨の剪定死で加熱する事とした。

炭材充填 13.37-13.52  毎度のことながら梨の剪定枝は扱いが面倒でなかなか詰み込めない。もっと頑張れたけど、適当なところで火を付けることにした。

着火準備 着火   -14.05 適当に梨の枝を詰めた後で、枯れた杉の葉に乾い
た杉の薪を細かく割ってのせ火を付けた。かなり盛大な火が出来ないと梨の枝に
は火がつかない。
火がつくまで25分かかった。

木酢が出始めるまでに約40分かかった。
15.40 前の二の下から水滴が落ち始めた。
16.40頃から横の窓を開いて枝を投入し始めた。
17.40頃から木酢の蒸気量が増えだし、液受けのバケツのあたりが蒸気で見えなくなった。
17.50頃、両方の口を閉じて失礼した。


加熱は残念ながら剪定枝で十分な火力を得ることは出来ず、前回途中で加熱を止めるために釜の外に引き出した薪をほぼ全量燃やした。おきの量が十分に出来てからは剪定枝が燃え始めたが、釜の作りが適当でないため燃焼効率は非常に悪い。横の口を開けると燃えていないガスが、充満していて、炎は焚き口付近にあるのみ。煙突の位置が反対側にあれば空気の流れはスムーズになりもう少し何とかなるものと思われる。
途中から横の口を開けたまま燃やしたところ炎が奥まで入り込んで燃えるようになった。
しかし、横の口の大きさは剪定枝を入れるには不適当で、効率よく入れられない。
それにこの口の位置は高すぎ、高温の排気と炎が吹き出してくるためかなり危ない。

加熱が十分なるとガスの発生量は設計値を超えるみたいで木酢液の落ち口から大量のガスが吹き出し始める。また火床への戻りパイプの出口方向が適当でなくパイプの口が薪やおき、灰等の障害があるともっとひどいことになる。このガスは燃えている火の上に戻してやればいいのだから、この位置でなくて良いはず。出口も下向きにして何かが入らないようにすべきであろう。

《以上、S氏のレポート》



夕方はまだ炭化室から煙が出ていましたが、燃焼室をそのままにして翌朝を迎えました。多くの枝は炭化していましたが、比較的太い枝は炭化し切れていないものもみられました。今回できた炭は約6Kg。手間の割りに成果は少ないものです。

燃焼室へいっぱい押し込んだ燃料だけで炭が出来上がるのなら、炭の量が少なくともいいのですが、燃焼室の構造を再検討する必要があるようです。