本日ふたつめのボルドーワインの話題です。
先に紹介した 「ある日、ボルドーワインと共に」 は、ワインを飲む時間、シチュエーション、気分に合わせ、コストパフォーマンスにすぐれたバリューなボルドーワインのチョイスでした。
これから紹介する「ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー」(以下UGCBとします)は、ボルドーを代表するアペラシオンにある格付けシャトーを主とした134シャトーをメンバーとする団体ですから、ワインのクラス感はグッとアップします。
UGCBでは、2014年11月26日から中国、韓国、日本(12/1大阪、12/2東京)の8都市を回るアジアツアーを行ない、東京では12月2日に開催されました。
※東京会場出展:92シャトー、来場者計872名
※大阪会場出展:41シャトー、来場者計353名
今回のアジアツアーは、2011年ヴィンテージの試飲会 になります。
まず、ボルドー2011年ヴィンテージの概要は下記の通りです。
これではそっけないので、もう少し詳しく書くと(プレスリリースまとめ)、
萌芽は3月最終週に確認され、その直後に夏のような天気となり、4月、5月の最高気温は例年より高く推移。花ぶるいや結実不良は見られず。6月は変わりやすい天気だったが、非常に乾燥した状態が続いた。
7月の平均最低気温は例年より低く、日照量も不足し、嵐にも数回見舞われ不安定だった。水分ストレスは依然として強く、砂利や砂質土壌のメルロや、落葉し生育が阻害された若木には過酷な環境だったが、よいテロワールではヴェレゾンが始まるタイミングで葡萄樹の成長が止まり、いい条件となった。
8月の降水量は80㎜余あり、局地的な嵐も発生。9月初旬は暑く、場所によっては雹が降った。9月後半は日中は晴れて夜は涼しく、カベルネ・ソーヴィニヨンの成熟を促した。
辛口白ワイン用葡萄の収穫は8月17日から始まった。温暖な春に早く成長したが、成熟期間は比較的涼しかったため、最適なテロワールに育ったソーヴィニヨン・ブランとセミヨンは美しい酸を備え、凝縮し、傑出の出来となった。
メルロの収穫は9月5日、カベルネ系品種は9月末から開始。果実の成熟にバラつきがあり、注意深い選果をした生産者のワインは上出来となった。
ソーテルヌでは8月末に収穫が始まった。9月初旬の雨の後に朝霧が発生し、ピュアな貴腐菌が広がった。9月8日から気温が上昇し、ブドウは急速に凝縮した結果、2011年のソーテルヌとバルサックは偉大なワインとなった。
ということですが、ボルドーのアペラシオンは広いですし、生産者によってもそれぞれですから、結局は、シャトーの仕事によります。
しかしながら、ここはいい!と思ったのは、辛口白ワインのグラーヴとペサック=レオニャンです。
アロマ豊かで、果実味がよく熟し、酸もキレイで、今からでも楽しめます。
私のイチオシはシャトー・ド・フューザル。しっかりした骨格の中に甘みが感じられました。
ここは赤ワインも良かった。
ドメーヌ・ド・シュヴァリエ も素晴らしい出来で、よく熟して品があります。
赤ワインもエレガントでフィネスがあり、ノーブルな雰囲気が漂います。
2011年は、この二つが、この地区のツートップでしょう。
マラルティック・ラグラヴィエールもバランスよい出来。
白はソーヴィニヨン80%、セミヨン20%、赤はカベルネ・ソーヴィニヨン55%
2011年はブドウの成熟が遅く、収穫も遅くなりましたが、しっかり成熟した、果実味と酸のバランスがいいブドウが収穫できたとのこと。
白ワインには、白い花や洋梨などのアロマの表現が豊かで、アロマティックなものに。まろみ、熟成感あるものに。赤も素晴らしい出来で、酸がよく熟し、フレッシュさを残しながら、うまみが乗っています。
サン=テミリオン でいい出来だと思ったのが、シャトー・スタール。
よく熟して、酸とのバランスもよく、品があります。
シャトー・カノン・ラ・ガフリエールもバランスよく、シルキーで、じんわり染み込み、ウマイ!
酸の乗ったフレッシュな果実味が良かった Ch. VILLEMAURINE
ポムロル で私のイチオシは Ch. CLINET
エキス分が濃く、ビロードのような舌触りの濃密さが群を抜いていました。
他のポムロルも、なめらかでやわらかく、いい出来のものが揃っていると思いました。
マルゴー では、Ch. Giscour と Ch. du Tertre が私の推し。
果実味と酸、タンニンのバランスがよく、やさしくフェミニン。
サン=ジュリアン はバラつきが見られるように思います。
Ch.Talbot はパワフルながら、以前よりも樽が控えめでバランスよく、おいしい。
定番の Ch. Beychevelle Ch. Branaire Ducru
ポイヤック は、シャトーによって、少々青さが気になるところが見られました。
よくできているところは、よく熟し、骨格もガッチリし、酸もしっかりあります。
Ch. Lynch Bages は、しっかりとした酸と、丸いソフトな果実味のバランスが良好。
サン=テステフ はシャトーの差が大きく感じました。
Ch. Cos Labory が秀逸で、エレガントな果実味と酸が、スーッと自然に入ってきました。
ソーテルヌはどれも素晴らしく、2011年は買いですね。
以上、ざっくりと紹介してきましたが、アペラシオンでオススメを挙げると、
グラーヴ&ペサック=レオニャンの白と赤、ポムロル、サン=テミリオン、ソーテルヌ&バルサック でしょうか。
もちろん、他のアペラシオンでも素晴らしい出来のシャトーがありますので、結局は、シャトー次第ということなのですが。
2011年は、いわゆる偉大な年ではないと言われますが、バランスよく、早くから食事と合わせて楽しめるものが多いので、使い勝手としてはいいと思います。
問題があるとすれば、手を伸ばしにくくなった“価格”でしょうかね…
先に紹介した 「ある日、ボルドーワインと共に」 は、ワインを飲む時間、シチュエーション、気分に合わせ、コストパフォーマンスにすぐれたバリューなボルドーワインのチョイスでした。
これから紹介する「ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー」(以下UGCBとします)は、ボルドーを代表するアペラシオンにある格付けシャトーを主とした134シャトーをメンバーとする団体ですから、ワインのクラス感はグッとアップします。
UGCBでは、2014年11月26日から中国、韓国、日本(12/1大阪、12/2東京)の8都市を回るアジアツアーを行ない、東京では12月2日に開催されました。
※東京会場出展:92シャトー、来場者計872名
※大阪会場出展:41シャトー、来場者計353名
今回のアジアツアーは、2011年ヴィンテージの試飲会 になります。
まず、ボルドー2011年ヴィンテージの概要は下記の通りです。
これではそっけないので、もう少し詳しく書くと(プレスリリースまとめ)、
萌芽は3月最終週に確認され、その直後に夏のような天気となり、4月、5月の最高気温は例年より高く推移。花ぶるいや結実不良は見られず。6月は変わりやすい天気だったが、非常に乾燥した状態が続いた。
7月の平均最低気温は例年より低く、日照量も不足し、嵐にも数回見舞われ不安定だった。水分ストレスは依然として強く、砂利や砂質土壌のメルロや、落葉し生育が阻害された若木には過酷な環境だったが、よいテロワールではヴェレゾンが始まるタイミングで葡萄樹の成長が止まり、いい条件となった。
8月の降水量は80㎜余あり、局地的な嵐も発生。9月初旬は暑く、場所によっては雹が降った。9月後半は日中は晴れて夜は涼しく、カベルネ・ソーヴィニヨンの成熟を促した。
辛口白ワイン用葡萄の収穫は8月17日から始まった。温暖な春に早く成長したが、成熟期間は比較的涼しかったため、最適なテロワールに育ったソーヴィニヨン・ブランとセミヨンは美しい酸を備え、凝縮し、傑出の出来となった。
メルロの収穫は9月5日、カベルネ系品種は9月末から開始。果実の成熟にバラつきがあり、注意深い選果をした生産者のワインは上出来となった。
ソーテルヌでは8月末に収穫が始まった。9月初旬の雨の後に朝霧が発生し、ピュアな貴腐菌が広がった。9月8日から気温が上昇し、ブドウは急速に凝縮した結果、2011年のソーテルヌとバルサックは偉大なワインとなった。
ということですが、ボルドーのアペラシオンは広いですし、生産者によってもそれぞれですから、結局は、シャトーの仕事によります。
しかしながら、ここはいい!と思ったのは、辛口白ワインのグラーヴとペサック=レオニャンです。
アロマ豊かで、果実味がよく熟し、酸もキレイで、今からでも楽しめます。
私のイチオシはシャトー・ド・フューザル。しっかりした骨格の中に甘みが感じられました。
ここは赤ワインも良かった。
ドメーヌ・ド・シュヴァリエ も素晴らしい出来で、よく熟して品があります。
赤ワインもエレガントでフィネスがあり、ノーブルな雰囲気が漂います。
2011年は、この二つが、この地区のツートップでしょう。
マラルティック・ラグラヴィエールもバランスよい出来。
白はソーヴィニヨン80%、セミヨン20%、赤はカベルネ・ソーヴィニヨン55%
2011年はブドウの成熟が遅く、収穫も遅くなりましたが、しっかり成熟した、果実味と酸のバランスがいいブドウが収穫できたとのこと。
白ワインには、白い花や洋梨などのアロマの表現が豊かで、アロマティックなものに。まろみ、熟成感あるものに。赤も素晴らしい出来で、酸がよく熟し、フレッシュさを残しながら、うまみが乗っています。
サン=テミリオン でいい出来だと思ったのが、シャトー・スタール。
よく熟して、酸とのバランスもよく、品があります。
シャトー・カノン・ラ・ガフリエールもバランスよく、シルキーで、じんわり染み込み、ウマイ!
酸の乗ったフレッシュな果実味が良かった Ch. VILLEMAURINE
ポムロル で私のイチオシは Ch. CLINET
エキス分が濃く、ビロードのような舌触りの濃密さが群を抜いていました。
他のポムロルも、なめらかでやわらかく、いい出来のものが揃っていると思いました。
マルゴー では、Ch. Giscour と Ch. du Tertre が私の推し。
果実味と酸、タンニンのバランスがよく、やさしくフェミニン。
サン=ジュリアン はバラつきが見られるように思います。
Ch.Talbot はパワフルながら、以前よりも樽が控えめでバランスよく、おいしい。
定番の Ch. Beychevelle Ch. Branaire Ducru
ポイヤック は、シャトーによって、少々青さが気になるところが見られました。
よくできているところは、よく熟し、骨格もガッチリし、酸もしっかりあります。
Ch. Lynch Bages は、しっかりとした酸と、丸いソフトな果実味のバランスが良好。
サン=テステフ はシャトーの差が大きく感じました。
Ch. Cos Labory が秀逸で、エレガントな果実味と酸が、スーッと自然に入ってきました。
ソーテルヌはどれも素晴らしく、2011年は買いですね。
以上、ざっくりと紹介してきましたが、アペラシオンでオススメを挙げると、
グラーヴ&ペサック=レオニャンの白と赤、ポムロル、サン=テミリオン、ソーテルヌ&バルサック でしょうか。
もちろん、他のアペラシオンでも素晴らしい出来のシャトーがありますので、結局は、シャトー次第ということなのですが。
2011年は、いわゆる偉大な年ではないと言われますが、バランスよく、早くから食事と合わせて楽しめるものが多いので、使い勝手としてはいいと思います。
問題があるとすれば、手を伸ばしにくくなった“価格”でしょうかね…
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