今週から何回かに分けて10属のユリ科を整理します。
10属の検索ですが、この順にそって整理します
検索表中の用語の「蒴果:さくか」と「液果:えきか」です。
次に、ホトトギス属の「根茎」と他の属の「鱗茎」です。
葯のつき方も見分けのポイントになります。
花の付いている全体を「花序」と呼ばれますが、見分け方の重要なポイントです。
花序は、茎の「花軸」と「花柄」、花の「頂花」と「側花」からなります。
今週はホトトギス(杜鵑草)属です。
名は、花の紫色の斑点を鳥のホトトギス(杜鵑)の胸の斑点に見立てたとか。
検索表ですが、ヤマホトトギスとヤマジノホトトギスは迷う株が多いです。
漢字表記では「山杜鵑草」と「山路の杜鵑草」、意味もよく似ています。
検索表どおりの典型的な株での見分けは容易です。
花では花被片の向きと花柱や花糸の斑点に注目です。
ヤマホトトギスは花柱に斑点があるとされていますが、ない株も多いです。
ホトトギスは例外なく、花柱や花糸に紫斑が多数付き、迷うことはありません。
茎の毛も迷った際や花のない時期の見分けのポイントになります。
タマガワホトトギスを野生では見ていませんが、あればすぐに分かりそうです。
秋の軽井沢町植物園はホトトギスの仲間が主役です。
キイジョウロウホトトギスの漢字表記は「紀伊上臈杜鵑草」です。
「紀伊」は自生地の紀伊半島 、「上臈」は大奥の役職の名だそうです
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