自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

アボーション

2011年07月31日 | 植物 plants
いま岩手にいます。

今日は一息いれて別の話題です。

 通勤路にカキの木があります。5月に花をつけていましたが、6月14日に若い実がたくさん地面に落ちていました。母樹から結実しないで果実が落ちることを植物学では「アボーション」といいます。アボーションとは「流産」という意味で、たいへんいやな響きがあります。たしかに動物であれば母体から出産前に胎児が出ることになります。
 そう思うと、このヘタに埋もれてしまいそうな小さなカキの実が、なんだかおくるみに入った赤ん坊のように見えて、切ないような気持ちになります。アボーションがなくて受粉したすべての実が育てば、母樹がたいへんなことになるだろうことは頭では理解できても、そうであるならもっと早い段階とかなんとかならないのだろうか、なんてよけいなことを思います。


カキの未熟果実 2011.6.14
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