柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

利便

2023-01-09 07:54:22 | Weblog

公衆電話の使い方を小学生だか中学生だかに教えている写真が新聞に載ってます。公衆電話がどんどんなくなっていって、それでも災害時に携帯電話がつながらなくなったときにはこれが頼りになる、だから使い方を、という流れです、記事にもそう書いてあります。固定電話を高い使用料払って備えておく要がなくなってます、各自で携帯持って居れば事足りますからね。一家に一台ではなくなって固定電話は企業用に特化していくのでしょう。それはそれなのですが、そうか、まさか今更ダイヤル式のあの黒電話ではなくて文字盤が並ぶプッシュ式の電話機もひょっとして使えないか。公衆電話は10円投入して発信音を確認してからダイヤル回す(文字盤押す)、あの手順です。10円あるいは100円を入れ続けねば切れる、これも大事な手順。たとえば寅さん映画、市外電話架けてるとどんどん10円玉が落ちていく、入れ続けねば切れる、小銭を抱えて用意して行かねばならぬ、あれです。あれも大事なハウツー。子供たちが並んで、後ろの子が顔を覗けて見ている、体育館や講堂での予防注射の時のような写真が載ってます。そうか、彼らは見たことはあっても使ったことなんかないわけです。家に固定電話があれば応用は効きましょうが、それすらなければ。で、講習。教えなければわかりませんわね。まさに隔世の感そのものです。今の時代、携帯電話のない環境などは考えられないことですが、受話器とかダイヤル回す音とか普通に歌ってた世代はいまだにTVのチャンネルを「回して」いる如く、若かりし頃友人に電話架ける時にオヤジが出てきた時のしどろもどろを懐かしく愛おしく思うのです。TVのチャンネル変えろと指示する時に手首回すでしょう?いえ、今の中学生たちにはそんな話はどうでもいいことでしょうが、便利の傍には落とし穴があるのです。世の中の真理です。

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