ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

南フランスのワイン@Foodex Japan2024

2024-03-07 16:44:37 | ワイン&酒

Foodex Japan 2024 フランスパビリオンで、ほかに立ち寄ったブースを紹介します。

 

フランスワインのフリーテイスティングブースで気になったワインの生産者ブースをいくつか訪問しました。

 

南仏ラングドックでアルバリーニョ100%の白ワイン!

 

Sillages Albarino 2023 Les Vignobles Foncalieu 

(IGP Pays d'OC)

 

ナルボンヌとトゥールーズの中間あたり、カルカッソンヌ空港からほど近い場所に位置するフォンカリューは、1967年に設立された生産者協同組合で、現在の生産者数は約800。

これだけ多くの生産者がいるので、色々な試みをしているようで、スペインのガリシア地方やポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデでおなじみの白ブドウ「アルバリーニョ」を使ったチャレンジングなワインが、このSillages Albarino。

 

南仏ラングドックという土地で、イキイキとした酸がフレッシュな、ミネラリーなアルバリーニョがつくれるとは!

 

 

エチケットデザインが気になった「NU.VO.TE」白&赤も飲んでみました

 

白はFloreal、赤はAltabanとVidocという新しいフランス品種を使ったワインです。

気候変動への対応と、化学肥料や農薬などを使わずに栽培できるブドウ品種(PIWI)ということで開発され、2018年1月、カビやうどんこ病に耐性がある4品種が、栽培認可品種として、IVES(International Viticulture and Enology Society)の公式カタログに登録されました。

4品種(Floreal, Artaban, Vidoc, Voltis)のうち3品種がNUVOTEに使われているんですね。

 

白のFloreal(フロレアル)はアロマティックな香りが特徴らしいですが、この白ワインはそれほど強く香りません。

ピュアで、なめらかにスーッと入ってきて、リラックスして飲めます。

 

Artaban(アルタバン)60%とVidoc(ヴィドック)40%をブレンドした赤ワインで、やわらかな果実味とタンニンのアタックが心地よく、こちらもストレスなく楽しめます。

 

右端のピンク色に見えるワインは Souvignier Gris(ソーヴィニエ・グリ)というブドウを使ったグリ(灰色)ワイン。

ロゼではない、と、ブースで対応してくれたエノログのナタリーさんの談。

ソーヴィニエ・グリも菌類病の耐性をもつPIWIで、こちらはドイツで誕生した品種になります。

 

 

2023年ヴィンテージの若いワインで、フレッシュ&チャーミング。

冷たくしすぎない方が私は好みで、これ、ダラダラとずーっと飲んでいられます(笑)

 

 

左)Domaine Haut Gléon Rosé 2022 (IGP Vallée du Paradis)

 

フォンカリューのロゼの最上級キュヴェがこちら。

飲んでみると、緻密でエレガントで、余韻も長く、質の高さを感じます。

フロスティなボトルと天使デザインの華麗なエチケットが高級感を出しているので、星付きレストランのテーブルに合いそう。

 

これまでの中で日本に輸入されているのは、「NU.VO.TE」の白と赤。

輸入元は?と尋ねると、スマイルとのこと。

ふと商談テーブルを見ると、スマイルの方がいらして商談中でした。

なんていいタイミング!

日本での価格を訊くと、希望小売価格1,807円だそうです。

 

 

フォンカリューでは2007年からオーガニック栽培に移行していて、上のワインもオーガニック認証&ヴィーガン認証も取得しています。

裏ラベルにもしっかり表記されていますね。

 

 

MARRENON LES GRAINS  Vermentino 2022  Viognier 2022

(IGP Méditerranée)

 

同じテーブルに並んでいた、フルーツの断面のイラストがセンスいいエチケットのこちらのワインも気になり、飲んでみました。

マレノンはコート・デュ・ローヌ地域の生産者。

 

緑のフルーツがヴェルメンティーノ、オレンジがヴィオニエ。

 

ヴェルメンティーノがピュアでキレイ!清流のような透明感があり、心洗われるような飲み心地。

このワインをテーブルに置き、ちまちまと何かつまみながら飲みたいです。

ヴィオニエは、特徴的なヴィオニエらしいアロマが非常に控えめで、やさしくエレガント。

酸はヴェルメンティーノの方があるので、飲み飽きないのは白かな。

 

 

このシリーズは赤もありました。

 

ピノ・ノワールはレンジが上で、同シリーズは Marselan 2021Syrah2021

 

マルスランは1960年代にマルセイユ周辺で誕生したといわれる、カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュの交配品種で、たいていはブレンドワインに使われます。

が、これはマスルラン100%!

色濃く、少し野性味を感じますが、テクスチュアはなめらかで、まろやか。

これは好み

 

シラー100%の方はとてもキレイにできていて、軽やかさも感じるエレガントスタイル。

飲みやすく、フードとも合わせやすいと思います。

 

ピノ・ノワールもおいしい 。

                                                                                                            

マレノンのレ・グランシリーズは、日本には飯田が輸入していますが、ヴェルメンティーノとシラーのみだそうです。

飯田のワインリストで確認してみると、ヴェルメンティーノ2022とシラー2021がオンリストされ、参考価格は1,800円。

 

個人的には、ぜひマルスランも輸入してほしい!

後日、飯田さんにお願いしてみようと思います

 

 

本日紹介したワインは、東京ビッグサイトで8日まで開催中の「Foodex Japan 2024」

東京ビッグサイト 東ホール3 フランスパビリオン E3-C07-26ブース で試飲できます。

 

コメント (1)
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