そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



水槽の話だ。

先日480円のたたき売りで買ってきたホンケヤリ。
ゴカイの仲間で、管状の巣の中から鰓冠と呼ばれる花びらのようなものを出す。
↓こんな感じの生物だ。




うちのはたたき売りされていただけに、こんなに鰓冠が綺麗な色ではなく、普通の茶色っぽい地味なケヤリなのだが、このケヤリくんが今日になって、オモテに出てこなくなった。
じっと管の中に身を潜めて、ブルブル怯えている。
そう、ひきこもってしまったのだ。
可哀想に。
原因は分かっている。
イジメにあったのだ。
犯人も分かっている。
ヤッコだ。
ヤッコがケヤリくんをイジメたのだ。

↓中央上に写っている黄色と青のツートンカラーが、犯人のソメワケヤッコだ(右の青くてデカいのはナンヨウハギ)




このヤッコという魚種。
いろんなものをツンツンつつく癖がある。
ケヤリくんはせっかく気持ちよく鰓冠を出しているところをヤッコに何度も何度もツンツンつつかれ、調子を悪くしてしまったに違いない。
僕も何度か犯行現場を目撃していたのだが、まさかここまでの結果を招くとは思わなかった。
だが、考えてみれば、魚たちは一日中ヒマだ。
24時間、とくにすることもなく泳いでいる。
ヒマだから、ツンツンする。
どんどんイジメは激化する。
たぶんヤッコは僕が見ていないときもしょっちゅうケヤリくんをツンツンしつこくイジメていたのだろう。
おかげでケヤリくんはひきこもってしまった。
可哀想に。

実は、これは水槽にとって大問題なのだ。

ヤッコの中にもツンツンしやすいものとツンツンしにくいものがあるのだが、調べたところ、このソメワケヤッコという種類はわりとツンツンしやすいタイプらしい。
うーむ、その辺を詳しく把握せずに、飼ってしまっていた。
実はこのヤッコも、かつて同じ店で1280円とかでたたき売りされていたのだ。
ツンツン癖を知っていれば、飼わなかったのに。
だが、もうあとの祭りだ。

サンゴをつつかれるのは実にキツイのだ。
何でもかんでもつつかれるということは、あらゆるサンゴが調子を崩していくことになる。
つまり、サンゴとこのソメワケヤッコは同時に飼えないのだ。
要するに、ヤッコとサンゴ、どっちを取るのかという選択を迫られたことになる。

敗者には去ってもらうしかない。
もちろん敗者はヤッコだ。
青い珊瑚礁が僕の夢なのだから。
ヤッコには申し訳ないが、ショップに引き取ってもらうか、誰かにあげるか、海に放すか……
いやいや海に放すのはダメだ。
いくら温暖化とはいえ日本の海はまだ冷たすぎる。
というか、そもそも放流は違法だ。
うーむ、どうするよヤッコさん。
おいこら、ヤッコさん、困っちまうよ、こちとら江戸っ子だい、てやんでぇ、べらんめぇ、あたぼうよ、ちくしょー!

お!

もう1つの解決策を思いついた。
ヤッコさんのためにもうひとつ水槽を買えばいいのだ。

……
……
……
……
……
マジでか?

コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« イイんじゃな... あした天気に... »