ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

信州産「竜眼」ワインはいかが?

2010-12-20 22:02:50 | ワイン&酒
日本のワインのブドウ品種の中では、やはりダントツに山梨県の「甲州」が有名ですが、それ以外のユニークな品種のワインもつくられています。



Musee du Vin 善光寺竜眼 2006  株式会社アルプス(長野県塩尻市)

信州の善光寺平産のブドウ「竜眼」(りゅうがん)からつくられた白ワインです。

「竜眼」だなんて、ブドウ品種とは思えない名前ですよね?(笑)

甲州種と似たモーヴ色の果皮を持つ東洋系欧州種(原産国は中国とかで、長野県で多く栽培され、生食用にもワイン用にも使われます。

以前に紹介したことのある「善光寺」ブドウと「竜眼」は同じである、という記述もありましたが、本当に同一品種?似ているけれど別物?真相はいかに?



このワインは竜眼をステンレスタンクで低温発酵させ、フレンチオークで5カ月熟成させています。
30%は新樽で、70%が使用済み樽なのですが、樽を使っているとはちょっと意外。

「Musee du Vin」(ミュゼドゥヴァン)は(株)アルプスの新ブランドで、原料ブドウから醸造、熟成まで、こだわりを持ってつくっているシリーズらしく、同社のフラグシップを目指しているとか。だからこその樽使用?

外観は淡い麦わら色。控えめながら華やかさのある甘いアロマがあり、口に含んでも甘さのある独特の風味、ミネラル感のある果実味が広がります。
ケルナー種のワインの風味にも似ているような気がしました。
酸はマイルドながらも豊かなので、甘さとのバランスを取っています。



家の食卓で、ブリ大根、いなり寿司、カボチャの煮物、リンゴ、ミカンと合わせてみたところ、どれも違和感なくいただけました(笑)
和食系の食べ物の方が合いそうなテイストです。

1,500円以下なので、年末年始で人が集まるこの季節に、こんなワインを試してみるのも面白いかもしれません。




長野県産ぶどう100%を使い、長野県の原産地呼称管理制度(NAC)の下で認定を受けたワインなので、NACの認証マークが付いていました。


コメント (2)
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