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改善マイスター

業務改善の先進企業は、現場における推進リーダーを養成することが多い。1月に紹介したトキメックでは「改善マン」と呼ばれるリーダーが活躍していた。

全員参加型の生産革新を進める神鋼電機でも「改善マイスター」と呼ばれる社内資格を設けて制度化しているという。

改善マイスターの役割は、工場レベルと部門レベルで、毎月、特定の工程やテーマについて「自主研」と呼ばれるミーティングを実施し、集中的に議論・検討することだ。

毎年10~20人の改善マイスターが選抜され、これまで120人以上が現場で活躍しているとのこと。

神鋼電機で特徴的なのは、改善効果をコスト削減額で表示し、賞金と結びつけている点である。5万円以下、50万円未満の削減から2000万円以上の削減まで6段階の賞を設けて、最高20万円の賞金が支払われるらしい。

「たくさん提案はあるがマンネリ化している」という声をよく聞くが、神鋼電機のように提案のインパクトに格差をつけることで、提案する側も意識が高まるのではないか。

なお、社員は年4回「無駄とその改善策」を提案しなければならない。2003年から始まったこの活動であるが、今年の4月までに42500件の提案があり、そのうち23000件を実施し、44億円の削減効果を上げたという。

全員に義務を課し、②成果を数値化して、③インセンティブでモチベーションを上げ、④改善リーダーが現場をまとめる。こうしたリンケージが改善活動を推進するのだろう。

出所:日経産業新聞2008.8.22
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