お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

重松清の講演会へ

2010年05月17日 | 映画・演劇・本
作家「重松清」の講演会に申し込んだら、当選しました!(同時に大江健三郎のも申し込みましたが、連絡ナイので外れたらしい)

 5月9日(日)、有楽町朝日ホール。会場近くで当選ハガキを出しておこうとバッグに・・・ないっ!朝は確かに持って出たのに・・・まっ、いいか。広いホールだから一人くらい入れてくれるよね。と、勝手に解釈。

 
 会場に着くと、まだ時間はだいぶ前なのにたくさんの人!殆どは中高年。
 整理係の人たちが「今日は満席です。前から詰めてお座りください」と声をからしていました。
 重松清って、こんなに人気があるのねと、認識を新たにしました。


 係の人におそるおそる「あのう、ハガキを無くしてしまって・・・」と言うと、ハイハイと名簿の束を持ってきて私の名前を探し出し、中に入れてくれました。良かったァ!

 
 彼は多作ですが、最近ファンになった私はまだ五冊くらいしか読んでいません。でも、親、教師、子どもたち・・・様々な立場の人たちの複雑な心理をとてもうまく表現していて、毎回感心させられ、心を打たれています。状況設定やストーリーにも惹かれます。

 ですから、この講演会では彼の創作の秘密、どうやって登場人物の心理を研究しているのかを是非知りたいと思いました。また、彼がどんな人なのか、なぜ作家になったのかなども聞いてみたかったのです。

 いよいよ始まりました。ところが、肝心の話は・・・薄いスープのような、とでもいったらいいのか、あれだけの作品を書く人にしては当たり前の話が多かった気がします。

 取材はどうしているのかという問いに、コンビニに行って観察するくらいです・・・と。かもしれないけど、それだけではないでしょうに。

 本にするとき気を遣っていることが、表紙のデザインとか、帯に書くキャッチコピーだとか聞くと、やっぱり元出版社の人らしいなあと思いました。

 でも、作家としての心構えの話は共感できるモノでした。
 「僕の本は、解決していないグレーゾーンの話。中途半端。人は、はっきりわかりやすいものではないから。分かり易くしてしまうのは怖い。小説をこんな風に読めとは決めつけたくない、感想は一人一人違っていい。作家はそれが嬉しい。主人公のライバル、敵も愛される魅力ある人に。」

 先日京都の息子の家に行ったとき、本棚に彼の本「ビタミンF]を見つけてうれしかったです。

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