ずいぶん前に福島の叔母からもらった小振りな藍染めの「がまぐち」を使ってみようかしら、と思って出してみたら、中に新聞紙が丸められたものが入っていました。
それ自体は珍しくありませんが、いったいいつのもの?と思うほど古い新聞でした。
広げてみると、医師でもある小説家の渡辺淳一さんの連載小説「麻酔」。
調べると、この小説が新聞に連載されていたのは1992年の4月1日から12月31日まで。
ということは、これは、その頃に送られてきたものみたいです。
「麻酔」という小説の内容は、子宮筋腫の手術を受けた49歳の女性が、麻酔ミスにより植物状態となってしまう、というものでした。
手術に際しての「麻酔」、特に「全身麻酔」は、非常にデリケートなもので、場合によっては、生死にかかわるものになります。
友人の知り合いで、麻酔から覚めなかった例を聞いて以来、自分が受ける立場になった時に、正直、なにかしらの覚悟をせざるをえませんでした。
先月の手術も全身麻酔で、半年前に受けた手術も全身麻酔でした。
10年ちょっと前にも全身麻酔で手術を受けていて、私はおそらく麻酔とは相性が悪くなさそうなはずなので、今回もなんとか気持ち的に乗り越えられました。
が、手術の前に、この古い新聞の切り取りを見ていたとしたら、精神状態が穏やかでいられなかったかもしれません。
麻酔医は非常に重要で、海堂尊さんの小説「チーム・バチスタの栄光」でも、麻酔医がカギを握る人物だったと記憶しています。
「全身麻酔」については、今回わたしが受けた手術の記録のひとつとして、後日こちらでリポートしたいと思っています。
そうそう、渡辺淳一さんの小説「麻酔」が掲載されていた裏側は、シドニィ・シェルダンの「真夜中は別の顔」の広告が載ってました。
懐かしい!
1992年というと28年前。
「ゲームの達人」をはじめ、シドニィ・シェルダンの小説、はやりましたねぇ~
内容は忘れてしまいましたが、私もあれこれ読みました(笑)