リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

通奏低音の語感

2008年03月27日 10時49分43秒 | 音楽系
通奏低音が文学的に使われるのは、多分4つの漢字が並んでいて、かつ少し意味が不明気味だからでしょうね。つまり感じの持つインパクトと易しい感じの漢字が4つ並んでなんとなくわかりそうなムードを漂わせているところがいいわけです。これがもし読むことができないほど難しい漢字だったり、意味の類推が全くできない、あるいはスッとわかってしまうようなものであってはいけないんですね。

何となく意味不明だけどわからないでもない、という語感というか字感から結果として、本来の意味とは少し(相当?)ずれたところで使われているのがおもしろいところですが、英語なんかではそういう用法はあるんでしょうかねぇ。His theme was always lying on the ground like thorough-bass.とか。(笑)どんな語感になるんでしょうねぇ。多分英語だとthorough-bass ということばからは、知らない人は何も類推できないでしょうから、意味不明に近くなるんじゃないでしょうか。その点漢字は、この場合4つの漢字は、一つ一つは易しい漢字なので類推度は多少高いものと思われます。

もし英語での用例をご存じの方は是非教えてください。