( 半夏生 )
文月のお香の会へお招きの手紙を頂きました。
手紙はIさまからで、水茎麗しい字で次のように書かれていました。
・・・五種の伽羅香木の香りの中から
同じ香りをさがしあてる香席をお楽しみ頂きたく
ご案内申し上げます・・・
Iさまのお香の会は三回目ですが、
優雅にして、研ぎ澄まされた嗅覚や柔軟な感性が求められるひと時です。
お香のことをわからないなりに、そんなひと時を味わいたくて、
ご無理をお願いしました。
素敵なドレス姿のIさまが笑顔で出迎えてくれました。
ご自分で作られたという黒のロングドレスは、
エレガントで動きやすそうで、胸の紋がアクセントになっています。
「古い喪服がたくさんあったので、自分で継ぎはぎしてアレンジしました」
古い着物や喪服をリフォームするという選択肢が拡がりました。
( 蜘蛛の巣の露 )
客は私を含め茶友の五名です。
香席が初めての方もいらっしゃるので、早速Iさまのレクチャーから始まりました。
七つの香を聞く「五月雨香」というのもあるそうですが、
前回と同じ五つの香を聞く「初風香」です。
香席の床には「歩々是道場」。
Iさまは凛とした気迫を感じる所作で、香炉へ火を入れ、灰を整え始めました。
(この時のIさまの所作と気力が大好きなのです)
ハンカチで汗を押えながら、五十筋の見事な灰型の香炉が二つ出来上がりました。
いよいよ香を焚き、順にまわします。
初風をうたった和歌から名づけられた三種の香を聞きました。
一、心 (伽羅)
二、扇 (羅国)
三、露 (佐曾羅)
腹式呼吸で呼吸を整え、ゆっくりと深く、数回聞きました。
「お茶では三回と決められていますが、何度でもかまいません。
聞くたびに香りが違うこともありますので、
そのたびに感じたことを細かくメモしておかれると良いですよ」
ところが、香りの表現がとても難しかったです。
「心(伽羅)は、上品、かすかに樟脳の香り、松脂、鼻にひっかかる感じあり・・。
えーと扇(羅国)は、心とは違うけれど、どう表現したらよいか?」
(我が家の香炉です)
三種の香を聞いてから、
まだ聞いていない香(ウ)と三種の香から一種(A)を選び、
(ウ)と打ち混ぜてわからにようにしてから、本香(ウ、A)を聞きます。
硯をまわして、和紙に名前と答を筆で書き、香盆に載せて廻しました。
残念ながら正解者はいませんでした。
本香の最初の香を全員が(ウ)としたのですが、「心」(伽羅)だったそうです。
(ウ)は真奈盤でした。
貴重な香席を体験をさせて頂き、みんな大満足でした。
「お香がやみつきになりそう・・・」という声も。
文月のお香の会へお招きの手紙を頂きました。
手紙はIさまからで、水茎麗しい字で次のように書かれていました。
・・・五種の伽羅香木の香りの中から
同じ香りをさがしあてる香席をお楽しみ頂きたく
ご案内申し上げます・・・
Iさまのお香の会は三回目ですが、
優雅にして、研ぎ澄まされた嗅覚や柔軟な感性が求められるひと時です。
お香のことをわからないなりに、そんなひと時を味わいたくて、
ご無理をお願いしました。
素敵なドレス姿のIさまが笑顔で出迎えてくれました。
ご自分で作られたという黒のロングドレスは、
エレガントで動きやすそうで、胸の紋がアクセントになっています。
「古い喪服がたくさんあったので、自分で継ぎはぎしてアレンジしました」
古い着物や喪服をリフォームするという選択肢が拡がりました。
( 蜘蛛の巣の露 )
客は私を含め茶友の五名です。
香席が初めての方もいらっしゃるので、早速Iさまのレクチャーから始まりました。
七つの香を聞く「五月雨香」というのもあるそうですが、
前回と同じ五つの香を聞く「初風香」です。
香席の床には「歩々是道場」。
Iさまは凛とした気迫を感じる所作で、香炉へ火を入れ、灰を整え始めました。
(この時のIさまの所作と気力が大好きなのです)
ハンカチで汗を押えながら、五十筋の見事な灰型の香炉が二つ出来上がりました。
いよいよ香を焚き、順にまわします。
初風をうたった和歌から名づけられた三種の香を聞きました。
一、心 (伽羅)
二、扇 (羅国)
三、露 (佐曾羅)
腹式呼吸で呼吸を整え、ゆっくりと深く、数回聞きました。
「お茶では三回と決められていますが、何度でもかまいません。
聞くたびに香りが違うこともありますので、
そのたびに感じたことを細かくメモしておかれると良いですよ」
ところが、香りの表現がとても難しかったです。
「心(伽羅)は、上品、かすかに樟脳の香り、松脂、鼻にひっかかる感じあり・・。
えーと扇(羅国)は、心とは違うけれど、どう表現したらよいか?」
(我が家の香炉です)
三種の香を聞いてから、
まだ聞いていない香(ウ)と三種の香から一種(A)を選び、
(ウ)と打ち混ぜてわからにようにしてから、本香(ウ、A)を聞きます。
硯をまわして、和紙に名前と答を筆で書き、香盆に載せて廻しました。
残念ながら正解者はいませんでした。
本香の最初の香を全員が(ウ)としたのですが、「心」(伽羅)だったそうです。
(ウ)は真奈盤でした。
貴重な香席を体験をさせて頂き、みんな大満足でした。
「お香がやみつきになりそう・・・」という声も。