拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

桜だと思ったら梅だった

2024-05-08 07:29:14 | 園芸

奥地の家の「猫の額」の二大勢力はモッコウバラ(写真左)とトキワマンサク(右)なのだが、

このトキワマンサクの名称がなかなか覚えられない。トキワ=常磐=名字、マンサク=万作=名前、で覚えようとしたのだが、名字がどうしても「吉田」で「吉田万作」になってしまう。多分、「吉田栄作」が頭にあるからだと思う。因みに、このトキワマンサクはリボンのような花を付けるのだが、

これが大量に落ちた先が道路なもんだから、箒で掃いてちりとりですくった。京都の人は自分ちの前だけ掃くって聞くけど、京都の人でなくても大概は掃くのは自分ちの前だけじゃないの?人んちの前まで掃いたらお節介だし、とか思いながら。

この二大勢力以外にもいろんな草木が植わってるのだが、お隣との境界近くの孤高の存在がこれ。

カナメモチである。と分かって街を歩くと、いたるところにカナメモチがある。大概は、垣根として植えられている。それどころではない。芥川龍之介の「秋」を読んでたら、「要もちの垣、……すべてがどの家も変りはなかつた」とあった。へー、大正の時代から、垣根はカナメモチと相場が決まっていたことにびっくりである(そう、漱石は明治の人だが、芥川は大正の人である。その分、文体が漱石よりもモダンな感じがする)。さあ、すると「猫の額」のカナメモチが垣根としてではなく一本だけぽつんと生えてるのが不思議だ。もしかして勝手に生えたか?お隣の垣根がまさにカナメモチだから、その種が飛んで来て根をつけたというのはありうる。因みに、此奴の成長力はすごい。ついこないだお隣に越境しそうな枝と裏に回るのにじゃまな枝を切ったばかりだというのにもう伸びてじゃまをしている。だからまた切った。

ところで、早咲き桜が大量に実をつけている。あれ~?これが桜の実=サクランボ?梅の実にそっくりだなー。

桜の実にも梅の実に似たヤツがあるのか……いや、認識が根本的に誤っていた。そもそも早咲き桜だと思ったこれは、

梅だった。ズーラシアで、あっ、オカピーがいた!と叫んではしゃいだ対象がシマウマだったのと同様である。それならば、早咲き桜やオカピーに固執すべきではない。過ちては改むるに憚ること勿れ、前言を翻し、梅やシマウマであったと認めることこそが君子の道である(なお、ズーラシアでシマウマをオカピーと間違えたというのはたとえ話であり、私の体験談ではないことを申し添えよう)。

ホントなら猫の額の雑草取りにとりかかりたいところなのだが、ネックは雑草かどうかの見極めができないこと。例えば、こないだも、これは雑草だろうと思って抜いたら球根がついている。

球根と雑草はどうにも等号で結びつけがたい。美味しそうでもある。