お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

「下流社会」「夕凪の街 桜の国」

2006年01月02日 | 映画・演劇・本
 昨日買った三冊の本のうち、二冊を読み終えました。

 一冊目は、話題の本「下流社会」三浦展著です。
 新書版の上、読みやすい文体だったせいもあってあっという間に読み終わりました。うーん、うまく書いてるなあ、というのが感想です。

 私は団塊世代、息子は団塊ジュニア世代。
 私たちは「中の下」ではあるけれど、大半が中流意識を持っていました。安い給料ではあるけれど、毎年昇給し、そこそこ貯蓄もでき、ぜいたく品はともかく欲しいものは手に入れることができていました。それというのも、勉強し、努力をし、真面目に働いてきたからこそだと思っています。

 当然、子供達も同じように進むものだと思っていました。しかし、価値観が全く違いました。高度成長期に育ち、初めからモノがあふれている時代に育った息子は、学校へ行く積極的意味が見出せず、大学よりも趣味を活かせる専門学校を選びました。紛れもなく、経済的にはこの本にある「下流社会」の成員です。
 息子がこの本を読んで、どんな反論をするか興味を持ちました。

 私の友人は現代のフリーター、ニートの出現は個人の責任と言うより、社会構造の変化のせいだと言って彼らをかばいます。親のしつけのせいだと言う人もいます。私は全ての要因が絡み合っていると思いますが、本人がそれに満足している場合、自己変革を迫るのは容易ではないと考えています。

 二冊目は「夕凪の街 桜の国」こうの史代著です。
 30代の若い女性が原爆をテーマに、こういう作品(漫画)を描いたことが不思議な感じがします。

 二回続けて読んで、やっと人間関係が分かりました。「はだしのゲン」とは対極にある作品だと思いました。