イタビカズラの仲間で「愛玉子」なるものがあることを聞いたのは去年の3月15日。
見てみたい!
「愛玉子」とはカンテンイタビ(クワ科)の植物の果実のこと。
カンテンイタビの名の通りゼリーになるらしい。
趣味の建築やタイルで、しょっちゅう台湾に行く娘に「見つけたら買ってきて~」と頼んでおいたら、去年の4月にさっそく買ってきてくれたのだが、作り方がわからないでずーっと置いてある。
それは粒状のもので、ホール(丸のまま)もあるけれど売ってなかったという。
「また見つけたらお願いね」と言っておいた。
暮れの31日に来た時「お母さんの好きなお土産があるよー」・・と。
おー!これが丸のままの「愛玉子」完全品か~。
小袋入りのは売っていたが、ホールのは売ってなくて、店に飾ってあるものを譲ってもらったという。
「愛玉子は山にしかなく、希少になってきている。うちは阿里山にある親戚から手に入れている」と店のおばさんが言っていたとか。中にはまがい物もあるらしい。
長さ10㎝ある。大きい。果嚢を裏返してあるようで、粒々の面は内側 果嚢の表面が裏になっている。
イチジク(無花果)と同じ仲間なので、内側に花や果実が付く。ぶつぶつ見えるのは果実だ。ということは雌株。
これはどうしょう?と聞いたら、「これはこのまま置いとき」はーい。標本にしておきます。
粒状のはこの粒を取ってきれいに精製?掃除?してあるらしい。
「粒状」のものも持ってきてくれたので、娘のいる間に作ることにした。
小袋20gの愛玉子 娘が聞いてきたのでは「布袋に入れて1500CCの水の中で30分揉みだす」とのこと。
(水に適度のカルシウムが含まれていることが必要で、蒸留水や軟水では作れない・・ネット)
水分がすべてゼリーになるというのでちょっと水が多すぎるような気がして、1200CC にした。
さて、布袋・・布巾はタオルだし・・ハンカチで代用することにした。
20gの愛玉子をハンカチに乗せ・・
輪ゴムで縛り1200CCの水の中で揉みだす。「もっと力入れてはったよ」これぐらいかな?ぎゅっぎゅっ。
しばらく揉むうちに水の色が薄く色づいてきた。揉みだしているとだんだんとろみがついてきた。
そして、ちょっと固まり状になってきた。
右)まだ時間は10分ぐらいしかたっていないが「常温で固まるらしい。ここは寒いから早く固まるのかも」というのでストップ。
とにかく・・オーギョーチ(愛玉子ゼリー)の出来上がり~。
しばらく冷蔵庫へ入れておく。
「ゼリーそのものは無味なので蜜などをかけて食べる」というので黒蜜を買ってきたが「柑橘系がさっぱりする」と冷蔵庫にあったユズの汁を絞り、砂糖を加えて煮て、ユズシロップを作ってくれた。
ボールからすくい出したゼリーをガラスの器に入れてユズ蜜をかける。
美味しい!寒天ほどコリコリしなくて、柔らかい。ぷるりとした触感。
黒蜜もかけてみたが、ユズシロップの方がさっぱりして美味しかった。
右)搾りかす=カンテンイタビの種子
撒けば芽生えるのかな?ただ、日本の気候では育たないだろう。
京都植物園の温室にあるらしい。
先日行った時も壁に這っているのを見たが、オオイタビと思って写真も撮っていない。
次回チェックしよう。
ネットで調べると、
愛玉子の名の由来は「ゼリー状に固まることを発見した人が娘(愛玉)の名をつけた」
カンテンイタビはオオイタビの1変種(固有種との説も)で、ペクチンを多く含むが、オオイタビでも寒天状になるらしい。
ただ・・このあたりで見るのは雄株・雄果嚢ばかり。雌の果嚢は見たことがない。
雌株 やーい。 雌の果嚢、見たいよ~。
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