お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

全員が助かった小学校と「津波てんでんこ」

2012年01月18日 | 教育
 昨夜のクローズアップ現代は、あの大津波の時に全員が助かった小学校の話しだった。

 小学生180余名は、その時みんなすでに下校していた。子どもは、一人で、あるいは兄弟で、あるいは友人といた。
 津波が来ると分かって、みんながそれぞれに考え、判断し、逃げた。そして、全員が助かった。・・・「津波てんでんこ」

 しかし驚いたのは、みんなが自分の安全を第一に考えて逃げた、ということではなかった!

 兄は、弟にジャンバーを着せて自分も着ると、ただひたすら高いところを目指して一緒に逃げた。

 別の兄弟は、逃げようと思ったとき津波が足下まで来ていたので、外へ出ることをやめて屋上へと逃げた。学校で、低い水流でも人間は流されると教わっていたから。

 友人同士でいた子ども達は、みんなで逃げた。でも、一人だけその速さについて来れない子がいた。その子は、片足が義足だった。友人はためらうその子をおんぶして逃げた。

 ある男の子はいったんは逃げたが、祖母のことが気になって自宅に舞い戻った。探してもいないので(祖母は車で避難していた)、また逃げたが間一髪で津波にやられるところだったという。

 またある子は、やはり盲目の祖母を気遣いながらゆっくりと逃げた。・・・そして、全員が助かった!

 解説者は、大人と違って先入観がない子ども達は、津波に対して「ここなら安全」など考えずに、「津波が来たらひたすら逃げる」ことを念頭に逃げたのが良かったと言う。

 逃げ延びた子ども達は「この経験をみんなに伝えたい」と言っていた。こんな経験はもう二度と誰もしたくないが、備えておくことと、教育の大切さを改めて知ったひとときだった。
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