memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

美味なり、塩漬けニシンSTUBBEの店   アムステルダム

2012-06-11 07:30:02 | 
運河クルーズのキャプテンにニシンはどこがうまいと聞けば「あっち、すぐそこという」たしかにすぐに店は見つかった。Single運河にかかる橋のたもとにはSTUBBES HARINGの屋台があった。塩漬けのニシンのフィレー2枚、一尾が一皿分。二人分頼む。刻んだタマネギとわずかなキュウリも載せた。美味なりこれぞオランダニシン。北欧の酢漬けとは違った魚そのものの味がうれしい。

大衆魚をよくぞここまで売れる商品に育て上げたなと思う。やはりビールが欲しい、そこでパブに駆け込み婆さんに生ビールを頼む。薄暗い昼の店内にはすでに現地の呑み助はいた。我々は外のテーブル。ビールがニシンを励ますので胃の腑に落ちるのが速い。またフィレーを買いにゆき今度はパンも頼んだ。むかしカズノコの検品にきてこの街に数日とまったときもニシン。その時に比べてさらに美味に感じたのは何故だろうか。

STUBBEの店は家族経営で長い歴史があるらしい。「旨いよと」いうとおばさんも美人の娘もにっこりする。イスタンブールのサバサンドと同じ雑駁なものだが、とにかくうまい。フィッシュアンドチップスよりもよっぽどよい。日本でこの手の魚スナックがはやらないかな。

トビウオの漁期  台湾蘭嶼島

2012-06-11 07:25:55 | 水産・海洋
毎春になると黒潮にのってくるトビウオ漁が台湾で行われ、多くの漁民が待ち望んでいる。もっとも有名で伝統的な祭りは蘭嶼島で行われる(6月1日Global Voices)

個々にはタオ族の人々が何世代にもわたって居住している。タオの文化に与えるトビウオの影響は計り知れない。かれらタオの人々は島をトビウオの家(タオ語で ('ali bang bang'と呼び、彼らの暦はトビウオの漁期に関係している。春はrajun(トビウオの季節)と呼ばれ、夏と秋は'teteka' (トビウオの季節は終わった)とされ、冬は‘aminon’ (トビウオのいない時期)とされる。

島のトビウオ漁期は3月に始まる。ウケグチトビウオCheilopogon unicolor (タオ語では‘sosowon’)が到来するとタオの人々は光を用いてトビウオを漁獲する。国立海洋生物博物館の科学者によればこの漁法を使うのはこの島のタオ族以外ではアジアでは数少ないという。

以火把誘引飛魚的捕撈法,除蘭嶼外僅見於菲律賓巴丹諸島及日本;以上島嶼均屬於潮海域,因此日本潮文化學者國分直一曾提議將這些島嶼列為「火把捕撈飛魚法的文化小國」。

蘭嶼島のほかに燈火により魚を引き付ける漁法はインドネシアのBatam島と日本でみられる。こうした島々はいずれも黒潮の流域にある。黒潮文化を研究する日本の研究者コクブ・ナオイチはこうした島々を“トビウオを投下で漁獲する文化圏”と呼んだ。

4月と5月に最も重要なトビウオはCheilopogon spilonotopterus(タオ語では‘Papatawan’ )である。多くの種類のトビウオが台湾井来るがタオ族の人々は. Cheilopogon cyanopterus (‘mayaeng’ )が最も尊敬すべき魚種であるというがその理由はすべてのトビウオの魂でありボスであるという。漁獲されたトビウオは陽光の下で乾燥される。