拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ルメールが来て大当たり!

2021-07-23 07:22:07 | 音楽


ルメールが来て大当たり、と書くと、ルメール騎手が乗った馬が優勝して馬券が大当たり、のようだがさにあらず。ここでの「ルメール」は、オーボエ三大メーカーの一つ、マリゴー社のスチューデント・モデルのブランド名である。スチューデント・モデル(学生用=廉価品)と言っても、新品は50万円くらいする。それをネットオークションで19万8,000円で落札したのだ。「落札」と言っても、入札者は私だけ。売主が設定した最低価格に誰も入札しなかったので私が落札できたものである。だが、ネットオークションってやつは、とりあえず自分が最高価をつけていても、終了間際になって他の人が最高価をつけてかっさらっていくことが多い。実は、今度こそはネットではなく、実際に店頭で吹いてみて良かったら買おうと決心していた私が再びネットに注目したのは一つ前のオークションである。やはり三大メーカーの一つであるロレー社のものの入札価格が私が気づいた時点で6万円くらい。市場では70万円くらいする一品である。この値段だったら、たとえハズレだったとしても傷は小さい。また売ればいいし。と思って、終了1分前にそれまでの価格にちょっぴり色をつけて入札。その瞬間は最高価申出人。ところが数秒後、別の人が私の価格にさらにちょびっと色をつけて入札。残念、今回は縁がなかったか、と思ったらなんと終了時間が10分延長された。せっかく諦めたのにまたゲームに戻らされる。そして再現ドラマ。つまり、更新後の終了時間1分前に色をつけて入札して最高価申出人になるが、その地位は数秒後に他人に移り終了時間延長。これを何度か繰り返すうちに、あっという間に価格は倍以上にはねあがる。いい加減キリがないと思ってゲームから退出した後、まだゲームに残った人達の間で数時間バトルが続き、結局16万円くらいで落札されたようだ。この一件で、私のアドレナリンに火がついてしまい、次なるゲームを物色したら今回の物件を見つけた次第。私が見つけた時点で入札者はゼロ。それでも、ぎりぎりになったらまたコンペティターが現れ熾烈な争いになるかと思ったら現れず、あっさり私が落札者の誉れを手にしたのである。はたしてモノはどうなのだろう。管楽器は実際に吹いてみないと分からないというのは身に染みている。初代A子(A管クラリネット。お里知れず)は音程が悪かった。二代目A子(いいとこのお嬢)は実は吹奏感がまだしっくり来ない。そして、わが家に並み居る管娘の中でも別格的存在であるB子(B管クラリネット)は、いいとこの出だし、年齢も他の娘達より桁外れに高いからこそ別格なのだが、近年、調整に出したら真ん中のA(実音G)が高くなった。引き取るときお店で吹いたときから感じたのだが、調整者は高名な技術者である。そんな偉い人にいちゃもんをつけることができずに、吹いてるうちになんとかなるだろうと思って持って帰ったがなんともならず、結局、再調整に出してようやく落ち着いた。さあ、そして先代O子である(もう先代になってしまった)。ウチに来たときは、私はオーボエに触ったことすらなかったからいいも悪いも分からない。だが、なんとなく曲らしきものを吹けるようになってみると、真ん中のドがえらく高い。調整に出して一瞬直ったがすぐ元に戻ってしまった(調整者から、音が狂いやすい楽器だと言われた)。だから「まともな」オーボエが欲しくなり、そういういきさつだから今度こそ実際吹いてみて、と思ったわけだが、結局試奏なしにゲット。賭けである。さあ、どうだ!? 見た目は美品である。吹いてみる。おおっ、おおっ……感激のあまり声が出ない。でも、オーボエからはしっかり音が出る。そして、ドが高くない!賭けに勝った。大当たりであった。さて、ルメ子を吹き散らしたいところであるが、とりあえず、ソロ会のために今はB子に専心。その後にしよう。ただし、F子の出番も控えている。因みに、別格のB子には後輩の2代目がいる。クラリネットで復活しようと思ったとき、まさか40年前の楽器は使えないだろうと思って、お里知れずをポチったのである。お里知らずでも馬鹿にしてはいけない。中学の吹奏楽部あたりでは十分使える性能を備えていた……が、リガチャー(リードの留め金)だけがダメ。そうだ、初代のリガチャーを流用しよう。と思い、カビで真っ青になってるかも、とおそるおそる初代のケースを開けてみたら、なんと昔のまま。まさにスリーピング・ビューティであった。そして吹いてみると、全然いける!ということで、2代目は、来たそばから二軍で冷や飯暮らしをしているのである。あと、二軍にいるのは初代A子と今回二軍落ちしたO子。おっと、忘れちゃいけない、ケガをして療養中の初代弦子もいた。女王B子よりも、この初代弦子の方が古参である。そうそう、さらに上がいた。最近「発掘」した初代リ子こそが最長老である。