拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

息子はOKAMA!

2021-07-04 18:11:34 | 音楽


追悼と言うんだったらシミーズを着て温泉に入ったなんて話を書くのではなく、今回のようなお習字の作品を載せるべきだったか(しかし、「シミーズ」は受けた。続編を企画中)。亡母は習字が得意だったという。その点、私には1ミリも遺伝していない。だが、歌好きは大いに遺伝している。母は、百人一首を詠むとき、西洋風にメロディーを付けて、♪ラララララー、ラドドドドドラー、ララララソー、(休)ミミミミミソソ、(休)ソソソソソソソーと正確に歌っていた。私は、なるほどそういう風に歌うのかと思って、自分が詠むときもそっくり真似をした。ところが、テレビで見る歌会始では、詠んでる人のフシに音程がついてない。下手だなーと思った(はい、世界が違うということは、今ではよーく心得ております)。ラで始まる曲と言えば、高校1年のとき、音楽の試験で歌ったコールユーブンゲンが、♪ラー、レーラファミーソドシー、シーファレドーミラソーレミソファミレミード……だった。初見で歌ったのによっぽど集中していたのか今でもこのナンバーは最後まで覚えている。因みに、「コールユーブンゲン」は「コール・ユー・ブンゲン」、すなわち「(主語省略の)call you BUNGEN」(あなたをブンゲンと呼ぶ)である。大ウソである(親が死んでますます嘘つきになったワタクシめ)。正しくは「コア・ウ(イ)ーブンゲン」(合唱の練習(複数形))である(これはホントである)。掲載したお習字は、母が生前に(生前なのは当たり前)施設の書道教室で書いた作品である。施設では、他にもいろいろな講座を用意していて、母は、本格的にボケる前は、書道のほかに「歌謡」「脳トレ」等に行っていた。歌謡教室の先生はソプラノで、いかにも「声楽家」って感じの明るい、気さくな、肉感的(?)な先生で、始まる前に各部屋に呼びに来ていた。たまたま私が母の部屋にいるときなどは私にも「ご一緒にいかがですか」と声をかけてくれて、よっぽど「私、カウンターテナーなんです」と素性を明かそうかとも思ったが、明かしたら最後、「あれ、じゃ是非に」とか言われて、私も調子に乗ってのこのこ出かけていって、で、アルトを歌って、「イージマさんの息子さんってOKAMAよ」という噂が施設内で広がったら母に悪いと思ったから言わないでおいた。あと、私は、母に、ボケ防止作戦として、平日の午後、テレ東でやってる映画を毎日見て感想文を書くように奨めたのだが(BSでも毎午後映画を放送しているが、あっちは字幕なので、吹き替えのテレ東の方がいいと思った)、その奨めに母が乗ったことはなかった。