柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

時効

2010-04-28 08:15:02 | Weblog
殺人罪の時効が廃止されました。四週間の審議で即日施行という異例ずくめだそうです。逃げ得を許すなという世論が、もちろん被害者遺族の訴え働きかけの結果ですが、陣笠どもを動かしたという顛末です。これは一般感情に沿いますね。法律的に逃げおおす、なんてのはおかしいことですわね。警察が追い切れない、捕まえ切れないというのはあり得ることです、それは誰もが理解します(もちろん被害者遺族は腹が立つばかりでしょうが)、でもそれを法律までが認めるのはどうかなです。被害者感情(被害者意識ではありません)を軽んじた法律と批判されても仕方のないことです。もちろん時効制度を推す意見もあるわけです、時間が経てば経つほど新しい証拠の発見などは困難になる、捜査へのモチベーションが落ちる、捜査の質も落ちていくだろう、すれば冤罪の虞も高まっていく、そして時間がたてば被害者感情も薄まるだろう、などなど。一番最後の理由は全く学者の考えそうなことで当たらないでしょうね、でも延々とこういう理屈が一般論として通ってきたんです、学者の世界の、机上の空論の世界、概念の世界の空っぽさです。それらしいことを時の権威が口にすれば皆が従い、総論としての話の枕になっていくわけです。被害者感情が薄まる?んな馬鹿な。その間違いを正すのはやはり当人方の生の声であったわけです。でもそれらの理由も、昨今の理不尽な殺人事件の増加、未解決事件の増加、足利事件の実例から、本物の悪を逃がすなの世論が押し切ったという結末です。でも、殺人罪すべてに時効廃止が適用されるわけでもないようです。強制猥褻致死、強姦致死、集団強姦致死、傷害致死、危険運転致死、業務上過失致死には時効の延長のみです。時効がなくなったのは殺人、強盗殺人、強盗致死、強盗強姦致死、汽車転覆致死の五つだそうです。「殺人」にも色々の場合があるのです、それはわかりますが、強姦致死と強盗強姦致死とどれほどに違うんでしょうね。物盗りの意思があったら重くて、強姦の意思だけなら軽いということですね、そんな馬鹿な。傷害致死もそうです。殴りすぎて殺しちゃった、と殺人罪の違いは?これは今次の鳩山さんの逃げ方見ていたらよ~くわかりますね。罪を問う基本は本人にその気があったかどうかなんですね。殺そうと思って殺したら殺人罪、殺す気はなかったけど死んじゃったは傷害致死です(きっと)。結果は一緒ですよ、、それに殺す気があったかどうかなんてのは後でどうにでもごまかせることですわ。だから弁護士は当人に喋らさないんですね。言質をとられたら終わりですから。鳩山さんの弁護士もずっとその戦略だったんでしょう。どんな理由にせよ人を殺めたら死刑。これが一番単純でいいことですよね。そうか仇討ちを許す。一番の抑止になりますよ、危ないですか。
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