お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

プロフェッショナルのすごさに感動!

2009年03月04日 | 社会
 またNHKテレビの話題で恐縮ですが、昨夜の「プロフェッショナル」には感動しました。

 重い認知症を介護する一人の女性、大谷るみこさん。介護のプロってどういう人なんだろうと関心を持って見ました。

 見終わって、私は今は亡き母にすまないことをしたなあと悔やまれました。
 母は81歳で亡くなりましたが、その数年前から認知症が出始めていました。通い慣れた駅までの道が分からなくなったり、料理の作り方を忘れたりしました。

 家族が困ったことはいろいろありますが、一番困ったのは同じ話を一日に何十回もしたことです。話して5分とたたないのに、また最初から話し始めるので聞く方はうんざりして、言ってはいけないと思いつつ「もうその話は聞いたよ」とつい言ってしまいました。すると、当然不機嫌に・・・たまに訪ねていった私ですらうんざりでしたから、同居家族の気持ちは推して知るべしです。

 もう一つ困ったことは、好物の煮豆を毎日買い物に幾たびに2パックも買ってくることでした。私も一緒に行くときは、その売り場を通らないようにさせようと努力するのですが「豆を買わなくちゃ」と、自分で行ってさっと2パックかごに入れるのです。冷蔵庫の中は煮豆でいっぱい!・・・でも、とまりません。

 ぼけ外来で医者に話すとすぐに言われました。
「いいじゃないですか、お豆ぐらい。たいした金額じゃないでしょ、買わせてあげなさいよ。本人が見てないときにこっそり捨てればいいんです。それで本人の気持ちが治まるなら、いくらでも買わせなさい!」

 認知症の人に寄り添い、心の内の思いをくみ取って接する。どんな行動もわけがあるのだから、否定せずにプラスに考える・・・

 そうだったんだ。母が同じことを繰り返ししゃべるのも、煮豆を毎日買うのも、何かを訴えていたんだなあと考えさせられました。

 家に帰ると言って徘徊する女性がいました。大谷さんは止めるのではなく、一緒に歩いて女性の思いをとことん聞き、相づちを打ち、がんばったねと肯定の言葉がけをします。すると女性はだんだん穏やかになり、ついにはホームに笑顔で帰ってきました。すごいなあ、これが寄り添うってことなんだなあと感動しました。

 自分の排泄物をいじる人に対して、私なら「汚い!やめてください!」と叫んでしまいそうですが、ここでも大谷さんは、プラスの見方をしていました。これがプロたる所以なんですね!

 さて、来週10日のこの番組はホームレス支援の牧師奥田知志さんの話です。この20年で600人以上のホームレスを自立へ導いた方です。これも見逃せませんね!
コメント
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