いつもの通りの記事ですが、こちらをご紹介。
＞「競艇などに使った」 長崎県対馬市職員が公金約6000万円を着服
テレビ長崎
2022年3月9日 水曜 午前11:45
対馬市の20代の男性職員が、対馬市や長崎県などでつくる任意団体が管理する公金約6千万円を着服していたことが分かりました。
対馬市は、この男性職員を刑事告訴する方針です。
現金を着服していたのは、対馬市観光交流商工部の20代の男性主事です。
対馬市によりますと、男性主事は、対馬市や長崎県などでつくる「対馬観光活性化協議会」の銀行口座の管理を、2021年4月から1人で担当していて、2021年9月から2022年3月1日までの間に現金を100回近く引き出し、約6千万円を着服したということです。
口座には、コロナ禍の経済対策として、対馬市などが発行するクーポン券の換金に充てるための資金が入っていました。
男性主事は対馬市の聞き取りに対し、「家庭や仕事上のストレスがあった」「競艇に使った」などと話し、着服を認めているということです。
対馬市は、男性主事を業務上横領容疑で刑事告訴する方針です。
公務員がギャンブルにおぼれて、大金を横領するというのはい毎度おなじみの光景ですね。上の記事が正しいとすると、ご当人が６か月くらいの期間で着服していたとすると、平均１月あたり１千万円の着服ですか。まあ平均ではなく、だんだん大胆な金額になったのかもですが、それにしても大きな金額ですね。
それでこちらも公務員の不祥事です。
＞業務上横領の疑い 新庄市元職員を再逮捕
03月08日 18時03分
詐欺の疑いで逮捕、起訴された新庄市の元職員が、市の上下水道課に勤務していた際に土地の所有者から徴収した現金１６万円を横領したとして、８日、再逮捕されました。
再逮捕されたのは、南陽市宮内に住む、新庄市の元職員、伊藤悠容疑者（２６）です。
警察によりますと、伊藤元職員は新庄市の上下水道課の主事だったおととし２月ごろ、下水道を整備した土地の所有者から工事費の一部として徴収する「受益者分担金」をめぐり、３人から徴収した合わせて１６万円を横領したとして、業務上横領の疑いが持たれています。
警察によりますと、元職員は容疑を認めていて、「借金の返済やギャンブルに使った」と話しているということです。
新庄市によりますと、調査の結果、元職員が「受益者分担金」の横領を認めたとして、先月５日付で懲戒免職処分にし、警察に被害届を出したということです。
元職員は去年、他人に譲り渡す目的で新庄市内の金融機関から預金通帳とキャッシュカードの交付を受けたとして、先月、詐欺の疑いで逮捕、起訴されています。
なんらかの負担金を公務員が横領するというのはちょいちょい耳にしますが、
＞他人に譲り渡す目的で新庄市内の金融機関から預金通帳とキャッシュカードの交付を受けたとして、先月、詐欺の疑いで逮捕、起訴
ってのは、かなり犯罪傾向がすすんでいるとしかいいようがないですね。これだけでも本当にどうしようもないですが、新庄市の事件については、これまたかなりよろしくない前があるようですね。記事を。
＞流用で処分歴ある市職員、部署多忙で再び現金扱う業務に…４か月後には横領始める
2022/02/18 08:24
山形県新庄市の職員だった男（２６）（詐欺容疑で逮捕、送検）が下水道受益者負担金・分担金を横領したとされる問題で、市は、この職員が過去に同様の問題を起こした後の一時期は現金を扱わせなかったが、所属部署の業務が多忙となり再び現金を扱わせていたことが、わかった。職員に現金を扱う機会を制限する自治体もある中、同市のガバナンス（統治能力）や事務手続きに問題はなかったか。再発を防ぐ手立てを探った。（森田純矢、鈴木恵介）
新庄市によると、男は２０１４年度に採用され、市民課に配属された。１６～１７年度に職場の親睦会費約４０万円を私的に流用したとして、１８年１月に減給の懲戒処分を受けた。同年４月、上下水道課に異動したが、市は当初、現金を扱う業務はさせなかった。
しかし、下水道事業の公営企業化に向けた準備が１９年度から始まるのを前に、当時の上司は同年３月下旬、総務課に対し、男にも現金を扱わせて差し支えないか承認を求めた。上下水道課の業務量増加を見越し、「仕事の態度に問題はなく、本人も反省している様子に見えた」からだという。総務課から認められたことを受け、１９年４月から現金を扱うようになった。
この判断が裏目に出て、約４か月後から横領が始まったとされ、今月５日付で懲戒免職処分となった。総務課の担当者は「短い期間で判断する必要があったが、もっと吟味するべきだった」と悔やむ。
これねえ、いくら何でも
＞市は当初、現金を扱う業務はさせなかった。
しかし、下水道事業の公営企業化に向けた準備が１９年度から始まるのを前に、当時の上司は同年３月下旬、総務課に対し、男にも現金を扱わせて差し支えないか承認を求めた。上下水道課の業務量増加を見越し、「仕事の態度に問題はなく、本人も反省している様子に見えた」からだという。総務課から認められたことを受け、１９年４月から現金を扱うようになった。
この判断が裏目に出て、約４か月後から横領が始まったとされ、今月５日付で懲戒免職処分となった。
ってのは、さすがに市役所側も「革命的警戒心」が足りなさすぎるんじゃないんですかね。前にbogus-simotukareさんが紹介してくださった
というのをもじれば、「社会常識では依存症は治せない」ということなんでしょうね。最近は、市役所などもこの手の不祥事には厳しくなっているので、非公金でもこの種の着服には厳しく対応しているはずですが、たぶん新庄市役所の人は、「本人懲りているから再度の不祥事は起こさないだろう（公金でないし）」ときわめて甘く考えたのかもですが、ご当人現金を扱うようになってから４か月で横領を再開したようですからね。私の考えですと、たぶんですが、ご当人は最初は「自分は絶対今度は金銭の不祥事は起こさない」くらいに考えていたのかもですが、やっぱりどうしようもなくなったんでしょうね。対馬市の人物と同様彼も、そうとうひどい状態のギャンブル依存症ではないか。
だいたい公務員とかあるいは大企業の社員その他のような人間が金銭を横領するのは、ギャンブルか女（男）に費やすというパターンが多い。ともかくギャンブル依存症というのは、ここまで怖いということです。性犯罪の前科があることを承知でドラフト会議で指名してくれたのに、またまた性犯罪をして逮捕、契約解除、実刑判決を受けた元プロ野球選手（堂上隼人）、万引きを繰り返して逮捕・執行猶予付き有罪判決を受けたにもかかわらずすぐ万引きを再開して逮捕された元マラソンランナー（原裕美子）、性犯罪のため実刑判決・服役後すぐにまたまた性犯罪をして、実刑判決を受けた元歌手（Hysteric Blueの二階堂直樹）など、いわゆる「有名人」ですら再度の犯罪、非常識きわまりない行動をするわけです。そう考えると、公務員ほかの非常識な行動も驚くに値しない。たとえば次のような記事はどうか。
＞日本IBM元社長を盗撮容疑で書類送検へ 警視庁
2012年8月30日 13:03
日本IBMの大歳卓麻元社長（63）が女性のスカートの中を盗撮したとして、警視庁四谷署が事情聴取していたことが30日、同署への取材で分かった。同署は元社長を東京都迷惑防止条例違反（盗撮）容疑で書類送検する。
四谷署によると、元社長は22日午前8時ごろ、JR四ツ谷駅構内の上りエスカレーターで、女性のスカート内を携帯音楽プレーヤー「iPod」の動画撮影機能を使って盗撮した疑いが持たれている。元社長は事情聴取に対し「盗撮に興味があった」と話したという。
iPodには動画が残っていた。盗撮に気づいた通行人と元社長が口論になり、別の通行人が交番に届け出たという。
日本IBMなどによると、元社長は今月、同社最高顧問を辞任。三菱UFJフィナンシャル・グループと明治安田生命保険、カルビー、TOTO、花王の5社で社外取締役を務めていたが、30日までに辞任した。総務相の諮問機関、情報通信審議会の会長も辞めた。
日本IBMの社長が女に不自由するわけがないし、金がないわけもありませんが、そういうことは関係ないのでしょうね。これもたぶん彼は、えんえん同じようなことをしていたうえでの結末なのでしょうから、これまたひどい話です。日本IBMの社長がするのだから、人間誰でも同じようなことをする可能性があるのだと私は思います。もちろん私も例外ではない。そんなことを考えていたら、これまたひどい記事ですね。
＞救助活動中に20万円盗んだ疑い、消防士を逮捕「借金で困窮」
毎日新聞 2022/3/10 17:47（最終更新 3/10 17:47）
救助活動で向かった大阪市阿倍野区の民家で現金を盗んだとして、大阪府警阿倍野署は10日、大阪市阿倍野消防署の消防士、永嶋風也容疑者（22）＝大阪府泉佐野市＝を窃盗容疑で逮捕した。「借金やギャンブルで困窮していた」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は2021年7月15日早朝、阿倍野区の60代の男性方で救助活動中、たんすから封筒に入った現金約20万円を盗んだとしている。
阿倍野署によると、永嶋容疑者は同年11月、私服姿で再び男性方を訪問。「家の中を確認させてほしい」と言って上がり込み、室内を歩き回ったため、不審に思った男性が110番した。その後、同署が任意で調べを続けていた。【古川幸奈】
これも読んでいて「？」の記事ですね。
＞永嶋容疑者は同年11月、私服姿で再び男性方を訪問。「家の中を確認させてほしい」と言って上がり込み、室内を歩き回ったため、不審に思った男性が110番した。
なんて、まさにどんだけてめえ馬鹿で非常識なのだ、ですよね（呆れ）。これでは７月に窃盗に容易に成功したから、またやってやろう（そのために下見した？）と考えていたといわれて仕方ないでしょう。そしてその動機が
＞借金やギャンブルで困窮していた
というのも、これも予想の範疇とはいえ「どうもなあ」ですよね。22歳にしてギャンブル依存症だったのか。そうなのでしょうが、けっきょくその金を窃盗でまかなうという最悪の事態になったわけです。精神科に駆け込むとか、非合法手段に行かないためにどうすればいいかとか、そういった方策を取れなかった。私服姿で訪問して家に上がり込んで室内を歩き回るなんて、つまりはそこまで金に困っていた、おそらくギャンブル依存症のゆえなのでしょう。これが、ギャンブル依存症というもののわけです。実際これはけっこう話題になったかと思いますが、石川県では、ギャンブル依存症の孫が祖父を殺して、盗んだテレビを換金、警察が逮捕したときは、パチンコ屋でパチンコをしていたとのこと（ちなみに、ギャンブル依存症の人間が殺人などをして金を得れば何らかのギャンブルをしている可能性が高いので、警察がパチンコ屋などでギャンブル中の被疑者を逮捕するというのはちょいちょいある話です）。なおこの孫は、裁判で無期懲役が確定しています。
《石川・孫が祖父を絞殺》事切れた祖父の遺品を換金しパチンコへ、鬼畜犯の素顔
祖父強殺、無期懲役確定へ 25歳男の上告棄却 - 産経ニュース
ともかくそこまでひどい事態になりうるわけです。
これは全く個人的なことで他人からすればどうでもいい話ですが、このブログ開始直後の記事に、大阪府立消防学校の初任科過程のドキュメントを紹介したものがあります。
日本じゃないと思った・・・２００７年に私が印象にのこった言葉
この記事を書いたころは、大阪市消防局の初任教育は大阪市消防学校（当時）で行っていましたが、現在は大阪府立消防学校で教育をしているはずです。この22歳の消防士も府立消防学校で学んだわけで、あの厳しい教育を受けて長くてたかだか数年でこのざまですか。教官も仲間も嘆いているのではないか。
つまりこの種のものになると、全く社会常識などというものは通用しなくなります。まさに「愛情では依存症は治せない」「社会常識では依存症は治せない」のわけです。危険極まりないとはこのことです。まずいと思ったら、職場の金に手を付けたりする前に、すぐ医者と自助グループのたぐいに行った方がいいと思います。それができないのが現状ですが、そうもいっていられません。私も気をつけますので、読者の皆さまも乞うご注意。
2024年2月19日の追記：本日、上で取り上げた永嶋被告の判決がありました。記事を。
＞
「借金返済やギャンブルに使用」元消防士に有罪判決 救助活動先の住宅から現金20万円を盗んだ罪など
2/19(月) 10:48配信
読売テレビ
2021年、救助活動で出動中に入った住宅から現金を盗んだ罪などに問われた大阪市消防局の元消防士の男に対し、大阪地裁は19日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
起訴状などによりますと、大阪市阿倍野消防署の元消防士、永嶋風也被告（24）は、2021年7月、救助活動のため出動した先の大阪市阿倍野区の住宅の棚から、封筒に入った現金20万円を盗んだ罪などに問われています。
永嶋被告は、和歌山市内の住宅に2階のベランダから侵入した別の事件で任意の取り調べを受けていた際、現金を盗んだ事件について自白し、逮捕後の警察の調べに対し「借金の返済やギャンブルに使った」と話していました。
裁判では弁護側が「当時の取り調べの任意性や供述の信用性に疑いが残る」として、窃盗罪に関する起訴内容について無罪を主張していました。
19日の判決で、大阪地裁は、「『引き出しに現金在中の封筒が入ったクリアファイルがあった』と実際の状況と一致する供述をしていて、自白に不自然な点はなく、事件直後に自らの口座に入金した記録もある」と指摘した上で、「公務の機会を利用した悪質な犯行」として、懲役2年6か月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。
逮捕から裁判の判決まで２年弱とはずいぶん長くかかりましたが、ご当人すでに懲戒免職ずみであることを付記します。
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