自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

論文 8 査読の精神 フクロウ論文1

2020年08月13日 | 標本
私には1枚だけ鳥について書いた論文があります。それはフクロウについてのもので、それについて紹介しましょう。八ヶ岳の麓で人口巣箱をつけてフクロウの繁殖に貢献しているグルー王があり、縁あってそのフクロウの巣箱の底に溜まっている餌の残滓を分析する機会がありました。日本のフクロウは主にアカネズミの仲間の林に住むネズミを食べること知られています。ところが、八ヶ岳のものはそういう巣箱もありましたが、草原に住むハタネズミが多いものがありました。そこで、巣箱ごとに牧場からの距離ちハタネズミの割合を調べたら、牧場に近いほどハタネズミが多いことがわかりました。ネズミの調査をしてもそれを裏付ける結果が出たので、日本の鳥類学の雑誌に出しました。ところが却下の返事が来ました。その内容はデータそのものではなく、形式や表現についてのほとんど意地悪と言えるもので、一つのコメントは世界中のロシア語なども含めた全ての文献を網羅しない限り受け付けないというものでした。それは私の論文が言いたいことに不可欠なものではないので、それが理由で断られることには納得がいきませんでした。
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