ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

けっきょく少子化→人口減というのは、「神の見えざる手」なのではないか

2024-02-29 00:00:00 | 社会時評

記事を。グラフも同記事より。


去年の出生数75万人余で過去最少を更新 「今後さらに減少か」
2024年2月27日 19時46分 

少子化対策が進む中、去年1年間に生まれた子どもの数が、さらに減っていることがわかりました。

前年より5.1%減少し、75万8631人(速報値)。統計開始以来、過去最少を更新しています。

結婚の件数も減少していることから、専門家は「今後さらに減少する可能性がある」と指摘しています。

8年連続で出生数減少
厚生労働省によりますと、去年1年間に生まれた子どもの数は、外国人なども含めた速報値で75万8631人で、前の年より4万1097人、率にして5.1%減少しました。

出生数が減少するのは8年連続で、統計開始以来、過去最少になりました。

日本人の出生数は、戦後の第1次ベビーブーム期(1947年~49年)に大きく増え、1949年に最多の269万6638人が誕生しました。

いったん減少したあと、第2次ベビーブーム期(1971年~74年)の1973年には209万1983人が生まれました。

しかしその後は減少に転じ、2016年には97万7242人とはじめて100万人を下回り、その後も出生数は減り続けています。

国立社会保障・人口問題研究所が去年公表した予測では、日本人の出生数が76万人を下回るのは、2035年と推計していて、想定より10年以上早く少子化が進行しています。

一方、去年1年間に死亡した人は、速報値で159万503人でおととしより8470人増えて過去最多となりました。

(以下略)

いろいろな考えや意見はあるかもしれませんが、「やっぱり」「予想通り」のたぐいじゃないですかね。実にいろいろな報道がされていますが、日本の出生率が上がって行く予兆なんてかけらもありません。で、お隣韓国もひどい。記事を。


韓国の出生率 去年0.72 過去最低を更新 8年連続で前年下回る
2024年2月28日 19時48分 

韓国では去年1人の女性が産む子どもの数の指標となる出生率が0.72と過去最低を更新し、少子化に歯止めがかからない状況が続いています。

韓国統計庁は、28日の会見で、1人の女性が産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」が、去年、0.72だったと発表しました。

おととしの0.78から0.06ポイント下がって過去最低を更新し、8年連続で前の年を下回りました。

また、去年1年間に生まれた子どもの数も、およそ23万人で過去最低となり、10年前と比べると半分近くまで減少しています。

韓国統計庁は、結婚しても子どもを産まない人が増加傾向にあることなどが、出生率低下の要因だと指摘していて、ことしの出生率はさらに下がり、0.7を割り込む可能性もあると推計していると説明しました。

韓国の出生率はOECD=経済協力開発機構の加盟国中、最も低い水準となっていて、少子化に歯止めがかからない状況が続いています。

今後も少子高齢化が加速していくとみられる中、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は、「これまでとは違う次元で原因と対策を講じなければならない」と危機感をあらわにしています。

また、与野党はことし4月の総選挙に向け、いずれも少子化対策を公約の柱の1つとしてアピールしていて、実効性のある対策を国を挙げて進められるかが課題となっています。

50年後の推計人口は“4割以上減少”も
韓国統計庁はおよそ50年後の2072年までの推計人口を試算した結果を、2023年12月に発表しました。

韓国の人口は2022年の夏の時点で5167万人ですが、試算によりますと「合計特殊出生率」が0.6から0.8程度で推移した場合、2072年には人口が3017万人となり、4割以上減少するとしています。

また、2036年に出生率が1を回復するとするシナリオの試算でも、2072年には3622万人と、およそ3割減るとしています。

一方、平均寿命は今後も伸びて高齢化率も増加していくとみられ、0.6から0.8程度の出生率が続いた場合、65歳以上の高齢者の割合は2072年に51.2%となり、国民の半数以上が高齢者になると試算しています。

出生率低下要因 結婚しない人の増加や晩婚化進む
韓国で出生率が低下している要因の1つとして、結婚をしない人の増加や晩婚化が進んでいることが指摘されています。

韓国では、結婚に伴って住宅の購入が必要という考え方が根強くありますが、この数年で不動産価格が大きく上昇し、購入は容易ではありません。

また、賃貸住宅も、日本円にして数百万円から数千万円をまとめて支払う韓国特有の保証金の制度があり、結婚を考える若い世代には大きな負担です。

さらに若者の厳しい就職事情もあります。

韓国では大企業と中小企業の賃金格差が大きく、待遇のよい企業を目指す若者は厳しい競争にさらされます。

大学卒業後も希望の職に就けないまま、就職活動に何年も費やし、経済的に不安定な状況が続く人は珍しくありません。

このほか、学歴重視の傾向が強い韓国では子どもの塾通いなどが過熱し、教育費が家計の収入を上回るエデュプア=教育貧困ということばまで登場していて、過度な教育費も少子化の一因と指摘されています。

30代の未婚率は2020年に男性で初めて5割を超えて50.8%となりました。

また、女性は33.6%で、およそ30年前の8倍以上に上っています。

少子化対策 日本円で30兆円余投入も
韓国では、2005年に少子化対策の法律が制定され、韓国政府は2006年からこれまでに280兆ウォン、日本円で30兆円余りを対策に投じてきました。

このうち、子育て世帯の負担軽減策として2013年から0歳児から5歳児までの子どもを対象に、所得制限のない無償保育が実施されました。

2018年には6歳未満の児童に対し、毎月10万ウォン、日本円にして1万円余りを支給する児童手当の制度を始め、その後、所得制限は撤廃されて、対象も8歳未満の児童に拡大されました。

また、育休に伴う給付金として両親が3か月ずつそれぞれ育休を取得した場合、月に最大で300万ウォン、日本円で30万円余りを支給する制度がおととし始まり、ことしになって給付期間は半年ずつに延長されました。

このほかにも公立保育園の拡充や時短勤務の両親に対する給付金、それに新婚夫婦を対象にした住宅提供などの支援策が実施されていますが、出生率の低下に歯止めがかかっていません。

ユン・ソンニョル大統領は去年3月の少子化対策会議で「科学的根拠に基づいて少子化対策を冷静に見直し、失敗した原因を把握しなければならない」と述べていました。

少子化めぐり 女性にも兵役課す選挙公約も
韓国では、ことし4月の総選挙に向けて、与野党が少子化対策を公約として、それぞれ前面に押し出しています。

与党「国民の力」は、出産に伴って父親に1か月の有給休暇を義務づけることや育休中の給付金拡大などを掲げています。

また、最大野党「共に民主党」は、新婚夫婦への新たな融資制度を創設し、出産した子どもの数に応じて利子や元金の返済を免除するとしています。

少子化をめぐっては、兵力の減少に伴う安全保障への影響も懸念されていて、韓国で現在、徴兵制の対象になっている男性だけではなく、女性にも兵役を課す公約も登場しました。

この公約は、選挙を前に結成された新党の代表が発表し、警察や消防などの採用試験を目指す女性を対象に、軍の服務を義務づけるとしています。

韓国国防省の報道官は、先月30日の定例会見で公約について見解を問われると「女性の徴兵制を検討したことはない。社会的な合意が必要であり、慎重な検討や決定がなされなければならない」と述べました。

女性の徴兵制をめぐっては3年前、大統領府のウェブサイトに女性も徴兵の対象にするように求める請願が書き込まれると、サイト上で30万人近くが賛同を示し、話題を呼びました。

韓国の公共放送KBSは今月公表した世論調査で女性の徴兵制について尋ね、▽賛成が54%、▽反対が34%でした。

また、回答者のうち女性では▽賛成が43%、▽反対が40%でした。

ソウルの若者からは経済面での不安を訴える声
韓国の出生率が過去最低を更新したことについて、ソウルで若者に聞いたところ、住宅価格や子どもを育てる費用など、経済面での不安を訴える声が多く聞かれました。

このうち、30代の女性は「子どもを産んだらお金がかかりすぎるので、結婚や出産をみんな諦めているようだ。出生率はもっと下がるのではないか」と話していました。

18歳の男子高校生は「高齢化が深刻になる中で、出生率の数値は衝撃的だ。住宅価格が高かったり、子どもを育てるのにお金がかかったりするので、結婚や出産が難しいのではないか」と話していました。

25歳の就職活動中の男性は「国が発展するためには青年層が多くいなければならないのに、出生率が下がれば減るので非常に残念だ。物価が高いし、ソウルに住宅が集中して住宅価格も高騰しているので、結婚も出産も難しい」と話していました。

37歳の男性は「私の周りで適齢期なのに結婚していない人が多く、私も同様だ。仕事などが優先されて結婚や出産をしようと思えないのではないか。外国の事例も参考にしながら、効果のある政策実行を通じて子どもを産める環境を作っていくべきだ」と話していました。

一方、21歳の女子大学生は「少子化についてふだん考えたことがなくあまり関心がない」とことば少なに話していました。

専門家 “社会全体で意識を変えていく必要”
韓国の少子化対策に詳しいニッセイ基礎研究所のキム・ミョンジュン(金明中)上席研究員は「韓国は、昔のように頑張れば成功できる社会ではない。ビッグデータの分析によれば、韓国の若者は結婚や出産よりは1人で暮らすことを楽しんでいるほか、結婚しても子どもを産まない人が増えている」と指摘します。

そのうえで、「財政支出だけで出生率が改善されないことは、韓国も日本も今までの政策から分かってきたはずだ。なぜ若者の意識が変化しているのか徹底的に分析をしてから対策を取る必要がある」との見方を示しました。

また、「日本と韓国は、特にほかの国と比べ育児と家事を担当する時間が男性に比べて女性のほうが多いのが事実だ。平等に育児と家事をする社会に変える必要がある」と述べました。

さらに、「現在では、結婚をして子どもを育てるだけでなく、結婚をせずに子育てをしたいなど、家族のあり方が多様化している。すべての子育てをする世帯が同じ制度を利用できるようにする政策が必要だ」として、社会全体で意識を変えていくことが必要だと指摘しました。

長い記事ですが、全文引用させていただきました。合計特殊出生率が0.72ってことは、10人女性がいて、1人でも子どもを産む人は7人てこと? 複数の子どもを産む人もいますから、現実にはこれを下回る率ということになります。このままでは、0.7を割り込むのではないかという指摘もあります。

ところで少子化にある程度ブレーキがかかっている国というイメージもあったフランスも、どうも景気の悪い話が出ていますね。産経新聞の記事より。


恋愛大国にセックスレスの波 フランス出生数が戦後最低 温暖化で若者「産まない宣言」も
2024/2/21 01:00

三井 美奈

フランスといえば「アムール(愛)の国」。恋多き国民を手厚い家族手当が支え、欧州一の出生率を誇る。それが昨年、出産件数が戦後最低水準に落ち込み、「いったい、なぜ?」と衝撃が走った。国を挙げての大論争から、セックスレスの進行が浮き彫りになった。地球温暖化への不安から「子供を産まない」と宣言する若者もいる。

フランスの合計特殊出生率(女性が生涯に産む子供数の平均)は昨年、1・68になった。かつては2以上あったのに、この10年は下降カーブに歯止めがかからない。出産数は67万8000人で、15年間でほぼ2割減った。

統計が今年1月に発表されると、マクロン大統領は記者会見で「人口再強化」を宣言。ただちに、育児休暇の取得を促すための制度改革を公約した。

(以下有料プラン限定。まさか産経新聞に、銭を払うわけにはいきません)

フランスの人口は、外務省のサイトによると、


約6,804万人(2023年1月1日、フランス国立統計経済研究所)

とのこと。日本国の人口が、2023年9月の確定値で1億2434万8千人とのことで、ということは若干タイムラグがありますが、フランスの人口は、日本の54.7%くらいであり、それに対して出生数は、日本の89%くらいとなるとやはりだいぶフランスの出生数は多いですね。なお韓国は、上の記事の人口数は2022年時点で5167万人とすると、日本の42%弱であり、出生数は、30.3%ということになり、確かに少子化が深刻です。

で、東南アジアなども少子化が進んでいます。読者の皆さまの中には、タイなどは今でも多産の国とお考えの方もいるかもしれませんが、タイの人口は、2028年がピークという統計を政府機関が出しています「世界経済のネタ帳」さんからのデータをいただきますと、1990年に2.1を切り、93年に2を下回っています。2028年の人口減という予測が正しければ、1974年に2.05となり人口置換水準(TFR=2.1)を切り2008年に人口減少のトレンドが確立した日本とだいたい同じスパンで、人口減少トレンドになるということです。参考までに日本とタイの、合計特殊出生率の推移のグラフを。「世界経済のネタ帳」さんから作成しました。年によっては、日本の方がタイより出生率が高いくらいです。

ブラック・アフリカなどはまだ出生数が大きくなっていますが、これもいずれは2を下回り、人口減のトレンドに入るのでしょう。世界的に人口は減るというトレンドは避けられないと思います。以前こんな記事を書きました。

やはり儒教文化圏の国々は少子化になりやすいのだろう

中国の人口減が発表された際に書いた記事ですが、その記事で私は、次のように指摘しています。


それで私の思うに、なんとなく、合計特殊出生率の低下というのは、人間があまりに個体が多くなりすぎることを防ぐ神のプログラムのような気すらします。いや、別に私は「神」なんてものを信じているわけでもありませんが、けっきょくそういうことになるのではないか。「豊かな社会(生活)」というものと「子どもをたくさん産み育てる」というのは、人間にとってまったく相容れないものであり、そのあたりを調整するのは、人間にとってできない相談というものなのでしょう。

日本、韓国、フランスあるいはタイの状況は、まさに上の記事で私のいう「神のプログラム」、この記事のタイトルにした「神の見えざる手」じゃないですかね。人間が豊かさを追い求めていき、それがある程度の実現を達成したことは、人口減ということと表裏一体だったわけです。それらに対して人類は、これといった対応ができていない。今後もできないんじゃないんですかね。けっきょく移民を受け入れるといったゼロサムゲームを世界中でするくらいが関の山ではないか。そしてやってきた移民も、やはりあまり子どもを産まないようになるのでしょう。まさに人口が際限なく増えることを防ぐ神の見えざる手ではないか。そう考えると、逆に人間社会というのは、逆説的な言い方ではありますが、わりとうまくできているなと思います。人口が増えすぎて人類が滅ぶとまではいわずとも重大なダメージを受けることへの対抗措置という意味合いが、期せずして生じたということなのかもしれません。

ところで最近、地方では、仕事の有無の問題もあり、若い女性の東京への流出割合が男性より高いという指摘がよくニュースなどでもされていますが、しかしその若い女性が集まる東京が、都道府県別合計特殊出生率では一番低い(苦笑)。これじゃあ出生率なんか向上するわけがない(当たり前)。


合計特殊出生率がもっとも高いのは沖縄県で、もっとも低いのは東京都である。2019年のデータを見ても、1位は沖縄(1.82)、そして47位は東京(1.15)である。ランキング上位の県には、沖縄以外にも九州地方の県が多く見られる。一方で、下位に目立つのは関東・近畿の大都市圏だ。

ということです。都市の方が合計特殊出生率が低いのは、世界中どこでもそうでしょう。なおロイターの記事によると、韓国においては、


出生率は首都ソウルが0.55で最も低かった。

とのことで、ってことは、半数強の女性くらいしか子どもを産まないってこと? で、世界的に都市化も進んでいるしなあ。

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石原裕次郎の死んだ原因は過度の飲酒だが、煙草の吸い過ぎもそうとう悪かったはず(渡哲也はそれがまずかったと思う。あと『大都会』では、神田正輝は新人だったのね)

2024-02-28 00:00:00 | 映画

2024年は、石原裕次郎の生誕90年(1934年12月28日生まれ)とのことで、CSの「ホームドラマチャンネル」で、石原プロモーション制作のドラマが放送されています。それで私、『大都会 闘いの日々』と『西部警察 PART-I』を観ていまして、ちょっと感じたことを。

石原裕次郎をはじめとする出演者が実によく煙草を吸いますね。上は、『西部警察』のエンディングの曲のEPですが、まさに彼が煙草を吸っているのがジャケット写真なのは、裕次郎の過度の喫煙とその時代の喫煙の社会的位置づけがよくわかるというものです。

裕次郎の死因は、酒の飲みすぎを理由とする肝細胞がんですが、おそらく彼の過度の喫煙もそうとう彼の身体にダメージになっていたのではないかと思います。以下レコードやDVDなどのジャケットの写真を。

というわけです。煙草を吸いながら酒を飲めば、さらに身体に悪く作用します。で、渡哲也も煙草で体を悪くしました。例えばこちらの記事を。1996年の記事の復刻です。


NHK大河ドラマ「秀吉」の信長役がキマってます。毎週日曜付でお送りする「日曜日の“男”“女”」の第1回は、映画全盛時スターの香りを残す数少ない一人、渡哲也・石原プロ社長(54)に「男の美学」について聞きました。「そんなこと口にしたらキザになりますよ」としきりに照れ笑い。が、2度の大病を克服しながら、医者に止められているたばこを悠然と吸い「なるようにしかなりませんから」。語る節々に「美学」がにじみます。

渡に関しては、この1枚だけのご紹介にとどめますが、彼の死因は肺炎であり、それは相当に喫煙で肺をやられていたということでもあったはず。美学だかなんだか知りませんが、やはり喫煙はよくないですね。裕次郎は飲酒量がひどすぎましたが、渡は煙草を控えればもう少し俳優人生を続けられたでしょう。

以下、石原プロ関係ということでのおまけということで。神田正輝がデビューしたのは、1976年の上でご紹介した『大都会 闘いの日々』でして、73年に裕次郎から声をかけらたとのこと。この作品が、本格的なデビューとなったわけです。

で、フロントクレジットのキャストで、神田氏は「(新人)」と出ています。

今時映画などでも新進俳優が「(新人)」と紹介されることもなくなっているかと思いますが、神田は、裕次郎が信頼する日本テレビの岡田晋吉プロデューサーに面倒をみてもらい、コメディ系の「青春ド真中」、「ゆうひが丘の総理大臣」、「俺たちは天使だ!」に出演して実力をつけ、他局の「大捜査線 」で武者修行をしたうえで殉職という形で降板し、本家(?)の「太陽にほえろ!」に番組終了まで出続けたわけです。なお下の写真は参考ということで。「田島真夕」という人が(新人)とあります。1994年に放送されたTBSと大映テレビによる「西村寿行サスペンス 徳田刑事シリーズ(2)追跡のオホーツク 被害者はなぜ徳田の名を言い残したか?絶滅したケモノを追って網走へ」より。(新人)とあるのだから、それ相応に期待された人材だったのでしょうが、私の調査した範囲では、この後これといった芸能活動は確認できませんでした。こういう事例は、少なくないように思います。

コメント (4)
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ネパール人がロシア兵としてウクライナで戦死するなんて世も末の極致だが、無茶な戦争というのはそういうものなのだろう(追記あり)

2024-02-27 00:00:00 | 社会時評

先日の記事を。

ロシア軍に雇われるネパール人 その実態は?

記事の冒頭を引用します。


ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシア軍。

これまでに30万人以上の兵士を失ったとする分析もありますが、それでもなお激しい消耗戦を繰り広げています。

その前線で相次いで確認されているのが、兵士として雇われる外国人の存在です。

なぜロシア軍に外国人が加わっているのか。“供給地”の1つとなっている南アジアのネパールで、その実態を取材しました。

(ニューデリー支局記者 山本健人 / 国際部記者 野原直路)

詳細は記事をお読みいただければいいとして、一部抜粋して引用します。


そのネパールで、ロシア軍に雇われて兵士となる人が相次いでいます。

ネパール政府は去年12月、その数は少なくとも200人以上に上ると明らかにしました。また、すでに12人の死亡が確認されているということです。


ネパールの平均月収をはるかに上回る、日本円にして30万円余りの月給がもらえることを条件にロシア軍に雇われて兵士になったというのです。

さらに、1年間の兵役でロシア国籍を申請することができることや、戦闘が激しい地域に配属されれば、さらに高い給料がもらえるとも話していました。


こうした中、ロシアのプーチン大統領はことし1月、「ロシア軍などと1年間契約した外国人とその家族は、ロシア国籍の申請手続きが簡素化される」と発表。

長引く戦闘で、兵士不足に陥る中、外国人を兵士として雇い、兵力の増強を進める思惑があるとみられています。

今年の1月初旬私タイのバンコクにあるスワンナプーム空港から香港に向かって出国した際、私が利用した香港エクスプレスの発着ターミナルの近くにアエロフロートが駐機するターミナルがありまして、帰国するロシア人たちが大勢いました。彼(女)らの中には、非ロシア人もいるでしょうが、私が見た人たちはほぼみな白人でした。非白人のロシア国籍と思しき人物は、私の見た限りでは確認できませんでした。いたとは思いますが、あまり見かけませんでした。

もちろんこのロシア人たちはそれ相応に裕福な人たちなのでしょうが、つまりは海外で遊んでいられる人たちもいるということと、外国から前線の兵隊をスカウトして国籍取得などのエサで釣るということが表裏一体なわけです。

で、これは米軍などもご同様。白人の裕福な人間の子弟なんて、徴兵制がある時代だってめったに前線なんか行きはしないし、一兵卒で行ったら『プラトーン』や『ペリリュー・沖縄戦記』の著者であるユージーン・スレッジのように、それ自体がネタになるようなものです。軍隊に行ったって安全な勤務になるし、前線だって幹部の扱いになる。日本だって、「学徒出陣」なんて言葉もあったくらい学生は徴兵を猶予されたし、また陸軍海軍の経理学校のようなところへ行って、より安全な立場に立つことも可能でした。もちろん下士官にすぐなったはいいが、それまでに過酷な私的制裁があったりもしたし、危険な戦場に行ったり特攻隊で突っ込んだ兵士もいましたが、たとえば海軍経理学校卒業者には、中曽根康弘、神奈川県知事だった長洲一二、検事総長だった伊藤栄樹などそうそうたる人たちがいるわけです。いずれにせよベトナム戦争の米軍兵士は、最前線で戦う兵士は黒人が多かったし、白人はプワーホワイトの出身者が多い。現在なら、ヒスパニックが多く前線にいるでしょう。

で、現在戦争で最前線で戦っているロシア兵たちも、人口比からすれば、統計学的有意差をもってロシア系でなく、非ロシア系の人間が多いはずです。裕福なロシア人や学生などは、これからまた状況は変わるかもしれませんが、現段階あまり前線には行っていないでしょう。ようするにそういう連中を戦場に引っ張り出すよりネパール人とかを国籍取得の便宜などをネタにして軍隊に引き入れることの方が、現在とるべき道ということなのでしょう。米軍も、外国人の国籍取得について、兵役で便宜を図っているはず。

考えてみればフランスの外人部隊も、Wikipediaから引用すれば、


入隊から3年以上が経過し、税金を滞納することなく、フランス国籍取得の申請手続きが通ればフランス国籍を取得できる。近年には、戦闘で再起不能の負傷をした者は契約満了を待たずにフランス国籍が与えられることになっている。

というわけで、フランス国籍の取得が、外人部隊入隊のエサのわけです。実際には訓練も非常に過酷なので、だいたいみんな逃げちゃうのですが。

そうこう考えると、けっきょく軍隊というのは、貧乏人、大して教育もない人間のための悪くない就職先であり(公務員ですから、身分保障もあるし、労働災害などにも手厚い)、さらに危険な戦場には、危険手当もふくめて銭や国籍取得などのエサで釣るということなのでしょう。昔は、一銭五厘とかのめちゃくちゃな徴兵がまかり通っていましたが、昨今はさすがにそれはできない。日本でいう防衛大学校とかを出る幹部などはもちろんわずかですが、そうでない人たちにもそれ相応のアフターケアはあります。日本政府が、遺族や傷病軍人たちに膨大な年金を払ってきたことなどはその一環です。そうでもしないとみんな戦争に行ってくれない。

そうなると、ネパール人がロシア兵としてウクライナで戦死するなんてのはまさに世も末にもほどがあるというものですが、しかしそういった構図は昔からのものであり、21世紀の今日でも変わらないということなのでしょう。まさにグルカ兵からの伝統? 詳細はWikipediaをご参照。 日本だって、現段階戦争が起きるというものでもありませんが、今後どうなるか分かったものではない。そういえば以前拙ブログで、バングラデシュ独立戦争の際に、インドにいる亡命チベット人部隊に関して、


亡命チベット人部隊がインドから出撃し、バングラデシュ独立運動にかかわった


インドに亡命していたチベット人たちは、1960年代、ゲリラとしてしばしば中国国内に潜入していました。その彼らが、バングラデシュ独立戦争にも参加していた

といった話を肯定的に紹介している愚劣さを思い出しました。それ完全な、パキスタンへのインドの不当な干渉じゃないですか。この話が事実ならですが、いくら半世紀以上前の話だとしても、とても肯定して紹介できるようなことではないでしょうに。どれだけ非常識なのか(呆れ)。つまりは汚れ役を外国人にさせたということでしょう。さすがに率先してチベット人がそんなことをしたということはないのではないか。拙記事を引用すれば、


そのようなことを「悪い」「問題がある」とは考えていないんでしょうね。むしろ「そういうことをした亡命チベット人たちは立派だ」とでも考えているのでしょう。そうでなければこんな話はしないし、こんな文章も書かないでしょう。どんだけ馬鹿で非常識なんだか。

ということかと思います。

そんな話は、称賛したり自慢したり嬉々として紹介するようなものではない

NHKの記事のラストは、次のようにまとめられています。


“供給地”は25の国と地域 3000人に
ロシア軍に加わる外国人はネパール以外の国からも確認されています。

NHKが各国政府の発表や報道などをまとめたところ、その規模は、少なくとも25の国や地域から、およそ3000人に上ることがわかりました。

▼中東のシリアが最も多く2000人以上、▼ネパールと中央アジアのキルギスが少なくとも200人、▼キューバが少なくとも199人以上、▼中央アフリカがおよそ150人などとなっています。

イギリスの公共放送BBCも、ロシアの独立系メディアと行った調査で、多くがアフリカやアジア、それに中米などの新興国や途上国の人たちだと伝え、実際の死者は「はるかに多い」とも推定しています。

プーチン政権は、3月の大統領選挙に向けてロシア国民の追加動員を避けるためにも、外国人を軍に勧誘する動きを強めているものとみられますが、ネパールだけでなく中米のキューバや中央アジアのカザフスタンなどの友好国からも反発がでています。

貧しい人たちが豊かな生活を求める気持ちにつけ込まれ、見知らぬ土地で命の危険にさらされながら戦っている実態。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響が、経済的に脆ぜい弱な途上国の人々にまで及んでいる悲しい現実の一端を示しているように感じました。

そういうことです。戦争というのは、弱者が前面に立つことが多く、国内でまかなうより外国人をスカウトしたほうが政治的にもさまざまなコストの面からしても有利であると判断されればそこまでするということです。まったくもってひどいものです。

なおこの記事は、inti-solさんの記事に投稿したコメントをもとにしています(コメント自体は、inti-solさんの記事の趣旨とは、必ずしも対応していません)。inti-solさんありがとうございます。

同じ日の追記:以上の記事では、個人の話のみを話題にしましたが、国ぐるみということもありますね。Wikipediaの「大韓民国国軍のベトナム参戦」などはまさにそうでしょう。米国は、ベトナム戦争を「自由世界対共産主義との闘い」という観点で遂行しましたので、米軍だけでなく他国へも派遣を求めました。Wikipediaから引用すれば(注釈の番号は削除)、

韓国大統領の朴正熙は、1961年11月の訪米時にアメリカの歓心と自身の政権の正当性を確保するため、当時の大統領ジョン・F・ケネディに対し、韓国軍のベトナム戦争への派兵を申し出た。南ベトナムに派兵された韓国軍は、2個師団プラス1個旅団の延べ3.1万名。最盛期には5万名を数えた。また、「ベトナム特需」を当てこんだ産業資本や出稼ぎの民間人も進出し、これも最盛期には2万人近くがベトナムに赴いた。韓国軍兵士や出稼ぎの民間人による本国への送金は、年に1億2千万ドルを数え、1969年の韓国の外貨収入の2割に達した。1965年から1972年までのベトナム特需の総額は10億2200万ドルにのぼる。これはアメリカによる軍事・経済援助、日韓基本条約による莫大な援助と合わせて、漢江の奇跡の基礎となった。

ということになったわけです。韓国軍は、他国と比べても大規模に動員され、また勇猛果敢に戦闘して北ベトナム軍や解放戦線軍に大きな損害を与えたため、米国も大いに満足、上にも書いてあるような経済援助のほか、たとえば移民枠などにも便宜を図ったわけです。上の引用にもありますように、「日韓基本条約」が1965年に締結され国交が回復したことにも注目すべきです。つまりは、これも、米国の極東戦略の一環である部分をも認識する必要があるでしょう。

そういう意味では、日本においては、こんなことも報告されています。記事を。

田中角栄が「憲法9条」を盾にベトナム戦争への派兵要請を断っていた

田中角さんの地元の新聞社である新潟日報の社長によれば、

「70年代に入り、アメリカから日本に対してベトナム戦争派兵への圧力が強まった時、総理だった角栄は『どんな要請があっても、日本は一兵卒たりとも戦場には派遣しない』と答えたと、当時の官僚から聞いたことがあります」

 その官僚が“アメリカからの強い要請がある”と食い下がると、

「角栄は『そういう時には、憲法9条を使えばいい』と返したそうです。アメリカが日本に押し付けた憲法を逆手に取って、日本が派兵しない理由に使うというのは、リアリストの角栄らしい理論だと思います」

上の話が事実なら、米国の圧力を角さんがそうやって突っぱねられたのも、すでに日本が高度成長となり、経済力を確立させられたからでしょう。つまりはこれも、私がいつも書く

経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ

というものだと思います。

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川島なお美の写真(水着を中心)

2024-02-26 00:00:00 | 川島なお美

川島なお美についての記事にわりとアクセスがあるので、しばらくぶりに彼女の写真を集めてみました。本当ならヌードの写真がいいのですが、gooの規制が厳しいので、いちばん露出度が激しいのが水着で乞うご容赦。いずれは「ライプツィヒの夏・アダルト版」あるいは「ライプツィヒの夏・別館」とか称して、他社で別サイトでも作るか。

今回は、私の判断で、晩年のお写真のご紹介は控えました。こちらも乞うご容赦。個人的な意見を述べると、これら写真のころの、ヌードになる前の彼女の方が顔を直した後の彼女よりいいと思いますが、やはりご当人それでは満足できなかったのでしょうね。以上過去記事との写真の重複はご了承ください。

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土曜から昨年9月のソウル紀行の記事を連載します

2024-02-25 00:00:00 | 旅(韓国)

このブログは、土日祝日および何らかの理由で長期の休みとなる場合は旅行記を掲載していまして、昨日で昨年夏(7月)に行った札幌と京都方面の旅の連載が終了しました。次は、昨年9月のソウル紀行の記事です。

ただこの旅行は、日曜早朝にソウルについて、翌日月曜の夜には韓国を出国するというたいへん忙しい旅ですし、また初日は寝不足がたたって早く寝てしまったので、そんなに長くはありません。この後も、いろいろな旅行の記事をご紹介するので、乞うご期待。2026年4月から、旅行に行く回数を減らすので、それから以降の記事発表は、1記事当たりの写真の掲載数を減らすなどして土日祝日長期休暇は旅行の記事にするという原則は継続したいと思っていますが、それは当分先の話ですので、その時点でまた説明します。

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2023年7月京都・大阪・名古屋(2)

2024-02-24 00:00:00 | フォトログ

朝ホテルで起床してネットを確認したら彼女の死を知り深い悲しみに襲われました。知人の女性は、私が旅行中なので、あえて知らせなかったといってくれました。

気を取り直し、京阪の北浜駅から京都へ向かいます。

京都市営地下鉄の東山駅で降ります。

平安神宮です。

京都市美術館です。

今回の旅行は、「ルーヴル美術館展」を鑑賞するのが第二目的です。第一は、映画『祇園祭』鑑賞です。

写真はこれで終わりです。

きれいな中庭です。

昨日もらったうちわです。こういうのは、旅のいい土産になります。

京都市営地下鉄には、このようなポスターがあります。今の時代少々セクハラ?

せっかくなのでちょっぴり祇園祭そのものも見物します。

京都に来てそういうものを食べなくてもいいような気もしますが、京都に来るといつも食べる「甘蘭牛肉麺」をいただきます。食べログにリンクします。

11月に行った紅葉の時ほどではありませんが、外国人の観光客も見かけました。

次に名古屋に向かいます。

デカ盛で有名な「洋食工房パセリ」で食事に行きます。食べログにもリンクします。この後帰宅しました。

(終わり)

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2023年7月京都・大阪・名古屋(1)

2024-02-23 00:00:00 | フォトログ

まあほんと年がら年中いろいろなところへ行くなと思いますが、ここは名古屋駅です。

本来の目的地は京都ですが、いろいろあって名古屋に宿を取りました。

夜の街を歩きます。

こちらのホテルです。ここに泊まったのは最初だと思いますが、系列の宿には以前泊ったことがあります。

簡素な部屋ですが、私にはこれで十分です。

翌朝のホテルの窓からの写真です。

さすがに人通りは多くありません。

ここで時間と空間がワープし、ここは京都です。

映画『祇園祭』を観るために京都文化博物館におもむきます。毎年祇園祭のシーズンに数回ここで上映されます。ソフト化されないし、外部での上映がめったにないので(ないわけではない)、一部ファンが楽しみにしています。

鑑賞後、四条の方へ向かって歩きます。

浴衣姿の女の子もなかなかいいと思います。

こういうのはやはりいいですね。

大阪に向かいます。

箕面ビールの直営店である「BEER BELLY 天満」でビールをいただきます。

当日のメニューです。

黒板にもメニューが記されています。

パテをいただきます。

3杯もビールをいただいてしまいました。

読者の皆様もぜひどうぞ。

関西人にはおなじみかも、「ピッコロカリー」へ。ここは大阪駅の店。だったら京都からの電車を降りてすぐ行けばいいじゃんですが、ビールの店が満席になる危険があるかもと思い、あえて先にビールに行ったのです。さっきのビールの店は、天満駅近く。

ビーフカリーに、チキンカツとトンカツをトッピングするという、なかなか大胆なコラボです(苦笑)。

定宿に向かうため、最寄りの谷町四丁目駅で降りますと―

NHK大阪放送局が近くにあるので、広告もありました。

大阪の定宿へ。「シティプラザ大阪」です。

ではおやすみなさい。

(つづく)

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中野良子という人もなかなかの美女だと思う(3)

2024-02-22 00:00:00 | 美女探求

以前こんな記事を書きました。

中野良子という人もなかなかの美女だと思う

中野良子という人もなかなかの美女だと思う(2)

今日は、その第3弾ということで。1974年から75年にかけてTBSで放送された『赤い迷路』での中野良子を。なお知らない方のために解説しますと、「良子」は「よしこ」でなく「りょうこ」と読みます。私もつい「よしこ」と言ってしまいます。今回ご紹介するのは、第15話(1975年1月10日放送)での彼女です。

後方にいるのは説明するまでもありませんが、宇津井健です。ドラマでは、宇津井が精神医学の大学教員で、中野がその助手です。

右にいるのは、松田優作です。

アップにした彼女もいいですね。

視聴者には、宇津井(あるいは松田)と彼女のロマンスの行方も興味のあるところだったでしょうが、半世紀前のドラマですのでネタばらしをしますと、松田は脳腫瘍で死亡、宇津井とも結ばれずに彼女は海外に出国します(というパターンは、「赤いシリーズ」では、有馬稲子 も踏襲しています。この『赤い運命』では、志村喬も途中降板しました。松田の病死も彼の降板の意にのっとったものですし、『赤い疑惑』では八千草薫も降板しています)。ここで疑問。中野の途中での降板は、円満だったんですかね? 上に上げた人たちは、その後大映ドラマには出演していないと思います。中野も、円満かどうかはともかく、その後は大映ドラマからお呼びはなかったはず。

彼女には、もう少しこだわってみたいと思います。

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「飯塚事件」についてのドキュメンタリー映画が公開される(この事件もかなりやばい段階に来たのではないか)

2024-02-21 00:00:00 | 映画

いわゆる「飯塚事件」に関する映画が公開されます。記事を。


福岡・飯塚事件のその後を追ったNHKのドキュメンタリー番組「正義の行方」が映画化
2024年2月5日 12:00 429 34
映画ナタリー編集部

2022年にNHKのBS1スペシャルで放送された3部作のドキュメンタリー番組「正義の行方~飯塚事件30年後の迷宮~」が、「正義の行方」のタイトルで映画化されることが決定。4月27日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。

1992年に福岡・飯塚市で2人の女児が殺害された飯塚事件。DNA型鑑定などによって犯人とされた久間三千年は2008年に死刑を執行されたが、冤罪を訴える再審請求が提起され、事件の余波は今も続いている。木寺一孝が監督を務めた本作では、弁護士、警察官、新聞記者といった異なる立場の当事者たちが語る“真実”と“正義”を通して事件を多面的に捉え、司法の姿を浮き彫りにしていく。

本作のもとになった番組は、第77回文化庁芸術祭のテレビドキュメンタリー部門で大賞、2022年度のギャラクシー賞で選奨作品に選ばれた。このたびYouTubeで解禁された特報映像には、「証拠はでっちあげでしょう」「犯人に間違いありません」という異なる証言が映し出される。広大な雑木林を収めたメインビジュアルには「これは私たちの『羅生門』」というコピーが添えられた。

「A」「福田村事件」の森達也は、本作について「ここ数年、いや間違いなくもっと長いスパンにおいて、これほどに完成度が高く、そして強く問題を提起するドキュメンタリーは他にない」と絶賛する。木寺は「是非、自分の眼で“真実”とは何かを探ってみてください」とつづった。プロデューサー・東野真のコメントは下記の通り。

森達也 コメント
観ているあいだ、自分は今、とんでもない作品を観ているとの意識が、ずっと身体の内奥で駆動し続けていた。ここ数年、いや間違いなくもっと長いスパンにおいて、これほどに完成度が高く、そして強く問題を提起するドキュメンタリーは他にない。

木寺一孝 コメント
異例の早さで死刑執行された人物は真犯人だったのか。いったい何が真実で、何が正義なのか…。この作品がこだわったのは、弁護士・元警察官・新聞記者という事件の当事者それぞれが信じる〈真実〉と〈正義〉です。立場の異なる人たちの考えを多角的に構成し、三者がぶつかり合う様子をありのままに提示したいと考えました。是非、自分の眼で“真実”とは何かを探ってみてください。

東野真 コメント
テレビ版をご覧いただいた方から「あの番組の登場人物、俳優が演じているわけじゃないですよね?」と聞かれることがある。もちろん冗談まじりだ。職業が顔を作るという言い方があるが、警察官、弁護士、新聞記者それぞれみな「いかにも」と思わせる風貌と語り口なのだ。彼らが自らのキャリアを賭けて語るそれぞれの「正義」にぜひ耳を傾けていただきたい。気がつくと飯塚事件のこと、そしてこの国の司法のことが頭から離れなくなるはずだ。

日本のこの種のドキュメントは、外国のとくらべて生ぬるくてあんまり面白くないのですが、これはなかなか面白そうですね。なおポスターに『羅生門』とありますが、これは小説でなく映画の方ですね。映画の原作は、『藪の中』です。それで先日こんな記事が公開されました。


飯塚事件 2度目の再審申し立て非公開審理終了 4月以降に決定か
2024年2月16日 7時19分 

32年前、福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害されたいわゆる「飯塚事件」で、すでに死刑が執行された元死刑囚の家族が裁判のやり直しを求めている2度目の申し立ては、15日で非公開の審理が終了し、弁護団によりますと裁判所は再審を認めるかどうかの決定を、ことし4月以降に出す見通しを明らかにしたということです。

1992年、福岡県飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われ、一貫して無罪を主張していた久間三千年元死刑囚(70)の死刑が確定し、2008年に執行されました。

元死刑囚の家族は3年前の7月、再審=裁判のやり直しを求める2度目の申し立てを行っています。

弁護団によりますとこれまでの非公開の審理で
▽事件当日、元死刑囚の車と似た軽乗用車を元死刑囚ではない男が運転し、後部座席に2人の女の子が乗っているのを目撃したという、男性への証人尋問に加え
▽確定した判決で事件当日、最後に女の子2人を見たとされている女性の証人尋問が行われたということです。

この中で女性は当時、警察官の誘導などによって記憶と異なる調書が作成されたなどと証言したということです。

弁護団は当時の女性の証言には信用性がないことを明らかに示す、新たな証拠にあたると主張しています。

弁護団によりますと審理は15日ですべて終わり、福岡地方裁判所は、再審を認めるかどうかの決定をことし4月以降に出す見通しを明らかにしたということです。

弁護士「真実が見えてきた」 
弁護団の徳田靖之弁護士は「久間さんを犯人とする1審判決の証拠構造は総崩れになっていると考えて、きょうは審理趣旨の説明を行いました。証人尋問などが行われ、真実が見えてきたと感じています」と話していました。

私見では、この事件かなりやばい段階に来ているような気がしますね。DNA鑑定もろくにあてにならず、目撃証言も怪しいとなると、かなりやばそうです。で、すでに死刑は執行されていますからね。日本の行政や司法は、当分死刑を廃止する気はないでしょうから、執行済み死刑囚の再審なんて容易に認めないと思いますが、しかしWikipediaイギリスにおける死刑廃止によれば、英国における死刑廃止の大きな原動力になったのが、冤罪あるいは証拠が必ずしも十分でない事件による死刑執行でした。エヴァンス事件A6殺人事件など。前者は冤罪であるとされ、後者はのちにDNA鑑定がされ、処刑されたのが真犯人であることが確定したとのこと。なお私は、前者は知っていましたが、後者は、このWikipediaを読んで初めて知りました。なお英国での最後の死刑執行は1964年、65年に死刑執行を5年間猶予することとなり、69年に本土で廃止、北アイルランドでも73年に廃止になっています。98年に最終的に全面廃止となりました。ほかにチャンネル諸島では法律上2006年まで死刑制度があり(ただし執行の事例はなし)、マン島では1993年に廃止となりましたが、執行ははるか以前にされない状態でした。

で、日本でも飯塚事件が今後の日本の死刑執行における相当な障壁になる可能性がありますね。そういう事態を避けるために日本の裁判所も法務省も検察庁も、再審は絶対阻止の姿勢で行くのでしょうが、この事件は死刑の執行も、DNA鑑定がやばそうだというので執行を急いだというのがもっぱらの噂であり、となるとこれは死刑制度への重大な疑問ということになりそうです。すくなくとも執行時点では証拠不十分の誹りが起きりそうなわけで、そして現段階起きているわけです。

こんなことを書くのもなんですが、死刑賛成派こそが、死刑の判決や執行については、最大限の厳格さをもって対応しなければいけません。英国の死刑制度はそれの不備で崩れました。私は死刑反対論者ですので、もちろん死刑判決にも執行にも反対ですが、賛成派は、別の理由で絶対死刑の冤罪判決や冤罪執行を否定しなければいけません。が、この飯塚事件は、明らかに検察といい法務省といい(裁判所もそうでしょうが、ここではあえて論じないこととします)悪手を放ったように思います。日本人の人権意識などがいろいろ発達している昨今では、昔と比べてもはるかに冤罪死刑というものに対する国民の意見は厳しくなっているはず。1952年に事件が発生して57年に死刑が確定、62年に死刑が執行された藤本事件などよりはるかに国民の非難は強いでしょう。藤本事件では、ハンセン病患者への差別が指摘されています。なお藤本事件(別名・菊池事件。藤本は被告人の名前、菊池は事件の起きた土地の名前)については、熊本県も、HPにその関係のものを出しているくらいです。狭山事件では、石川一雄氏は死刑から無期懲役に減刑されましたが、冤罪の可能性が高いといわざるを得ない事件で執行された事件もあるわけです。

だいぶ話が映画とは違う段階になりましたが、今回証言した女性に対しては、捜査をしている段階で警察がかなり執拗に警察に都合のいいことを話すよう仕向けたらしい。検察は、それを(当然)否定しますが、いずれにせよ死刑というまさに文字通り「極刑」に処すにしては、相当むりやりだよなあです。まさに現在再審中の袴田事件や再審請求中である名張毒ぶどう酒事件のようないかがわしさがありそうです。

4月に再審の可否が出るそうです。たぶんどのような結果が出ても抗告になり高裁でまた審理されると思います。私も今後の動向を注視したいと思います。

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珍名さんているものだなと思った(明月院秀政)

2024-02-20 00:00:00 | Weblog

先日の記事を。


元小結千代大龍、判定負けもダウンせず「パンチもらったけど、相撲の立ち合いの方が強い」【ブレイキングダウン11】
2024年2月18日 16時54分

  元小結千代大龍の明月院秀政(35)が18日、プリズムホール(東京ドーム内)で行われた1分間格闘技「BreakingDown(ブレイキングダウン)11」に参戦した。

 相手は元パンクラスライト級1位の金田一孝介。0―5の判定負けを喫したが、155キロの体重で前進し金田一のパンチを浴びても一度もダウンを奪われなかった。
 2022年九州場所中に引退し、都内で焼き肉店「みいとらんど」を経営。今回は白血病を患う友人を元気づけるために出場したという。「昔から応援してくれてる友だちが治療を頑張ってるから。そのダチのためにやった。12年も相撲を取って、人のために取ったことなかったから」。試合後は「すがすがしい」と笑顔を見せた。
 「そうとうパンチをもらいましたけど、相撲の立ち合いの方が強い。相撲をやってたときは唇を8針、9針縫ってたからね」とノーダメージだった。金田一からも「強い。倒れない」という言葉をもらった明月院は4月にも別団体の格闘技に参戦予定で、将来は「小銭を稼いでも意味がない。1兆円稼ぐ男になりたい」とビッグなビジネスマンの道を歩んでいく。

「明月院」というのは、本名です。私も、「え!? これ本名?」と思って確認したらそうでした。Wikipediaより。


千代大龍 秀政(ちよたいりゅう ひでまさ、1988年11月14日 - )は、東京都荒川区出身(出生地は葛飾区)で九重部屋に所属した元大相撲力士。本名は明月院 秀政(めいげついん ひでまさ)

で、これは珍名だなあと思ったわけです。早速確認しましたところ・・・


【名字】明月院
【読み】めいげついん

【全国順位】 調査中
【全国人数】 およそ10人

とのことで、それが事実なら、ほぼこの一系にしかいない特異な名字なのではないですかね。ところで、この記事を執筆している2月19日現在の同じサイトのアクセスランキングに、

とあります。私のように、「珍名だ」と思った人が多いのでしょう。

それにしても上のランキングにある「五百城」や「黄川田」「七五三掛」「毎能」なんてのも珍名さんですよね。「肉丸」というのもこれももちろんほとんど聞きませんが、しかしまだありそうなものを感じないでもありません。

日本人の名字の数は、10万~30万種あるとされ、実数はつかみ切れていませんが(公的な統計がない)、移民国家ならどんな姓もありですが、非移民国家である日本の国情をかんがみると、これはなかなか面白いものがあります。1度に姓をつけたのでそうなった(オランダもご同様)という話もあります。いろいろ興味深いところです。ただ今後海外から日本に来て国籍を取得する人が増えると思いますので、また名字の種類は増えるでしょうし、逆に人口減で消滅するものもあるはず。なお下の記事で取り上げた人物(元警察官。下の記事の件がたたって職を追われる)もそうとうな珍名です。

これはかなりの珍名だと思う(大したことのない犯罪者の実名を書くのはどうかだが、警察官なのですこし厳しく)

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