memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

憂いはなきや海の民

2012-06-25 00:02:36 | 漂流想録

この写真からは悲しみや憂いは読み取れない。しかしその目の前の魚の資源は大丈夫なの?と思ってしまう。資源枯渇の報道を読みすぎたせいでもある。

以前に比べ資源枯渇やそれにまつわる領海紛争の数が増大している。ソマリアの海賊は無政府状態で領海の中の魚を外国船がむしり取った結果だとされている。西アフリカのセネガルでは入漁料を払って、あるいは違法に地先の魚を大漁に獲り尽くす外国大型漁船により地元漁民の生計が立ち行かなくなっている。インドしかりスリランカも同じ。地中海ではクロマグロ資源が明らかに枯渇した。北海ではサバの奪い合いで国と国の対立が続く。北極海でもロシアとノルウエーが・・・という具合。

漁獲の規模と効率の格段に差がある場合、小規模な地元漁民は生計がなりたたない。背に腹は代えられず密輸か麻薬などの悪行に手を染める漁民も生まれていると聞く。漁師自身が乱獲で魚を枯渇させた事例はたくさんある。しかし現在は大資本と零細漁民の競争だから結果は言わずもがなである。こうした問題を探ってゆくと政府の無策に突き当たることが多い。入漁料をとって外国船を許容してもその金が漁民に回ることはない。漁民がやせ細ることを容認しているとしか思われない。

我が国とて例外ではない。尖閣諸島をめぐる政府の対応はどうだろうか。あの沖はまき網で漁獲するアジヤサバの好漁場で多くの日本漁船がいた。それがいまや沖縄の漁船が怖くて近づけない状況という。領土であることを認めながらことを荒立てないために自国民の上陸を認めない国家とは何か?当然中国はその隙を狙う。ついに日本の実効支配を破壊する旨の発言までするようになった。領土が守れずして国民は守れない。事なかれ主義で進んでよい命題ではない。内政の混乱に足をとられまともな対応ができぬ政権を悲しく思うし石原都知事の憤激は十分に理解できる。


紛争海域での操業を続ける   中国当局

2012-06-25 00:00:40 | 海事
中国漁船は“いつも通り妨害なく自由に”スカボロー礁(黄岩島)での操業を続けるとマニラ中国大使館のウエブサイトが政府の声明文を掲載した(6月11日ChinaPost)

「中国政府はこの海域の中国漁船と漁民に対する管理とサービスを継続する」と中国外交部報道官遺Liu Weimin が水曜日の記者会見で発表した。黄岩島は中国側の呼び名であるがフィリッピン側はBajo de Masinlocや Panatagなどと呼んでいる。.Liu報道官の発表は土曜日大使館のウエブサイトに掲載されたが、これは両国の船舶の再配置の後に発表されたもの。 火曜日には外交部は両国の官憲の船舶は紛争海域から撤退したと報じていた。

「中国側は岩礁の中央の環礁から2隻の船を撤退させフィリッピン側は漁業水棲資源局BFARの調査船を同じく撤退させたと報道担当のRaul Hernandez が発表。しかしながらそこには依然30隻の中国漁船が環礁の中にいると伝えた。Liu報道官はフィリピン側との対話を通じ黄岩島での事件を正当荷扱い、両国の関係改善を図りたいと。 Liu報道官は「この岩礁は明白に中国が領有している」と発言。

「中国は外交交渉を通じて状況の打開を図ろうとしている。残っている船も6月3日には結局撤退した」と付言した。「中国はさらなる挑発的な行動を見たくない。そうした行為は中国の権利と利益を侵害する」中国は岩礁地帯の内側での船舶の活動は生態系を考えたまにしか許可しない」と。(以下省略)


イワシの黙示録  

2012-06-25 00:00:12 | 水産・海洋

200トンもの魚が押し寄せ漁港の中で死んだ(6月7日Mailonline.UK) 

日本の太平洋沿岸の大原港の6月3日の出来事。この奇妙な出来事に人々は制御不能。イワシは酸欠で死んだものと思われる。町は死んだ魚をトラックで運び埋めた。港は耐えられないほどの悪臭に包まれた。
>>>こうしたローカルニュースが英国のオンライン新聞に載っていた。


ベトナムの汚染された水産物に警告  米国FDA

2012-06-24 19:18:32 | 亜細亜海道
米国FDA当局は米国に輸入されるベトナム水産物に禁止されている物質が発見されていると警告を発した(6月20日TFSND)
これはFDAの輸入禁止に引っかかった水産物が3月の12件から4月には20件に増えていることによる。

ベトナムは世界最大のナマズpangasius生産国であり米国ではBasaとして販売されている。, 2012年1月から4月までの間に米国は67,736,492ポンド(およそt3.1万トン)の冷凍pangasius フィレーを輸入、昨年同時期に比べ46,616,619ポンド増加。米国FDAは米国に輸入される水産物の2% を検査している。豪州、カナダ、日本も同様にベトナムの水産物について警告を発している。


イミテーション・サーモン缶詰

2012-06-24 00:26:41 | 
イミテーション・クラブ(カニ棒)ならぬ偽サケなどいまどき販売しても誰も食べぬだろう。35年ほど前ノルウエーの漁船でのこと。食堂にピンク色の魚の油漬け缶詰があった。当時はサーモン大国ノルウエーでもサケ養殖はなかった。だからサケを見なかった。この缶詰の魚をラードを塗った黒パンに載せて食べた。味はタンパクでサケの感触はなかった。それもそのはず原料はセイスという白身魚でタラよりも下級のランク。そのフィレーにした身を棉実油か何かの植物で漬けたもの。色は食紅によるものか。自船ではシシャモを船が沈むくらいに獲っているのに、何もニセモノをと思ったが、青魚とは違いやはりサケには執着と高級感があるのだろう。

北緯80度ともなると2月のバレンツ海は時化が続き、白夜の反対で、昼間がなく暗い夜が続く。ときおりのオーロラにあれは船の光かとたった一人で立つ船橋で肝をひやしたことも一度ならず。そのたびにボースンを叩き起こしたこともある若い日の自分。思ったよりは寒くないと意地を張ったが、外気の体感気温は風の強さもあってマイナス30度ほどだったか。とにかく網に入った魚が海面からでて外気に触れるとたちまち凍りだす。獲ったシシャモを塩をしてから紐に吊るしてギャレーのフライパンで焼いて食べていたらクルーから「臭くてたまらん、悪魔の魚を喰うなんて」と怒られた。当時シシャモはラスパルマスで転載され日本に向かったが、ノルウエーでは決して食べず、フィッシュミールの原料だった。

炎に巻き込まれた漁船船長を捜索

2012-06-24 00:24:23 | 亜細亜海道
60歳の漁民が不運にも自分の船の火災に巻き込まれ彼の運命は閉じられた。その捜索が今日も続いている(6月8日The Standard HK)

船齢14年の漁船の船長Chow Kam-tsuenは船から海に飛び込んだが彼は火に包まれていたと目撃者はいう。昨日朝から消防とダイバーが屯門のキャッスルベイでCHOW船長を探している。消防局によると出火は午前4時37分のことで船は屯門の台風避難港から30mのところに錨を入れていた。電気系統のショートが原因とみられている。

彼その弟と二人の乗組みは寝ていたが出火の熱に気が付き起きたと警察はいう。Kれらは消火器と消防ホースで必死に消火しようとしたが火は火勢をまし、彼らを船尾方向に追いやった。Chowは船を見るのが忍びなかった。船は兄弟から500万香港ドルで購入したものであった。突然ガスボンベが爆発、Chowは火につつまれた。 ほかの3人は海に飛び込んだ。Chowもそのあと同じように飛び込んだのだが。海洋警察が3人を救助しかしChowは浮上してこなかった。


有毒な海風で漁民が深刻な病状に    インド・グジャラート

2012-06-24 00:23:37 | 亜細亜海道
漁民らは病院に搬送されたが、多くが生命の危機にあるという(6月7日ANI)

彼らは小屋で寝ていたが海から毒性の風が吹いた。彼らは有毒ガスを吸い呼吸困難となった。Vadodaraの住民が呼吸困難の彼らを発見。何とか回復させようとしたが医師の手にゆだねるしかなかった。医師のNaresh Chauhanは「この場所は海に近く朝方吹いた風で発症したもの。彼らは嘔吐し、我々が呼ばれたが全員をVeraval市民病院に運んだ」と。医師のRajesh Joshiは全員で21人だった。朝5時に有毒な風が吹き、全員が発熱と下痢を起こした。
>>>と、記事にはあるが毒性の風はなにが原因か報じられていないのが残念。

スリランカ海軍が威嚇  インド漁民の主張

2012-06-23 06:47:26 | 海事
数千人のTamil Naduの沿岸のインド漁民がスリランカ海軍が彼らを蹴散らす行動をしていると主張(6月10日Colombo page)

3000人を超えるインドのTamil Nadu のRameswaram や Mandapam から出漁した漁師が日曜日、スリランカ海軍SLNにより洋上で取り囲まれ、岸に戻ることを強要されたという。
漁民らはインド漁業局に対しSLNの乗員が強力な燈火をインドのボートに照射し領海に入るなと信号を送ってきたという。これにより伝統的な海域での操業ができず大規模な損失を被ったと報告。
Tamil Naduを主体とするインド漁民らはスリランカ水域で大規模な密漁を行っていてこれがスリランカ漁業者の生計の脅威となっている。SLNは国家漁業資源の保護のために日常的に密漁の摘発を行っていると発言。スリランカ水域におけるインド漁民による違法操業とそれに対するスリランカのSLNによる攻撃は両国で日常的に怒りを生んでいる。

マダラは今後10年でいなくなる

2012-06-23 06:46:06 | 
大西洋の資源は減少、フィッシュアンドチップ店の主食というよりも高価なぜいたく品となるのでは(6月11日The Mirrror)

マダラの乱獲で伝統的な 夕食も今後10値で消えるのでは。またもしそれが存在している場合でもサバやヘイクが同じ道をたどるのではなかろうか。大西洋漁業資源のうちの5割、地中海のそれでは8割がすでに消滅されたとEU委員会の調査で判明。
この状況が持続したなら、2022年には120種の魚のうち8種類しか残らないだろうと。

世界最古の簗が見つかった   スエーデン

2012-06-23 06:45:32 | 水産・海洋
木製のおよそ9000年前のものといわれる魚を獲る簗がスエーデン沖合で見つかった。おそらく世界最古のものとみられている(6月5日BBC)

スエーデンのストックホルムにあるSodertorn 大学の海洋考古学者が指くらいの太さのハシバミの棒の一群を海底で見つけた。これは固定式の篭簗であるとみられている。「これは漁業に用いられた世界最古のものである」とJohan Ronnby教授がかたった。Arne SjostromはSodertornプロジェクトに参加した考古学のフェローであるが、この棒は篭の中に魚を導くためのある種の壁の役目をしたものと見られるという。発見された7個の篭は水没した古代の川谷でスエーデン南部沿岸の水深5~12mのところで発見された。こうした事例は世界の別の場所でも発見されている。篭の中の一つは同位炭素検定で9000年前のものと査定されたとAP通信は伝えている。

漁船が孤立あるいは沈没  ベトナム

2012-06-22 00:01:02 | 海事
ベトナム東海の熱帯低気圧Talimで少なくとも7隻の漁船が孤立あるいは沈没。救難信号を発したであろうが陸との連絡が取れない模様と洪水荒天対策センターが報じた(6月20日VNN)

14人が乗った2隻の漁船がQuang Ngai沖で先週沈没、しかし幸いにも乗り組みは別の漁船に救助された。多くのベトナム漁船が黃沙群島(Paracel Islands)付近で熱帯低気圧Talimにより難渋している。タグボートも荒天のため救助できていないと。12人が乗った漁船 QNa-91549が日曜日朝に救難信号を発しているが、いまだ救助できていないと第2管区海上警察の政治委員Tran Trung Kienが発表。地元警察の船が救助に向かってはいる。

月曜日にはダナン海上救難センターがサルベージタグを漁船QB 92109の救助に向かわせている。この船には7人が乗っていてダナンから90浬沖合にあるという。 Quang Binh, Quang Nam, Binh Dinhでも数隻の船がレイク譲渡の連絡を絶っている。


インド沿岸で魚資源が減少

2012-06-22 00:00:35 | 亜細亜海道
グジャラートのLuni村の63歳になる Ahmed KakaはKutch沿岸で枯渇しつつある魚資源と格闘している。かつてここには20種類ものサメがいたがいまは消えてしまったという(6月8日IANS)

チェンナイの漁民D. Shanmuganは「大型の外国漁船が来た後は何もなくなって生計の維持に困っているという。 また、Maharashtraの漁村のSatpati村では漁船お女性たちは資源枯渇で稼げない漁民と結婚ができなという。

グリーンピースの調査によると沿岸全体で資源枯渇により漁民が生計を失う恐れがあるという。乱獲と政府の無策によるものだ。「インドは魚の資源枯渇と歴史的に海洋保護を無視する傾向から3つの脅威にさいなまれるだろう」と金曜日に発行されたグリーンピースの報告書が述べている。「沿岸には1500万人の人々の生計があるが漁業のGDPへの寄与は1~2%程度である。魚資源の枯渇は働き口を失うのみではなく生態系までも破壊する」という。

ベテランのマルクス主義者の 常任委員会の会長のBasudeb Acharia はこれに同意「我々はインド漁業の転換点にいる」と彼はいう。Achariaは議会リーダーのR.C. Khuntiaに報告書を提出しこの問題を提起するという。Khuntaは今月の後半に行われるリオデジャネイロでの+20国連サミットで提起するという。「大きな人口が漁業に頼っているし生態系への影響も懸念される」と Khuntiaはいう。(以下省略)

調査船がコロンビア川河口で日本からの瓦礫をさらに発見

2012-06-22 00:00:08 | 東北地震津浪災害 3.11
SEATTLE 発:NOAAの漁業調査船が日本語の書かれた浮子をコロンビア川の加工で発見した(6月9日AFP)

シアトルの北東漁業科学センターの広報担当Vicky Krikelasは瓦礫は日本の津波によるものと考えれられると発表、しかしNOAAの海洋瓦礫プログラムはいまだそれを確認していない。これは今週Cape Disappointmentの22浬沖合で底魚の調査のために傭船した漁船で見つけられたもの。多くの津波によると思われる瓦礫がこのところワシントン州の浜辺で発見されている。これらの浮子は漁業者やカキ養殖業者が使用するものという。この発見は巨大な桟橋がオレゴン州ニューポートで発見されたのに続いての藻でそのおよそ130浬南であった。桟橋農法は数百万個の植物や動物に覆われていてこれが外来侵入種となる恐れもあった。科学者とボランテイアらが木曜日トーチを使いこれらを書き殺す作業をした。

スペイン漁民とジブラルタルの話は続く

2012-06-21 08:44:55 | 海事
問題解決のためにさらに対話を行うことが双方で計画されている。ジブラルタル水域での漁業紛争については複数のグループが参加して金曜日に初回の話し合いがもたれた(6月9日typical Spanish)

両者が話し合うことでお互いの姿勢を把握することに役立つ。AlgecirasとLa Líneaの漁師はここでずっと操業してきたと主張、操業についての理解を求めている。対話はジブラルタルのConvent Palaceで行われおよそ2時間続いた。写真撮影は禁止された。次の対話は来週にも開かれることになった。これによりさらなる情報が交換されることになる。ジブラルタル側の代表団はAlgeciras と La Líneaを訪問することにしておりこの際に70隻以上のスペイン漁船がどのような漁具を使用しているかを視察する。

網漁具が論争の鍵である。スペイン側漁民はCampo漁民はEU規制に従っていると主張。しかしジブラルタル側は1999年規定の法律はすべての漁具の使用を禁止しているという。

違法な魚の取引を取り締まり Jersey海洋当局

2012-06-21 08:44:11 | 水産・海洋
漁業者にはライセンスが発給されている。ジャージー海洋当局は同市までの違法な魚の取引を禁じるキャンペーンを開始した(6月7日BBC)

当局は漁獲の取引をする前に漁業者にライセンスを見せるよう要求することを業者に求めている。ジャージー島では許可証なしに魚や水産物を売ることは違法とされている。魚価宇物の値引きをお行ったりするので魚資源の監視が混あんになるという。ジャージーの漁業者の代表Don Thompsonはこの枠組みは良いことだという。「許可証なく魚が売られると市場の魚が安値となり職業漁師の需要を奪うことになる」と彼はいう。海洋資源担当のMike Smitは漁師は身分証明証のように許可証を与えられている。これで許可されていることがわかる」と。「我々はこのことに注意を払ってはいるがどの程度の規模で行われているのかまでは判らない」 「レストランは夏場には貝類や魚をたくさん買いつける」と。