gooブログ「暁庵の茶事クロスロード」の閲覧数5百万頁と訪問者数2百万人を記念し感謝の気持ちを込めて、5月4日(日、みどりの日)に「初風炉・みどりの茶会」を開催しました。
茶会ご案内の掲載は3月8日でした。その後にgooブログの11月終了がわかり、思いがけず「初風炉・みどりの茶会」がgooブログ終了記念茶会になりました。淋しいことですね・・・。
さて、気を取り直して楽しかった「初風炉・みどりの茶会」のことを、gooブログでの最後の記事になるかもしれない・・・と思いながら書いています。
茶会は2席、1席目(10時席入)のお客様は、正客O様、YK様、O様、T様、詰F様の5名様。2席目(13時15分待合)のお客さまは、正客Y様、M様、KY様、EK様、WY様、詰H様の6名様です。
待合の短冊は「薫風」、紫野総見院の山岸久祐師の御筆です。
本席のお軸は「喫茶去」、こちらは雲澤禅寺の足立泰道師の御筆です。
花は鉄線と小手鞠を揖保川焼花入(池川みどり作)に生けました。香合は緑鮮やかな一蓮弁香合です。
暁庵もですが、長時間の正座が大変な方が数人いらしたので、本席の客席は喫架と椅子席にしました。
(点前座です。棚は猿肱棚、水指は高取です)
1席目は濃茶~薄茶~点心の順で、濃茶点前はM氏(半東Y氏)、薄茶点前はY氏(半東M氏)が、2席目は点心~濃茶~薄茶の順で、濃茶点前はM氏(半東Y氏)、薄茶点前はAYさん(半東Y氏)が務めました。
茶事や茶会では濃茶が主役と思っています。
濃茶を美味しくする主菓子は銘「薔薇の詩」、近くの石井菓子舗(横浜市旭区都岡)の特製です。
薔薇ノ木ニ
薔薇ノ花サク。
ナニゴトノ不思議ナケレド。 ・・・・白秋
(主菓子は銘「薔薇の詩」をガラス製の器に)
社中のベテランM氏が自然体の端整なお点前で美味しい濃茶を練ってくださいました。
まさに禅語「喫茶去」のよう・・・一心不乱に「美味しい濃茶をさしあげたい・・」と茶を練る者、その茶を有難く喫し閑かに味わう者・・・茶を通して心が通い合い濃茶の清々しい時間。
茶碗を清めず拝見に回し、香りや練り加減、濃茶の緑の美しさや茶碗との対比、茶碗の個性や物語りを鑑賞していただきました。きっとお客さまも堪能されたことでしょう。
(濃茶の主茶碗です)
緊張感のある濃茶に代わって、少しリラックスした薄茶の時間では干菓子と美味しい薄茶を頂きながら、いろいろなお話が愉しくかわされました。薄茶の茶碗はブログ開設以来、茶事や茶会で使い込んだ思いであるものばかりで、お話しするのが嬉しかったです。
(薄茶の茶碗、銘「うずまき」と「玉三郎」)
点心はAYさんが腕まくりで作ってくださったものです。水屋で相伴。美味しく完食しご馳走さまでした。
★「初風炉・みどりの茶会」の会記
本席掛物 「喫茶去」 雲澤禅寺 足立泰道
花 鉄線 小手鞠
花入 揖保川焼 池川みどり作
香合 「一蓮弁」 鉄光作 (以東大寺大仏殿修復古材)
釜 糸目桐文車軸釜 長野 新造
棚 猿肱棚 円能斎好
水指 高取 十三代八仙作 井口海仙箱書
茶入 瀬戸丸壷 銘「松聲」 鵬雲斎箱書
仕覆 鎌倉間道
茶杓 銘「閑日月」 方谷浩明師作
茶碗 赤楽「木守」写 六代左入作 十五代直入極 十四代而妙斎箱書
青磁雲鶴 小堀正安蓬露(後の権十郎)箱 十二世小堀宗慶箱書
御本暦手
濃茶 銘「星授」 八女・星野園詰
主菓子 銘「薔薇の詩」 石井菓子舗(横浜市旭区都岡)
茶器 雪月花蒔絵大棗 山中塗 中村孝也作
茶杓 銘「颯々」 前大徳 前田宗源作
茶碗 神奈川焼 銘「うずまき」 井上良斎作
赤楽「玉三郎」 渡辺陶生作(佐渡・無明異焼)
染付祥瑞 三代・三浦竹泉作
琴ヶ浦窯 和田桐山作
京焼 ホトトギス図
陶漆白檀塗花鳥絵 前端春斎作
薄茶 銘「清浄の白」 (坐忘斎好み、丸久小山園詰)
菓子 フルーツさんぼん フレーバーMIX 瀬戸内シトラス スティック(日和制作所)
WACOLATE(和コレート)(お菓子の百花園)
菓子器 独楽盆 象彦作
★ 点心の献立
ご飯 しらすワカメご飯
煮物椀 青豆(グリンピース)真薯 菖蒲麩 絹さや
焼物 金目鯛塩焼き 湘南ゴールド
強肴 白和え 椎茸 法蓮草 人参
ひじき煮もの
香物 胡瓜ぬか漬け 蕪浅漬け
酒 松みどり (丹沢の地酒、中澤酒造)