みどりの野原

野原の便り

8月26日 コウモリ博物館 

2008年08月26日 | Weblog
コウモリ仲間を誘って笠置にある「こうもり博物館」へ行ってきた。

ず~~っと前から行きたいと思っていたが、先日の奈良コープの
子供新聞に載ってて、思い出した。

博物館は笠置から県境を奈良県に入ったところ。
「東洋蝙蝠研究所」の看板がある。

 
「コウモリ飛び出し注意」の標識に早くも大喜び。記念撮影

館内もすごい!コウモリづくし。

日本産コウモリの標本・骨格標本・コウモリの本・グッズ・わかり
やすく描かれた説明や展示。巣箱もあった。

 
        標本              骨格標本

仲間の一人がお知り合いで、博物館の若い方二人にいろいろ教え
てもらった。

空を飛ぶ唯一の哺乳類コウモリ
日本の陸上にすむ哺乳類100種のうち35種がコウモリだそうだ。
哺乳類の種ってそんなものだったっけ。コウモリってそんなに
いるの?

私の知ってるのは、夕暮れ時、空をペラペラといった感じで飛び
回るアブラコウモリ(イエコウモリ)。
南大東島で夜探しに行って見つけたダイトウオオコウモリ。
見つけられなかったけどオガサワラオオコウモリも探しに行った。
バリでは観光客向けに触らせてくれた大きいコウモリ(種名不明)
・ボルネオの洞窟の中のコウモリ・吉野のどこかで休憩した東屋で
上にぶら下がっていたのはキクガシラコウモリらしかった。
馴染みはそれぐらい。

ここでの展示を見て、こんなにたくさんの種類が日本にいることに
びっくりした。

30年ほど前、近所の奥さんが「ちょっと来て。変なものがいるねん
!」と飛んでこられて、行ってみると、玄関の腰板に親指と人差し
指で作った輪ぐらいの黒いものが付いていた。
そっととってみると、これがアブラコウモリだった。
連れて帰ったが足をケガしているようで、獣医さんのところに連れ
て行ったが、どうしようもなく、食べ物は濃いミルクがいいのでは
と聞いて動物用のミルクを買って帰り、スポイドでやってみたりし
たが、結局は育たなかった。それが私とコウモリの出会い?

コウモリのスープなどは食したことがない。

日本国内に生息する全ての種類のコウモリは保護動物となっていて、
飼ったり駆除したりもできないということも今日初めて知った。
飼うには許可が必要だそうだ。

博物館ではベランダに落ちていたというコウモリの赤ちゃんを育て
ておられる。
はじめはスポイドも大きすぎるような小さな赤ちゃんだったのを
手袋大の布袋の中で育て、ミルクをあげ、やっと離乳食になり、
これから飛ぶ練習やぶら下がる練習もするらしい。

 
袋から出してもらって(私たちのために無理に起こされ?)女性の
手に乗ったコウモリはおっぱいを探すようなしぐさを見せていた。
だいぶ慣れてきて、ミルクをもらっている人がわかっているらしい。 
                       右 超音波測定器      
コウモリを近づけると超音波に反応する。

気味悪がる人が多いというが、中国では蝙蝠の字を「福」になぞらえ
て縁起のいい動物とされているそうだ。
外国にはいるという血吸いコウモリは日本にはいない。

顕微鏡でコウモリの糞を見た。なんだか細かいものがいっぱい。
これを調べると食べたものがわかるという。
餌となった蚊などの虫のかけらが入っているわけで、足の先、体の
一部を見て何かわかるだけの知識が必要で、私が見るとダダのゴミ
のようにしか見えない。


    バットグアノ   コウモリの糞100%

糞はいい肥料になるらしい。園芸店などで売っていることもあるそ
うだが、高価なものだという。

指の間と尾のところの幕は飛ぶ以外にも、子供を落とさないように
したり、虫を取る時に囲ったり上手に利用するらしい。

棲みかとなる大きい木のうろや洞窟。建物の隙間などはだんだん無
くなって、住みにくい世の中になってきている。
コウモリさん頑張って!というよりそのぐらいの棲みかを残してあ
げたい。

時々はイベント夜の観察会などもあるらしいが、今日は私たち3人だ
け。
「夏休みは子供も自由研究のために来てくれます」
「私も夏休みの課題をしに来ました」と私。子供と似たようなもんだ。

知らないことがいっぱい。
コウモリ仲間の私たち、まだまだ研究の余地あり・・・

 
エノキの木のゴマダラチョウの幼虫 
             左センニンソウ・右ボタンヅル違い歴然
かささぎの湯に入ってさっぱり。
コメント (5)
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