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リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

平均律コンサート

2006年03月08日 13時08分11秒 | 音楽系
鈴木雅明さんの,平均律第2巻コンサート行ってきました。
前回のマタイ受難曲講座が満員だったから,さぞかし沢山の人がと思っていたんですが,意外や意外,200人を切っていました。うーん,これでは前回のマタイ講座がなぜ一杯になったか説明できん・・・(マタイ講座は,今日の平均律のチケットを買った人に無料でついてきますから)

雅明さんの演奏は比較的中庸な感じに聞こえました。ま,鍵盤楽器の人が聴いたらどうおっしゃるかわかりませんが。(笑)でもあの24曲を一つのコンサートで弾ききるというのは本当に大変なんでしょうね。

あの,のだめ(笑)がコンクールで弾いたという,16番ト短調のフーガを弾き終えたときの雅明さんの表情がなんとも印象的でした。やっぱりあの曲,内容的にも技術的にも大変なんじゃないかなと思うんですけど,なんか「あー,えらー」(「えらー」=「えらい」=「桑名地方などの方言で疲れたの意味」)って聞こえて来そうな表情でした。(笑)

平均律をiPod でシャッフルして聴くのも面白そう,って思ったんですが,よく考えてみると調があまりに唐突に遠いところにいったりすぐ近くの調になったりする可能性があって,聴いててあまり心地いい感じがしないんじゃないかと思いました。じゃ,5度圏(ハ長調→ト長調→ニ長調→イ長調・・・)はどうかなと思いましたが,そこに短調を入れると,ハ短調の次にト長調,ト短調の次にニ長調となって5度圏にした意味がなくなるし,それじゃぁいっそのこと長調ばっかしならべたら,となると変化がとぼしくなる・・・

ということで半音ずつ上がって行く並べ方がもっとも穏当なようで。実際その並びでバッハはちゃんと曲想の変化を考えて作曲している感じです。

プログラムの解説を読んでいたら7番変ホ長調のプレリュードはリュートの曲が原曲としてあるようだ,とのことが書いてありました。ほー,これは初耳です。で,家に帰ってそのつもりで聴いてみました。確かに,BWV998(リュートのためのプレリュード,フーガ,アレグロ)のプレリュードみたいな雰囲気でした。どうせ変ホ長調ではきびしいでしょうから,ニ長調かヘ長調に移調して弾いてみようかな。